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「AI活用」に少しずつ取り組んでいこう
コラムで学ぶデータ活用新見さんは、前回「データ駆動型経営/ビジネス」について確認しました。そしてその話のなかで、古田先輩は最近なにかと話題の「AI」についても語られており、大変気になっています。そこで今回は「AI活用」という視点で話を聞くことになりました。
「AI活用」についての学びポイント!
- AIを、データから人間の経験や勘ではなく科学的に数字の裏に隠された情報をあぶり出す分析の手段として捉え、これを経営やビジネスに活用していく。
- 分析作業は仮説検証型で進めていく。
- 「AI活用」を進めるためには、人材育成と会社のしくみづくりが必要であり、少しずつでも取り組みを始めていくことが大切。

AIによるデータ分析
前回は、データ活用において、人間の経験や勘ではなく、科学的な根拠に基づいて膨大なデータから情報を捉え、活用していくことがポイントで、仮説検証を繰り返し、データを充実させながらDXを実現していく仕組みを企業内に作っていく必要性についても勉強しました。あとAIについても少し語られていましたが・・・・。

おお、よく覚えているね。データについてはまだ話したいことがあるのだが、これは後日に回すことにしよう。本日は、前回少し触れたAIについて少し深掘りしてみようか。


ところで、そもそもAIとは何でしょうか。
人によって意見が異なるが、例えば、広辞苑では「推論・判断などの知的な機能を人工的に実現するための研究。また、これらの機能を備えたコンピューター‐システム。」と定義しているね。
今回はAIとは何か、機械学習が何だという専門的な話はやめておこう。それは学校で学べばよいからね。ここでは、AIを、データから人間の経験や勘ではなく科学的に数字の裏に隠された情報をあぶり出す分析の手段として捉え、これをどう経営やビジネスに活用するのかという視点で話をしよう。高度な統計解析ツールのようなものも含めてAIとして考えて聞いてくれるかな。
まず昨今、経営やビジネスにおいてAIはどのような使い方をされているか。大体この3つのパターンに分類されると私は思っている。(図1)。



例えば、新製品企画で社長にこの製品がどれくらい売れるのか理由を説明する、もしくはその後、売れなかった場合に原因を説明するような場面を想定してみよう。経験や勘を根拠とした情報だけで、どれくらい納得してもらえるか。もちろん、社内外のあらゆる情報を収集して、裏付けは取るだろう。しかし、消費者の嗜好が多様化、企業をとりまく環境の変化も激しさを増し、かつスピードも求められる中で、現在ある情報の中からどれほど説得できる材料が揃えられるだろうか。このような場面でAIを活用しようというのがケース1。ここでは例としてソフトバンクについて書かれた文献(※1)から紹介しよう。ソフトバンクは圧倒的なスピードで世界のトップ企業になった会社だね。その背景には、数字へのこだわりをもった経営があるという。今日の売上や利益はなぜこの数字になったのか、その理由や原因は何か、次は何を実行すれば何%の数値改善が見込まれるのか。ソフトバンクでは、すべてを数字で語ることが求められている。現場の社員は科学的な分析手法を取り入れ、常に数字を理解し、その裏にある意味や背景を分析し説明することがまさに実践されているんだよ。

成長のかげには、そのような取り組みがあるのですね。
ケース2は、データ分析から新たな発見や気づきから、新たな施策を行うというもの。今度はUSJについて書かれている文献(※2)から例を紹介しよう。USJでは、既に年間で最大の集客月だった10月には普通はもう数字が伸びないと考えられていた。そこに科学的な分析手法により、10月のハロウィーン・シーズンに最大の伸び代を発見。ハロウィーン・ホラー・ナイトを実施し、それ以前に比べて倍増させることに成功させているんだ。


分析から伸び代を発見するという活用方法もあるのですか。
分析で「予測」というのは活用方法としてメジャーだが、「予測」と「現実」にギャップがあった際に、本来であれば「予測」どおりになるはずという発想で、まだ「伸び代」があると考えるのは斬新だよね。実に学びがあるよ。
そして最後にケース3。もし、分析結果から精度の高い予測モデルが見つかったとしよう。システムのプロセスにそのロジックを組み込み自動化すれば、業務の効率化につながるだけなく、新たなビジネスモデル創出も期待できる。まさにDXで目指す活用方法だね。

どのようにデータ分析を進めるのか
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コラム制作者:
日本電気株式会社 エンタープライズ・トランスフォーメーション事業統括部
中西英介・土屋直之
本コラムの設定は架空のものであり実在の人物や団体などとは関係ありません。
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