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NEC生きもの観察隊 in 我孫子
「NEC生きもの観察隊 in 我孫子」は、手賀沼水性生物研究会の協力を得て、2011年秋より、NEC我孫子事業場(千葉県我孫子市)敷地内において生物多様性保全活動をNECグループ社員とその家族が参加し、年3~4回行っています。
事業場敷地内には利根川から派生してできたと考えられる湧水池「通称:四つ池」があり、この池の周辺では環境省指定の絶滅危惧種IB類(EN)の「オオモノサシトンボ」の生息が確認されています。オオモノサシトンボは全国で生息地が20カ所を切っている貴重な生物です。
また、四つ池には外来魚(オオクチバス、ブルーギル)が多数生息しているため、その駆除活動や人工トンボ池(ビオトープ)の設置もおこなっている他、さまざまな生きもの観察会(植物、野鳥、昆虫など)を有識者による説明を受けながら行っています。
有識者からの声
NEC我孫子事業場内の四ツ池における保全活動の意義
苅部(カルベ)治紀氏(神奈川県立生命の星・地球博物館、日本トンボ学会副会長)
- 手賀沼水生生物研究会がNECとの協働により展開されている多様な保全活動は、数年間の継続により、すでに外来種の低密度管理、局所的に残存しているだけだった水草の大幅な回復などの成果を上げている。企業が社会貢献として、自然保護や環境保全活動に参加する形は様々あるが、我孫子事業場のように「企業敷地内に保全価値が高い環境がある」事例は、全国でも希だろう。このプログラムでは、現地での池の保全価値の説明、実際に希少生物を観察すること、外来種による被害説明と実際の駆除などをセットで体験できる。観念的になりがちなこうしたプログラムを社員の方々が実際に体験できる場としても非常に貴重なものになるし、企業が絶滅危惧種を直接保全するという希有な事例である。
参加者の声
- 季節・生き物・自然等々について、家族共々改めて考える機会を得られ、講師の先生の説明が子どもにも非常にわかりやすく良かったです。
- 護岸工事をしていない池、立地条件、利根川水系からの湧水など、今では難しいさまざまな条件がそろっているからこそ絶滅危惧されている生物も生存出来ているとのお話が印象的でした。
- 我孫子事業場の四つ池が絶滅危惧種の育成に適していると知り大変驚きつつ、環境の保全に勤める必要性を感じました。