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株式会社JSOL様
物理PCに負けない性能の仮想デスクトップ基盤で、
快適なオフィス業務やWeb会議空間を従業員に提供
- 業種:
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- 情報サービス業
- 業務:
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- 設計・開発・製造
- 経営企画
- 営業・販売
- マーケティング
- 人事・総務
- 経理・財務
- ICT管理・運用
- 共通業務
- 製品:
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- シンクライアント
- PCサーバ
- ストレージ
- ソリューション・サービス:
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- 基盤技術/サーバ仮想化/デスクトップ仮想化
- 働き方改革
- セキュリティ/セーフティ
事例の概要
課題背景
- 「重い」「遅い」「フリーズする」など、既存のVDIでは業務に支障が出ていた
- パフォーマンス低下の原因と対策を見える化し、不安のない運用をしたい
成果
GPUを搭載するVDI環境を構築
オフィス業務でも、大人数の利用によりCPUに多大な負荷のかかるグラフィック処理をGPUが引き受けることで、CPUの負荷を軽減するVDI環境を構築
セキュリティと運用利便性を高めるVDI環境
VDI環境で、ユーザーの利用する端末のローカルディスクにデータを持たないため、高いセキュリティが担保される。OSのバージョンアップなどの対応もVDI側で管理が可能
導入ソリューション
事例の詳細
導入前の背景や課題
通常業務を妨げる「遅い、重い」VDI環境
株式会社JSOL様は、株式会社NTTデータ様と株式会社日本総合研究所様の子会社として設立されました。ITコンサルティングやシステム企画、構築から運用まで一貫したトータル・ソリューションの提供を強みとして、幅広い業種業態のお客様をサポートしています。現場の従業員を支える取り組みを行う業務推進本部 副本部長の小林智昭氏がこう話します。
「お客様のビジネスをサポートするエンジニアや営業担当者のやりたいことができる環境を整え、彼らを後押しできる仕組みや仕掛けを継続的に提供していくことが業務推進本部のミッションです」
そうした取り組みの1つに、仮想デスクトップ基盤(VDI)によるテレワーク環境の提供があります。2012年に開始し、年々適用範囲を拡大していきました。ところが2020年の新型コロナウイルス感染症による在宅勤務で、VDIユーザーは全従業員、ビジネスパートナーへと急拡大しました。当時の様子を業務推進本部 ITサービス部 上席プロフェッショナルの鈴木未知郎氏がこう振り返ります。
「VDI用の仮想PCへのログオンに数分かかり、Web会議では画面が固まるためカメラはオフ、音声も途切れがちでした。一般的なオフィス業務においても、動作は遅くフリーズすることもあり、業務効率の低下は著しいものがありました」
システムの運用面でも、トラブルが可視化される仕組みがないなど課題が顕在化。2022年には暫定的な対応としてサーバを増設しましたが改善には至りませんでした。そうした折、VDI基盤の償却期間を迎え、VDIを刷新することとなったのです。
選択のポイント
革新的な提案と「物理PCに負けないパフォーマンス」という目標
VDIの刷新にあたり、当初の計画ではVDIの継続ではなく、「グラフィック処理などを考慮して、物理PCを検討したほど」と業務推進本部ITサービス部の金建兌氏は話します。
さまざまな議論が交わされた結果、セキュリティと運用面の高さからVDIの継続が決まりましたが、「手探りからのスタートだった」と鈴木氏は振り返ります。
「既存ベンダーからの提案は、現行のCPUのコア数を倍の4CPUにするというもので、新しい技術提案はありませんでした。それで課題解決につながるのか、漠然とした不安が残る印象でした」
そうした不安を払拭したいと“セカンドオピニオン”を求めるためにNECにご相談いただきました。最終的にVDI更改のパートナーとしてNECを選んだ理由として、鈴木氏は「私たちの不安を解消してくれる、革新的な提案だった」と話します。
「まず驚いたのは、CPUを倍にしたらかえって動作が遅くなるという指摘です。当社の問題は、グラフィック性能の不足であり、GPUで品質は十分に改善できるという説明でした。NVIDIAの仮想GPUを搭載することでグラフィック処理はGPUが引き受け、CPUへの負荷は減り、全体としてサーバの数も減らせるというのです。つまり、コストを抑えながら性能を向上させ、収容率が上がるという革新的かつ理想的な提案でした」(鈴木氏)
金氏はNECをパートナーに選定した理由として、「信頼感」を挙げます。
「CPUを増やせば、NECはより利益が出るのにそうしなかった。むしろ、私たちの課題をよく理解した、解決に導く提案に信頼感を持てました」と話します。
その後、プロジェクトチームのメンバーは、実機によるデモを体験したことで、より実装に近いイメージのなかで物理PCと遜色のないVDI環境であることを実感したと言います。
「ようやくVDI更改の方針が決まりました。目指したのは、従業員とビジネスパートナー合わせて2,500人以上のユーザーが利用するVDI環境で、大人数のWeb会議でも音声やビデオ品質が安定し、CPU使用率が逼迫せずにOfficeソフトを安定利用できる環境です。また、『物理PCに負けないパフォーマンスをVDIで実現する』という基本方針も掲げました」(金氏)
導入後の成果
オフィス業務の効率化で従業員満足度も向上
構築期間は約6カ月という短期間だったために、構築を2ブロックに分けて並列に進めるなど様々な工夫を凝らし、2024年4月にJSOLの経営層が全従業員に向けてライブ映像配信を行う、全社ミーティングでのお披露目を無事に迎えることができました。
全社ミーティングでは、現地会場のほか、スマホや個人PCから視聴した従業員もおり、VDIからの参加者は約500人でした。「事前のテストで動作も確認できたので自信はありました」と金氏が言う通り、当日は一切のトラブルもなく生まれ変わったVDIを披露することができたと言います。実際の業務においても、次のように評価をいただきました。
「新しいVDI環境では、Web会議や動画視聴のほか、オフィス業務において物理PCと変わらない性能を発揮しています。従業員にアンケートも実施しましたが、80%以上が『大変良い』と評価しており、以前よりも快適に業務ができると好評です」(金氏)
今回のVDI更改により、GPUへの考え方が変わったと話すのは鈴木氏です。
「GPUといえば元々はゲームやCAD、動画編集など特殊な業務で使うものというイメージでした。ところが、通常のオフィス業務でもGPUを搭載することで、Web会議や動画再生が安定し、各種のアプリケーションが快適に利用できて業務効率が上がるということがわかりました。新しい技術を正しく導入することで、ユーザーがメリットを最大限に享受できることを改めて実感しました」
JSOL様では今後、動画編集やCADといった作業をVDI環境で行うための検証を進めると言います。さらに顧客の要望に応じて強化を図っているCAE(設計・開発支援システム)においても、現在はハイスペックなワークステーションで行っている作業をVDI環境に移行できないか、前向きな検討を進めていくということです。
お客様プロフィール
株式会社JSOL
本社 | 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-6-5 九段会館テラス |
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設立 | 2006年7月 |
代表者 | 代表取締役社長 永井 健志 |
資本金 | 50億円 |
従業員数 | 1,350名(2024年4月現在) |
事業内容 | ITコンサルティング、システム構築、導入、保守・運用、ソフトウエアパッケージ開発・販売など |
URL | https://www.jsol.co.jp/ |
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(2024年11月26日)