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量子コンピュータへの取り組み

複雑な社会課題を解決する量子コンピュータ

テクノロジーの進歩により、様々な分野でコンピュータの処理が複雑化する中、特定の分野で圧倒的な計算能力を発揮する量子コンピュータの登場に期待が集まっています。NECでは20年以上前より研究開発をすすめ、量子コンピュータの方式の1つ「量子アニーリングマシン」の実用化をめざしています。これにより今まで解くことが難しかった、膨大な計算を必要とする組合せ最適化問題が解けるようになります。また、 高性能な量子アニーリングマシンの実現を待つ間に、規模の大きな組合せ最適化問題に対応するシミュレーテッドアニーリングの研究開発も進めています。NECはこれらの先進的な取り組みでお客様の価値創造に貢献していきます。

※これは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務の成果を一部活用しています。

最新情報

2019年11月6日
「量子コンピュータへの取り組み」Webサイトオープン

NECの取り組み

NECは量子コンピュータ技術の元祖

集積可能な固体素子量子ビット技術を世界で初めて実証

NECでは1990年代から研究開発に取り組み、世界で初めて量子素子・量子デバイスの開発に成功するなど、最先端技術を開発してきました。そして研究を進展させ、「全結合型量子アニーリングマシン」を2023年までに実用化することを目指しています。
また、高性能な量子アニーリングマシンの実現を待つ間に、組合せ最適化問題に対応するシミュレーテッドアニーリングの高速化・大規模化の研究開発と並行して適用実証も進めています。この取り組みにはSX-Aurora TSUBASAに代表されるNECのスーパーコンピュータの技術を活用しており、今後さらに大規模な組合せ最適化問題に対応できるよう取り組んでいきます。

右向きの大きな矢印があり、右端の「桁違いの量子重ね合わせ時間を量子アニーリングマシン上で実現」を指しています。左端の「1999年」から右端の「2023年」 にかけてNECの開発実績が並んでいます。

※1 Y. Nakamura et al., Nature 398, 786 (1999)
※2 T. Yamamoto et al., Nature 425, 941 (2003)
※3 A. O. Niskanen et al., Science 316, 723 (2007)
※4 Z. R. Lin et al., Nature Commun. 5, 4480 (2014)

NECが目指す量子アニーリングハードウェアの特長

長い量子重ね合せ時間、全結合で様々な組合せ問題を高精度に解く

左枠内は「長い量子重ね合せ時間 」のタイトルで「NECが世界初で開発した超伝導パラメトロン技術を応用」の内容、右枠内は「大規模問題に対応」のタイトルで「量子セル配置方式」の内容となっています。

これまで、量子アニーリングマシンの実現に関しては、高速化のカギである量子状態を長時間保つことが難しく、大規模な問題を扱うための計算素子ネットワークの構築が難しい、という技術的課題がありました。
NECでは、2014年に当社が独自に開発および検証に成功している量子パラメトロン素子を量子アニーリング用に転用することで量子状態を長く保つことができると考え、この量子パラメトロン素子を一定のルールで平面上に並べることで論理的に全結合を保ちつつ規模を拡大することが可能であると考えています。
本方式を用いれば、対象の問題のサイズが大規模な場合であっても、組合せ最適化問題を超高速に解くことができると考えています。

超伝導パラメトロン素子の左側に、ジョセフソン接合と非線形共振器を含んだ回路図が置かれています。

NEDOプロジェクト

量子アニーリング技術の研究開発に代表事業者として採択

国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下 NEDO)による新規事業「高効率・高速処理を可能とするAI チップ・次世代コンピューティングの技術開発/次世代コンピューティング技術の開発」に、日本電気株式会社(以下 NEC)は東京工業大学、早稲田大学、横浜国立大学ともに、採択されました。また、NECの共同実施先として産業技術総合研究所、再委託先として大阪大学も参加しています。※5
本プロジェクトは、量子アニーリングマシンと共通ソフトウェア基盤の融合により、あらゆる産業領域の現実課題に対して、高速かつ精度の高い「最適化ソリューションプラットフォーム」を実現し、Society5.0の社会システムの高効率化、高精度化の推進に寄与することを目的としています。
NECは代表事業者である「超電導パラメトロン素子を用いたアニーリング技術の研究開発」にて、組合せ最適化問題の高速解法のブレークスルーとして期待されている「量子アニーリングマシン」の課題である「コヒーレンス時間(量子重ね合わせ時間)」と「集積性」を両立し、国産の「量子アニーリングマシン」を実現するための要素技術を開発します。
これにより、クラウドコンピューティングに量子アニーリングマシンによる全く新しい計算原理が加えられることで、これまでは時間的制約で精度の低い近似解法に頼っていたような最適化問題を、短時間で高精度に解くことができると期待されています。

「量子アニーリングマシン」の囲いの左に「大規模化」、右に「システムアーキテクチャ・性能評価」、下に「高速化」があり、上にはこれら全体のタイトルとして「広範な社会課題を高速に解決」が配置されています。

プロジェクト開発体制

NEC・産業技術総合研究所・横浜国立大学の持つハードウェアの強みと、東京工業大学・早稲田大学・大阪大学のもつ理論・ソフトウェアの強みを活かし、量子アニーリングマシンの実現を目指します。

「NEDO」体制図: 「NEDO」の配下に日本電気株式会社を含む7つの組織が並んでいます。

量子コンピュータの基礎知識

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