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No.5(11月)IT/ネットワーク統合ソリューション「UNIVERGE」特集
Vol.57 No.5(2004年11月)
IT/ネットワーク統合ソリューション「UNIVERGE」特集
平素より,NECのソリューション製品をご愛用賜り,厚く御礼申し上げます。
すでにご承知のように,日本におけるブロードバンド加入者は2004年6月に1,600万を超え,世界で最も速く,最も安い通信環境が整備されてきました。さらに,次なる「光」の世界に向けて,FTTHの導入も急加速しています。また,モバイルの領域でも,世界に先駆けてサービスを開始した第3世代携帯の普及がいよいよ本格化するなど,個人向けのサービスや環境では,ブロードバンド&モバイルが急速に進展しています。
その一方で,企業は,これらのブロードバンド環境を十分に活用できているでしょうか。
今日の企業は,市場自体のダイナミックな変化に即応し,単なるコストダウンだけではなく,自らが事業モデルを変革し,知的生産性を向上させ,常に市場における競争優位性を維持していかなければなりません。たとえば,話題になっていますIP電話の導入においても,単なる電話代の低減だけではなく,音声のIP化がもたらすコミュニケーション能力の強化,知的生産性の向上に,より注目する必要があります。言い換えれば,企業のなかにブロードバンド環境を導入し,それをいかに活用して他社との競争に打ち勝つかが鍵です。
日常の業務において,たとえば「電話をかける」行為をとってみても,相手の電話番号が分からない,電話をしたが相手が不在,折り返しの電話を頼んだがかかってこない,こうした経験は誰にでもあるはずです。あるいは「会議」にしても,日程調整,膨大な資料のコピー,1時間の会議に往復2時間の移動など,実に多くの時間と労力を費やしています。実はこうしたコミュニケーションに関わる無駄なコストは,企業の規模にもよりますが年間数億円に上るという試算もあります。それだけではなく,企業内に存在する情報をタイムリーに参照,取出しができない,あるいは情報の共有ができないことによるビジネス機会の損失や知的生産性の阻害を考えると,その損失は膨大なものだということができます。
平素よりNECのIT,およびネットワーク商品のご愛顧を賜り,厚く御礼申し上げます。
NECはこれまで,企業向けネットワーク分野として,その中核となるPBXシステム,「APEXシリーズ」,およびPHSをベースとする事業所コードレスシステム,さらにはLAN/WAN製品としてIPスイッチ/ルータ(IP,IXシリーズ)など,お客様におけるTCO削減や業務効率の向上のためのプロダクトをご提供してまいりました。
NECは2003年11月に,これをさらに発展させた企業向けIT・ネットワーク融合商品,「UNIVERGEシリーズ」を発表いたしました。このUNIVERGEシリーズ商品群は,ブロードバンドとモバイルネットワークに支えられるユビキタス環境のなかでITのパワーをフルに活用することにより,お客様のワークスタイルの変革,それによる経営効率のさらなる向上の実現を狙いとしております。
ソリューション
企業のオペレーション業務効率化のためのITツール導入は普及し,企業の競争優位性はその企画開発力に追うところが大きく,ポイントはコミュニケーションの効率化・活性化にあります。日本の一般ユーザのブロードバンド&モバイル環境は今や世界一であり,企業が競争で優位に立つには,この環境を有効に活用する必要があります。NECはブロードバンドオフィスの実現を通じて企業の企画開発力の向上に貢献すべく,UNIVERGEソリューションを提案しています。その第一弾として,オフィスコラボレーション,オフィスセキュリティ,CRMのそれぞれの領域で様々なソリューションを用意しており,そのラインアップの拡大も順次行っていく予定です。
NECでは,ブロードバンドを活用してコミュニケーション革命を実現するオフィスの革新コンセプトとして「ブロードバンドオフィス」を業界に先駆けて提唱しました。このブロードバンドオフィスは,最新のITを活用した次世代オフィスのコンセプトであり,このブロードバンドオフィスを支える基盤が,NECの成長戦略商品「UNIVERGE(ユニバージュ)」です。「UNIVERGE」製品群の様々な機能を活用し,「ブロードバンドオフィス」では,オフィスコラボレーション,オフィスセキュリティ,CRMの3種類のソリューション群をリリースしています。
オフィスにおける音声メディアが,手早く簡単にコミュニケーションをとるための重要な手段であることは,E-mailが普及した現在でも変わりありません。
その音声メディアをコアとしたIPテレフォニー導入の目的は,第1に通信費や移設費などのランニングコストを削減すること,第2にオフィスの生産性を向上させ,空いた時間をアイデアを創造する時間に配分することで,他社に負けない企業力を得ることです。
そのための様々な手段を提供します。
ユニファイドコミュニケーションは,企業情報ポータル上に音声系,データ系アプリケーションを融合し,PC上で “いつでも,どこでも,誰とでも”コミュニケーションを可能にするソリューションです。多彩なコミュニケーションツールのシームレスな連携により,オフィス業務の生産性を向上し,新しいワークスタイルを実現します。
本稿では,ユニファイドコミュニケーションの概要と実現される機能を説明します。
日々革新が必要とされるビジネス領域で勝ち残るために,多くの経営者は企業内へのブロードバンドオフィスの導入とともに,社員の知的生産性の向上による企業競争力の強化を求められています。また,企業内のすべての知識を有効に活用し,他社に対して優位性の高い実践をするためにナレッジマネジメントは欠かすことができないものとなっています。本稿では,ブロードバンドとユビキタスにより,企業内の最も重要な資産である人材を活用したナレッジコミュニティ・ソリューションの概要を紹介しています。
IT とブロードバンドの普及により,企業内の文書の多くは電子化されていますが,オフィスにはまだ多くの紙文書が存在しています。そして紙文書には貴重な知識が多く含まれています。また,これら紙文書の保管スペースを大幅に削減し効率的なオフィス空間の実現が望まれています。 企業内の知識である電子文書や紙文書を一元的に管理し活用することは業務効率化だけではなく,企業競争力の強化に欠かすことができないものとなっています。本稿では,ブロードバンドとユビキタスにより,企業内の重要な文書資産を活用するためのペーパーレスオフィス・ソリューションの概要を紹介しています。
近年,企業と顧客を結ぶコンタクトセンターの役割は単なる窓口的な存在だけにとどまらず,顧客とより密接な関係を構築することで企業利益をもたらす重要な役割を担うようになってきました。また,プラットフォームのIP 化が進められるにつれて,コンタクトセンターはIP コンタクトセンターへと姿を変えました。
本稿では,IP コンタクトセンターの特徴について説明した上でNEC の世界戦略商品であるUNIVERGE シリーズを使用したパック商品(IP コンタクトセンターパック)と様々な用途に対応するための5つのオプションについて紹介します。
SQLSlammer やBlaster,Nachi などの凶悪化するウイルスの脅威を背景に,2003 年末あたりから,セキュリティレベルの低いPC を基幹ネットワークに接続させない,「検疫」という水際でのウイルス対策技術への注目度が高まっています。NEC は,いち早くこの技術の製品化に取り組み,他社にない様々な特徴を盛り込んだ「PC 検疫システム」を開発し,総合サイバーアタック対策製品「CapsSuite V3.0」に組み込み,製品化を実現しました。本稿では,「PC 検疫システム」の概要と特徴を説明します。
「UNIVERGE WL シリーズ」は,UNIVERGEソリューションを実現する中核システムとして,先進のセキュリティと運用性を備えた高信頼エンタープライズ向け無線LANシステムです。UNIVERGE WLシリーズは,業務アプリケーションとの連携によってワークスタイルの変革を実現し,さらに生産性の向上や,企業の競争力の向上を支えます。本稿ではUNIVERGE WL シリーズによる無線LANソリューションを各種業種に適用して活用する方法と導入のポイントをご紹介します。
ブロードバンド通信環境の進展とともに、外部からインターネットを通して組織内部の情報に安全にアクセスし(リモートアクセス),それをビジネスに活用しようという動きが加速しています。本稿では,まず,リモートアクセスによってビジネスの効率を上げられる例とそれに対する課題,要件を具体的に示しました。次に,課題を解決し,要件に対応するソリューション例を示しました。ソリューションとしては,SSL-VPN 技術,モバイルIP 技術を中心として使用したUNIVERGE セキュアリモートアクセスらくモデルが効果的に適用できることを示しました。
近年,機密情報の漏えいに関する様々な事件がマスコミなどから報道され,その影響の大きさが広く社会に認知されるに従い,社会問題となってきています。さらには個人情報の保護などに関する法律の施行が間近となり,個人情報も含めた情報の漏えい対策の必要性が高くなっています。これらの漏えいの多くは内部に大半の原因があることが報告されており,オフィスの内部のセキュリティ対策が重要であることは論を待ちません。本稿では,このようなオフィスセキュリティのなかでも「情報漏えいを防止する」という観点からその原因と具体的対策を議論します。
本稿では,NEC が開発した「WebSAM NetvisorPro」の概要について説明します。
「WebSAM NetvisorPro」はルータ,スイッチ,SIPサーバなどのUNIVERGE ハードウェアを始めとしたネットワーク機器の統合的な運用管理を提供するソフトウェア製品です。「WebSAM NetvisorPro」は監視機能を中心とした基本製品からネットワーク機器の制御を行うオプション製品まで種々の製品を用意することで,複雑化するネットワーク機器構成や運用に対応します。
NECは「WebSAM NetvisorPro」を通して,UNIVERGEハードウェアの効率的な運用管理を提供し,UNIVERGEソリューションの運用管理コストの削減に貢献します。
UNIVERGE ビジネスの推進には,パートナーとのWin-Win 関係による協業が重要です。それを促進するため,UNIVERGEパートナープログラム活動を開始しました。
本稿では,その概要を説明するとともに,パートナーからの声を紹介し,同時に,未参加な各社の当パートナープログラムへのご参加をお願いするものです。
ブロードバンドの発展に伴い,ブロードバンドソリューションを導入してオフィスの革新を図り企業競争力向上の重要性が叫ばれていますが,一方ではブロードバンドソリューションがもたらすオフィスワーカーの仕事の変化や効果が今一つ見えづらく導入への壁が高いというのが現状のようです。
そこでブロードバンドソリューションの効用をご理解いただくため,ショールーム兼オフィスとしてブロードバンドソリューションセンターを設立しましたので,ショールームの内容とブロードバンドソリューションを実際に活用しているオフィスでの新ワークスタイルについて紹介します。
IT機器の導入効果が厳しく問われるようになったなか,お客様からは,働く環境や業務の進め方(ワークスタイル)そのものを変化させ,生産性の向上がもたらされるような提案が求められています。
本稿では,UNIVERGE 製品を軸として,導入効果測定やワークスタイル変革の提案などを盛り込んだコンサルティング提案プロセスを,事例を交えながら紹介します。また,実際のコンサルティングの過程で明らかになった課題や今後取り組むべき領域を,トータルコンサルティングの視点からまとめます。
製品/ソフトウェア
近年,悪質なウイルスやワームによる被害,個人情報の漏えい事件が社会問題化してきています。NEC では,これらに対応するためのソフトウェア製品を提供しています。
本稿では,これらのソフトウェアについて紹介します。
StarOffice21/ユニファイドコミュニケーションは,UNIVERGEソリューションの1つである,ユニファイドコミュニケーションパックの中心となる製品です。
本稿では,StarOffice21/ユニファイドコミュニケーションを構成している製品の概要および機能を説明します。
製品/ハードウェア
ブロードバンドの普及により,IP 技術のメリットを生かした企業通信システムが求められています。
本稿では,こうしたニーズに応え,企業内IP ネットワーク環境への対応を実現し,IT 機器とネットワーク機器を統合するオープンなIP テレフォニープロトコル「SIP」インタフェースを有するSIP テレフォニーサーバUNIVERGESV7000について,その概要を紹介します。
UNIVERGE ソリューションを実現する中核となるのがIPテレフォニーサーバ「UNIVERGE SV シリーズ」です。その端末として,多様なユーザニーズに対応する「UNIVERGEターミナル」のラインナップを紹介します。
UNIVERGE ソリューションのなかで,IPsec によるセキュリティ機能とモバイルIPv4 によるシームレス化サービスを同時に提供するUNIVERGE MB シリーズについてご紹介します。社内外を問わず,移動した場所でグループウェアや共有サーバを自席にいるかのように利用できます。
“UNIVERGE WL シリーズ”は,従来の無線LAN 製品群とは異なる分散アクセスポイントアーキテクチャで設計されたインテリジェント無線LAN システムです。最近では企業内にデータと音声を統合した無線LAN 環境を構築したいという要望が高まりつつありますが,無線LAN 環境下で音声品質を確保し,音声端末を企業用途に使用するためには,数々の課題があります。
UNIVERGE WL シリーズでは,音声拡張機能を実装することにより,これらの課題を解決しています。
近年,IP-VPN や広域イーサネット,インターネットVPNなどの新しいVPNサービスを活用して,IPベースの内線電話システムや基幹系システムをデータ系システムと統合して構築する企業が増えています。
そのため,中小規模拠点においても高速なスループットと信頼性の高いQoS処理,VPN実現のための高速な暗号処理能力を有するアクセスルータが求められています。
本稿では,キャッシュ方式によるパケット転送処理の高速化と,暗号LSIの採用によるVPN処理の高速化を低コストで実現した高速アクセスルータ(IX1000/IX2000/IX3000シリーズ)の実装技術について説明します。
パソコンでのGigabit Ethernet 標準装備によって高速LAN の普及とともに安価なネットワーク構築への需要が高まり,国内LAN スイッチ市場は成長を続けています。一方,システムを構築する上で,よりセキュアなネットワーク機能がLAN スイッチにも求められるようになってきています。
IP8800/700シリーズは,ES4000 という専用ASIC によるチップセットを搭載することにより,マルチレイヤスイッチとしての機能,性能を高めているとともに,利便性の高い認証サービスを提供する認証機能を実装するなど,信頼性に配慮したレイヤ3 スイッチとして,UNIVERGE-IPシリーズを構成します。
最近企業では,音声,映像,および多様なビジネス・アプリケーションのLAN への統合や,WANの高速・広帯域化を含むブロードバンドオフィス実現への動きが急速に進んでいます。
本稿では高速,高信頼,および豊富なラインナップによって,各種UNIVERGE ソリューションを強固に支える「UNIVERGE QXシリーズスイッチ」の概要についてご紹介します。
近年,IPネットワークが急速に発展するなかで,IP電話サービスへの流れが急激に進んでいます。
本稿では,IETF RFC3261 のSIPプロトコルに準拠した呼制御機能と,プレゼンス機能を搭載し,中小規模,SOHOを対象としたIPテレフォニーサーバである,UNIVERGE iExpress5800/Liteを紹介します。
SAFEBORDERはSSL-VPN機能を提供するアプライアンス製品です。SSL-VPNは新しいリモートアクセス手段として注目されており,インターネットをビジネスに有効利用することができると期待されています。一方で,ブロードバンドの普及から,社員,カスタマ,パートナーなどとの企業活動の中心がインターネットへと移行しつつあります。SSL-VPNへの注目は,これらネットワーク利用環境の変化,それに合わせた企業活動モデルへの変革を背景にしています。
本稿ではSSL-VPNの技術的特徴,SAFEBORDERが提供するユニークな機能によって企業活動が容易にインターネットに移行できることを解説します。
増え続けるネットワークへの新たな脅威と脆弱性,これらに即座に対応するには,従来のセキュリティ対策だけでは十分とはいえません。たとえば,従来の不正侵入検知システム(IDS)による運用では,新しい攻撃を検出できない,誤検知が多い,運用管理コストがかかるといった課題がありました。「S@FEGUARD IP」および「WormGuard IP」は,攻撃者やワームが不正アクセスの前に行う偵察行為をもとに攻撃を検知,攻撃者を確実に特定し,既知・未知を問わず不正アクセス,ワームの自動防御・抑制を行うため,従来の運用課題を解決することができます。
本稿では,「S@FEGUARD IP」,「WormGuard IP」が持つ特長および機能について説明します。