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NECと国際機関の共創で
社会価値を創造する
ブラジルの主要な国際空港にはNECの生体認証システムが採用されています。その設計に携わったNEC Latin Americaのクリスティアーノ・ブラネスはブラジルの税関や入国審査の顔認証システム導入を担当し、世界各国で社会価値を創造する数々のプロジェクトに携わってきました。
テクノロジーを活用し社会解決を
プラネスは先端技術を活用し、国際機関と連携しながら、世界の社会に潜む課題を解決していくことがミッションです。
「私が考える社会価値創造ビジネスとは、最先端のソリューションを社会課題に適用することです。どうすれば人々の暮らしをより便利にして包括性を高め、公共サービスの利用機会を増やし、より豊かな生活を手に入れる手助けができるのか? テクノロジーを最大限に活用してこのような課題を解決し、社会に価値と恩恵をもたらすということです。」(ブラネス)
NECで働くことへの誇り
ブラネスは、社会の重要課題の解決に貢献することができるNECで働くことを誇りに思っています。長年にわたって国際機関と共創してきた自身の経験を振り返ると、NECの社会貢献が健康、安全、サステナビリティといった分野で世界の抱える課題に実際に変化をもたらしていると実感し、大きなやりがいを感じていいます。
「私たちは単に解決策を提供するのではなく、パートナーとして共に働きたいと考えています。課題を深く理解し、一緒に解決策を見出していくのです。顧客のニーズを理解して共に作業を進めていくことが成功の鍵になります。そうすることで信頼関係が築かれ、スムーズなコミュニケーションができるようになり、結果的にビジネスの成長にも繋がります。」(ブラネス)
数々のソーシャルインパクトプロジェクト
こうしたブラネスの努力によって、国際機関との協力関係の基盤が築かれました。インターポール連携し、ルワンダ警察のためのサイバーセキュリティプロジェクトを実現させたことも一例です。生体認証技術を使用した重要なプロジェクトとしては、Gaviワクチンアライアンスとの開発途上国におけるワクチン普及を目的とした指紋認証の実用化への取り組みがあります。 このプロジェクトでは、標準的なワクチンを接種できていない世界中の約2,000万人の5歳未満の子供たちの命と人々の健康を守ることを目指しました。
Gaviがワクチン配布に活用する生体認証システム開発の公募を行った際に、NECは、イギリスのSimprints Technology Ltd.と提携しました。Simprints社は耐久性の高いスキャナとアプリケーション、NECは高い精度の生体認証技術を提供しています。
5歳以下の幼児の指先の皮膚は柔らかいため指紋が変形しやすかったり、成長とともにサイズが大きくなったりといういくつもの困難を新技術で乗り越え、システム開発を成功させました。
「このプロジェクトでの課題は、NECの生体認証エンジンを、精度とパフォーマンスを損なうことなくエントリーモデルのスマートフォンで作動させることでした。つまり、非常に精度の高いエンジンを小型装置に詰め込まなければならなかったのです。」(ブラネス)
生体認証エンジンの幼児指紋への応用と、現地対応の携帯端末への導入という課題を乗り越え、発展途上国での予防接種を促進する世界初の幼児指紋認証ソリューションを実現させることができました。そのすべてがNECの社会価値創造ビジネスの一環だと言えます。
ブラネスはまた母国ブラジルでも重要な試みを始めています。アマゾンの熱帯雨林の持続可能な利用を促進するために、NECは小規模農家に対して原材料を生産し販売するのではなく、製品を作って売るように働きかける取り組みを行っています。たとえばカカオの場合、単純に主成分となるカカオを売るのではなく、高品質のチョコレートを製造することを農家に勧めています。付加価値を付けた製品を売ることで農家の収益を改善し、原材料も必要な分だけ収穫するので、熱帯雨林の保護にも繋がります。Institute Amazonia 4.0と提携し、NECは農家の方たちがカカオ加工機械を利用できるようにしました。顔認証技術によって作業者を識別することにより、訓練を受けた人だけが機械を操作できるようになり、適切な使用と安全性を保証しています。また、アマゾンの多様な言語にも対応できるようになり、作業者に応じた言語での適切なガイドが提供できます。
テクノロジーで未来を形作る
ブラネスは、人工知能(AI)への業務委託が進むことによって労働者が単純作業から解放され、社会貢献のための新たな概念を生み出し、それを新たなテクノロジーで形にできるようになることに期待を寄せています。
「NECは未来を形作っていると言っても過言ではありません。私たちは常に新しい技術を提供していきます。今、世界ではAIが注目されていますが、私たちは50年以上前からAIを活用してきました。私たちにはこの技術を適切な方法で使用するという大きな責任があり、システムの企画段階から個人情報保護の仕組みを取り入れるプライバシーバイデザインなどの方針を順守しています。将来の展望としては、この本質を保ちながらも、加速度的に活用していくことが大切だと考えています。」(ブラネス)
クリスティアーノ・ブラネス
NEC Latin Americaのイノベーション部門長
大手IT企業でソフトウェアエンジニアとして通信やネットワークに関する業務に従事した後、NECに入社。大きな大会で使用されるスタジアムのセキュリティ対策や、港湾や空港施設でのスマートソリューション技術の活用にも携わっている。
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