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災害対策のための遠隔地バックアップ
災害対策におけるデータ保護
データが損失する範囲に応じたデータ保護
1台のサーバのディスク障害から大規模なサイト災害など、データが損失する範囲や規模は様々です。災害対策におけるデータ保護では、障害が地理的に広範囲へ及ぶ可能性を考慮し、遠隔地サイトへバックアップデータを退避する「遠隔地バックアップ」を検討します。

遠隔地へのバックアップ保管
遠隔地へのバックアップ保管で、従来から多くみられた手法の1つは、テープメディアによる遠隔地での外部保管です。稼働系での日常のバックアップをテープメディアに保存し、あるいは、D2D2T(Disk-to-Disk-to-Tape)と呼ばれる運用で外部保管用のテープメディアへ2次バックアップを行い、テープメディアを遠隔地へ搬送します。
この手法では、テープメディアの紛失リスクやテープメディア交換の管理が煩雑になり管理コストが膨らむなどの問題がありました。

そこで、テープメディアを搬送する代わりに、ネットワーク経由で遠隔地へバックアップデータを転送する方法(退避)が考えられます。

しかし、この方法では、バックアップデータの容量が多いと遠隔地への転送が長時間となります。ネットワークに長時間にわたり負荷をかけるだけでなく、バックアップ運用にも影響を与えてしまいます。
このような課題への対処策として、重複排除によるバックアップデータのレプリケーションをおすすめします。
災害対策の一環として、日常のバックアップデータを遠隔地へ
遠隔地バックアップでは、お客様の環境や要件によって、
「災害対策の一環として、日常のバックアップデータを更に遠隔地へ退避するケース」と、
「バックアップ管理者不在のリモートオフィスのデータを遠隔地でバックアップ統合するケース」の2つのパターンに分けられます。
NetBackupでは、下記のケース1及びケース2の、どちらの構成も実現できます。
ケース1:災害対策の一環として、日常のバックアップデータを更に遠隔地へ退避する
業務システムのある拠点において、日常バックアップ運用(一次バックアップ)を行い、更にバックアップデータを遠隔地へ転送(二次バックアップ)する | |
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ケース2:バックアップ管理者が不在のリモートオフィスのデータを遠隔地でバックアップ統合する
バックアップ管理者が、日常バックアップは、遠隔地サイトでネットワーク経由で実施(夜中などオフピーク時に実施)し、業務データの復旧は、遠隔地からネットワーク経由で実施(個別ファイルの復旧もGUIから操作可能)する。 | |
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重複排除によって効率的にバックアップデータを転送
システム内の業務データには、内容が同じファイルやファイルの一部が同じ内容であるデータ・セグメントが存在していることがあります。従来のバックアップでは、それら重複しているファイルを何度も保存することにより、バックアップの長時間化、膨大な転送によるLANへの影響、保存ストレージ容量の肥大化などが発生していました。
重複排除バックアップでは、このような内容が同じデータを排除し、バックアップサーバにないデータのみを転送します。
ネットワーク経由でバックアップデータを遠隔地へレプリケーションする場合、問題となるのは遠隔地への転送にかかる時間です。重複排除バックアップによって、回線に流れるデータ量を削減し、回線負荷の軽減や、バックアップ時間短縮が図れます。

NetBackupの重複排除バックアップ |
NetBackupの重複排除バックアップは、ファイル内容をデータ・セグメント単位に分割して格納し、1つのサーバ内だけでなく複数のサーバにわたって重複チェックを行い、1パターンのセグメントは、1度だけ保存します。これにより、バックアップ処理時間の短縮、LAN転送量の低減、保存に必要なストレージ容量の節約が可能です。 ![]() ![]() |
遠隔地で早期に業務再開

NetBackup の AIR 機能を利用しない場合は、バックアップ情報は遠隔地へ転送されません。リストアするには、先に、転送されたバックアップデータからバックアップ情報を再構築するためのスキャン処理が必要になります。このスキャン処理は、バックアップデータが大容量になればなるほど、時間が長くかかります。そのため、すぐにリストアを開始することが難しくなります。

クラウドストレージを利用した災害対策
NetBackup が稼働系システムで取得したバックアップデータを、クラウドストレージへ(Amazon S3、Azure Blob Storage、S3 Object Storage、Veritas Alta Recovery Vault)へ転送して保管。災対サイト側にサーバを準備せず、クラウドストレージを利用することでコストをおさえた災害対策を実現する方法もあります。
稼働系システム環境では、業務データをNetBackupの重複排除機能を利用してバックアップします。利用者からの日常のデータ復旧要求に応えるために、バックアップデータを稼働系システム環境でNetBackupが保持・管理します(一次バックアップ)。NetBackupは予め設定したスケジュールに従い、自動的にクラウドストレージへバックアップデータを転送し、保管します(二次バックアップ)。転送処理はNetBackup重複排除機能を利用しており、差分データと管理情報のみを転送することで、利用可能な帯域幅が限られたネットワーク環境において効率的な転送を実現しています。

平常時はクラウドストレージだけを利用して運用コストを抑えます。有事の際になってから、クラウド内でリストア専用NetBackupサーバを用意して、クラウド上にデータを復旧できます。VMware仮想マシンのバックアップを Amazon S3へ複製している場合は、NetBackupがAMI変換を処理し、EC2インスタンスとして復旧することができます。

日常バックアップ運用と災害対策の統合管理

NetBackupは災害対策におけるデータ保護を実現するため、以下の機能を備えています。
- 重複排除による効率的なバックアップデータの転送
- 待機系サイトでの早急な復旧(リストア)開始
- 日常バックアップと遠隔地レプリケーションの連携・統合的な運用
災害を想定したBC/DR対策において、NetBackupは企業の業務システムのデータ保護ソリューションをご提供します。
災害対策も含めたバックアップ基盤の整備
NetBackupは、災害対策だけではなく、バックアップウインドウの短縮や可用性の向上など日常のバックアップ業務の課題を解決するための多くの機能や手法をご提供しています。万一のサイト災害に備えて遠隔地へのバックアップデータ転送・保管を実現するだけでなく、長期保管のためのテープバックアップにも対応し、お客様システムの事業継続・災害対策も考慮したバックアップ基盤をご提供します。

資料ダウンロード
「災害対策のための遠隔地バックアップ」について、PDF形式にてダウンロード頂けます。
※MyNECに会員登録(無料)が必要です。