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株式会社 和歌山県農協電算センター様
ペーパーレス会議システム導入で、紙消費を大幅削減
各JAに独自テナントを設け、自由度が高くセキュアな運用を実現
- 業種:
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- 農林水産業
- 業務:
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- ICT管理・運用
- 製品:
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- ソフトウェア/コラボレーション
- ネットワーク/ユニファイドコミュニケーション
- ソリューション・サービス:
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- 働き方改革
- ネットワーク/コミュニケーション
- ネットワーク/遠隔会議
事例の概要
課題背景
- 膨大な紙消費や印刷作業の手間などの課題があるなか、SDGsの高まりも背景に、和歌山県内JAグループにおいて、ペーパーレス会議システムの導入を望む声が高まっていた
- ペーパーレス会議システム導入による運用者の負担増を回避するため、セキュリティ環境が担保されたSaaS型サービスを強く求めていた
- 各JA様が自由に会議体を設けられる環境を求める一方で、他JA様に自部門のユーザー登録IDが参照されない(参加できない)セキュアな環境が必要だった
成果
「ConforMeeting SaaS」導入でペーパーレス化を実現、安全環境も確保
「ConforMeeting SaaS」を導入し、紙使用を大幅削減。クラウドセキュリティ(ISO27017)認証取得のサービスを活用することで、安全・安心な利用環境を、運用者の負担を増やすことなく実現
複数テナントを統合管理。各JA様に専用テナントを設ける運用を実現
複数テナントで契約。各JA様に独立したテナントを割り当てることで、各JA様が自由に会議を開催できるとともに、他JA様の会議運用(ライセンス)に影響を受けず、かつ他JA様のユーザーIDを参照されないセキュアな環境での運用を実現した
全体ライセンスを統合管理。各JA様の要望に合わせライセンスを適宜再配分可能に
ライセンスを統合管理。全体のライセンス数を変更することなく、各JA様の要望に合わせてライセンス数を適宜変更し、無駄のない効率的なライセンス運用を可能にした
導入ソリューション
「ConforMeeting」のSaaS型を導入することで、運用者の負担増を回避しつつ、会議のペーパーレス化を実現。SaaS型の場合、“一企業一テナント”が通例だが、今回は複数テナントで契約。各JA様に専用テナントを振り分けることで、自由度が高く、かつ他JA様にユーザーIDを参照されないセキュアな運用を実現。また、全ライセンスをJA和歌山電算センター様が統合管理し、各JA様の要望に合わせて適宜ライセンスを再配分できる環境も実現した
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事例の詳細
導入前の背景や課題
ペーパーレス化の課題を背景に、会議システム導入を望む声が増加
和歌山県内JA(農業協同組合)グループの共同施設として、JA様や組合員様に役立つ情報を提供する情報センターの役割を担う株式会社和歌山県農協電算センター様(以下、JA和歌山電算センター様)。JA様や中央会・連合会様など県内JAグループで活用するシステムの設計や開発、コンサルティングをはじめ、各種業態のシステム構築にも取り組んでいます。
JAグループ和歌山では、これまで紙資料を用いた会議を実施していました。しかし、膨大な紙が必要なことに加え、「資料が差し替えになった際に発生する煩雑な印刷作業などが、会議運営スタッフの大きな負担となっていた」と、運用部の後藤保成氏は、当時の状況を振り返ります。
「こうした課題意識を背景に、県内に8つあるJAのうち、一部のJA様から、JAグループ和歌山として、ペーパーレス化を念頭に置いた、会議システムを新たに導入できないかとの要望が上がってきました。これが本プロジェクトの発端です」(後藤氏)
ただし、JAグループ和歌山におけるペーパーレス会議システムの導入には、いくつかの前提条件がありました。まずは、紙資料に慣れ親しんだユーザーが多いため、紙に近い直感的な操作の会議システムであること。加えて、「セキュリティが担保されたSaaS型サービスであること」も強く求めていたと、運用部部長の福居航氏は次のように説明します。
「JAグループ和歌山において会議システムを導入するとなると、将来的に、外部ネットワークから組合員が利用することも予想されます。そうしたときに、オンプレミス型であれば、安全なネットワーク領域を拡大するため、ネットワーク環境を改修しなければなりません。しかし、セキュリティが担保されたSaaS型の会議システムであれば、ネットワーク環境を改修することなく、外部からアクセスできる環境を確保できます。コスト・運用面の負担増を回避できる点から、セキュアな環境が担保されたSaaS型サービスの導入を望んでいました」
もう一点、強く求めていたのが、「各JA様がお互い干渉することなく、セキュアに会議できる環境」です。
「会議システムの導入にあたっては、各JA様が自由に会議体を設けられるものを求めていました。その一方で、同じグループ同士とはいえ、開示できないこともありますから、他のJA様のユーザーIDを参照できないセキュアな環境も必要でした」(福居氏)
こうした条件を踏まえたうえで、JA和歌山電算センター様では、会議システムの導入検討を開始。複数サービスを比較した結果、NECのペーパーレス会議システム「ConforMeeting SaaS」の導入を決定しました。
選択のポイント
「複数テナントによるセキュア運用の実現」など柔軟な対応が決め手に
JA和歌山電算センター様が「ConforMeeting SaaS」を選んだポイントは、どこにあったのでしょう。本システムは、資料の先読みやメモ書きが可能であり、紙ベースの会議に近い操作感となっています。これに加え、事務局員が、出席者画面をモニタリングしながら発言権をコントロールできる「議事進行コンソール」機能が搭載されていたことが、決め手の1つになったと後藤氏は説明します。
「JAグループ和歌山の会議では、進行役が一人いて、各議題の説明者一人ひとりに話を振っていく運用スタイルが多いため、この機能が非常にマッチしました」
一方、福居氏は、「ConforMeeting SaaS」が、「クラウドセキュリティ認証(ISO27017)を取得した安全・安心なSaaSサービスであったことが決め手になった」と言及。加えて、「複数テナントによるセキュアな会議運用」を実現できたことも高く評価したと言います。
1つのテナントでの運用であっても、JA様ごとに会議体を分ければ、他JAの利用者が会議を参照することはできません。しかし万が一、悪意を持つ人がおり、他JA様のユーザーIDを参照して利用者を会議に参加させてしまうと、その利用者は他JAの会議を参照できてしまいます。
「こうしたリスクを完全に排除するため、我々が複数テナントを統合管理し、各JA様に専用のテナントを振り分ける形をとらせていただきました。これにより、各JA様が独自に会議を設けられ、さらに他JA様の利用者が会議に参加できないセキュアな環境を確保できたのです」(福居氏)
さらに、「適宜ライセンス(ユーザー)数を再配分できる運用」を実現したことも福居氏は評価します。これは、JA和歌山電算センター様が全体のライセンスを統合管理し、総ライセンス数を変更することなく、各JA様の要望に合わせて適宜ライセンス数を振り分け可能とするもの。
「当初はペーパーレス化に対して、JA様ごとに温度差がありました。積極的なところは大勢使うでしょうし、そうでないところは利用数が少ないと考えました。また、どの組織もミニマムスタートし、徐々にユーザーを増やすことが予想されました。このため、後々ライセンス数を再配分できるようお願いしたのです。こうした要望に柔軟に対応してくれた点も、大きな決め手となりました」
導入後の成果
印刷負担が一気に解消、ペーパーレス化拡大の気運も高まる
JA和歌山電算センター様では、2022年8月に「ConforMeeting SaaS」を導入。その成果について、JA和歌山中央会・連合会 役員室次長の石井孝司氏は、「紙資料を印刷しなくて済むようになることが大きい」と言います。
「県内JAグループでは、各組織の役員が集まる役員会議を毎月開催していますが、各組織が持ち寄る紙資料は、100枚以上になることもあります。さらに紙資料の差し替えがあった場合の運営スタッフの作業量は大変なものでした。これらの負担がペーパーレス化により一気に解消されたのです」
また会議にタブレット端末を利用することで、「思わぬ効果も出ている」と石井氏は説明を続けます。
「もともと県内の役員会議では、ワードに細かい文字を詰め込んだA4縦型の資料を使っていました。しかしタブレット端末で表示すると、文字が小さく見づらいため、パワーポイントを使って要点をまとめるA4横表示の資料が主流となりました。これにより要点が簡略化され、会議時間も短縮しました。当初ペーパーレス化に積極的でなかった役員からも、『話がわかりやすくなり、会議に集中できるようになった』と大変喜ばれています」
さらに後藤氏は、役員会議で評価されたこともあり、「『ConforMeeting SaaS』の利用が急速に広まりつつある」と言います。
「役員会議は、各JAや県組織の役員様が参加する会議です。ここでペーパーレス会議を体験いただいたことで、各役員様が元の組織に戻り、推薦いただく流れができています。我々の想定よりも速いペースで利用が広がっており、この先ペーパーレス化が一気に広がるだろうと大いに期待が高まっています」(後藤氏)
今後の展望をたずねると石井氏は、「役員会議のみならず、一般的な会議や打ち合わせにも『ConforMeeting SaaS』を活用したい」と、利用の裾野を広げる意向を示してくださいました。
さらにJA和歌山電算センター様には、導入成果を“見える化”する手段として、2023年10月より標準搭載となった「SDGs Contribution(SDGsへの貢献度として、印刷費や紙削減量などを数値化して示す)」機能に関心を寄せていただくなど、今後のさらなる活用拡大に前向きな姿勢を示していただきました。
NEC担当スタッフの声
ご要望への柔軟な対応が、製品のブラッシュアップにもつながった
今回のプロジェクトでは、当初、JA和歌山電算センター様に会議システムを提案する競合他社もいました。そのなかで、NECの差別化ポイントとして、複数テナントによる運営や、ライセンスを再配分できる仕組みを実現するなど、さまざまなご要望に対して柔軟に対応させていただきました。こうした対応が、NECの製品としてのブラッシュアップにもつながったこともあり、非常に有益なプロジェクトであったと感じています。現在、他県のJA様からもご相談いただくことも増えています。今回のプロジェクトで得た知見を活用し、さらなる利用者増に尽力してまいります。
同様の悩みを抱える他県JA様にも利用を拡大したい
一般的に、ペーパーレス会議システムの導入プロジェクトにおいては、組織内の稟議の段階で前向きでないご意見をいただくことが多いものです。JA和歌山電算センター様では、そうした説明の場に、かなりの時間と労力をかけていただき、我々も非常に感銘を受けたのを覚えています。また、実際に導入した後にも、当初は利用に後ろ向きだった役員様から、「これは使いやすいね」とご好評いただいているとのことで、重ねて喜びを感じております。
ペーパーレス化の課題については、JAグループ和歌山様に限らず、他県のJA様も同様の悩みをお持ちだと思います。今回のプロジェクトで得たノウハウ、知見をもとに、より多くのお客様にご利用いただけるよう今後も努めてまいります。JA様をはじめ、ペーパーレス会議システムにご興味をお持ちの団体・企業のご担当者様がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
お客様プロフィール
株式会社 和歌山県農協電算センター(JA和歌山電算センター)
本社所在地 | 和歌山県和歌山市美園町五丁目1番地の1 和歌山県JAビル7F・8F |
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設立 | 昭和47年4月15日 |
資本金 | 13,000万円 |
事業内容 | 和歌山県内JA、中央会・連合会等JAグループのコンピュータ処理(システム設計・開発および処理運用)、システムコンサル、イントラネット構築をはじめ、各種業態のシステム構築のほか、ハウジング・ホスティングなどに対応したサービスも実施。 |
URL | https://www.jawink.ne.jp |
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(2024年3月15日)