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安全・安心な社会を実現する世界一の顔認証技術

出入国管理などのセキュリティや国民IDといった国家インフラから、企業の入退場管理やモバイル・パソコンのログインなどのセキュリティ強化のほか、企業のサービス高度化や機器の組み込みまで、業種を問わず幅広い分野で顔認証技術が利用されはじめています。
NECは1989年に顔認証技術の研究を開始し、独自の技術を磨き上げ、世界的に権威のある米国国立標準技術研究所(NIST)によるベンチマークテストで静止画・動画の顔認証技術において世界一の性能評価を獲得するまでになりました。

今回は、過去のNEC技報の特集・論文から、NECが誇る世界トップクラスの顔認証技術の研究開発の歴史を振り返り、紹介します。

実用化は困難といわれた約30年前に研究開発を開始

NECは、1989年より顔認証技術の研究開発を開始しました。これは50年以上前に文字認識の研究で確立したパターン認識技術を応用したものでした。当時も世界各国で生体認証(バイオメトリクス)の研究が行われていましたが、指紋認証は実現できても顔認証の実用技術化は難しいと考えられていました。その後、NECでは長らく基礎研究に取り組んできましたが、2009年に発生した米国同時多発テロ事件により高度なセキュリティ対策が求められたことを受けて、製品への応用が一気に進みました。

『NEC技報』Vol.56 No.10の表紙

NECは、画像から顔領域を検出・抽出する「顔検出技術」と、抽出した顔画像が誰であるかを判別する「顔照合技術」を組み合わせる独自の技術を実装した製品「NeoFace」を発表しました。「NeoFace」は、従来の顔認識技術の弱点とされた顔の向きの変化や照明変動という環境条件の影響を受けにくく、高速/高精度な顔検出性能を実現した画期的な製品として注目を集めました。

新方式の顔認証照合製品NeoFaceの原理と応用

生態による認証は、なりすましや偽造が困難なことから、テロ対策など、より確実なセキュリティを必要とする場面での本人確認の手段として最近注目を集めています。生体認証の手段としては体のさまざまな部位やDNAが使用されています。そのなかで顔認識は本人に意識させず簡単に実施できる方法としてその応用が注目されています。
そのような状況のなか、NECは新たに開発した顔検出・顔照合エンジンを利用してマッチング制度を向上させた新製品「NeoFace」を発表しました。

赤林 隆仁・杉本 岳男・村上 靖
(NEC技報 Vol.56 No.10 2003年10月)

世界的権威のあるベンチマークテストで3連続世界一を達成

全世界でパブリックセーフティが注目されるなか、NECは登録画像と照合画像を分析し、そこに特徴点を照合することで顔認証技術の精度をさらに高める技術を開発しました。これは顔画像に対して顔検出処理を行って顔領域を決定した後、目、鼻、口端などの顔の特徴点位置を求め、得られた特徴点位置から顔領域の位置、大きさを正規化した後、照合処理を行う技術です。
このNECの顔認証技術は、NISTによる技術評価プログラムの静止画像顔認証部門で、他の参加組織のエンジン性能を大きく上回る性能を発揮し、世界の注目を集めました。なお、NISTによる技術評価プログラムは、1993年より実施され、入国管理システムの入札条件にもなっている世界的に権威あるベンチマークテストです。

顔認証技術とその応用

NEC情報・メディアプロセッシング研究所では、2010年1月から5月に実施された米国国立標準技術研究所(NIST)によるバイオメトリクス技術評価プログラムMultiple Biometric Evaluationに参加し、ビザ申請顔画像を用いた評価で180万名中95%の1位検索率、誤照合率0.3%を達成するなど、参加組織中、最も高い認証性能を得ることができました。本稿では、NECの顔認証技術を説明し、NISTでの評価結果とNECの顔認証エンジンを使った応用事例を紹介します。

今岡 仁・早坂 昭裕・森下 雄介・佐藤 敦・広明 敏彦
(NEC技報 Vol.63 No.3 2010年9月)

NECは顔認証技術を進化させ続け、その性能評価の客観的指標となるNISTのベンチマークテストに連続して参加しました。その結果、NECの顔認証技術は、参加したすべてのテスト(2009年、2010年、2013年)でトップ評価を獲得することができました。NECの顔認証技術は、認証性能や速度だけではなく、パスポート写真の本人確認に必要な顔の経年変化への対応、グローバルに事業展開するために必要な多人種への対応、重要施設への入退場監視などに必要な斜めや上からの顔画像への対応も含め、多くの項目でトップ評価を獲得しています。
なお、2013年にNISTが発表した報告書では「NECのアルゴリズムは2010年に引き続き、最高精度」「NECがすべてのデータベースで最も低い検索エラー率」「NECは最も接近している競合相手に比べ、半分以下の検索エラー率」との評価を受けています。

安全・安心を実現する世界一の顔認証技術

社会の情報化やネットワークサービスの普及に伴い、生体認証技術に関する必要性は年々高まっています。顔認証は、カメラを見るといった自然な認証動作で認証可能であり、ユーザー負担が少ない認証技術です。NEC情報・メディアプロセッシング研究所では、2009年より米国国立標準技術研究所(NIST)の顔認証技術評価プログラムに参加し、認証精度や検索速度において2009年、2010年、2013年の3回連続のトップ評価を獲得しました。本稿では、世界トップ性能を獲得したNECの顔認証技術を説明し、2013年に実施されたNIST評価プログラムにおける結果を紹介します。

今岡 仁
(NEC技報Vol.67 No.1 2014年11月)

リアルタイム監視を実現する動画顔認証技術でも世界一を獲得

顔認証技術が普及するなか、特に必要性が高まっているのがリアルタイム監視を実現する動画顔認証技術です。静止画顔認証はカメラの前に立ち止まって本人の意思で認証を行う「積極認証」ですが、動画顔認証は本人がカメラを意識しないタイミングで行われるため、環境条件(カメラの設置場所、画質、光の当たり方、被写体の大きさなど)や被写体の動作条件(歩行速度、顔の向き、視線など)の影響を受けることが多く、静止画顔認証より格段に高度な技術が必要とされています。この課題に対し、NECは顔の特徴から個人を識別する技術に加え、ディープラーニングを活用して顔の向きの変化や低解像度の顔画像などを応用することで、動画顔認証でも高い認証制度を実現しました。
NECの動画顔認証技術は、2017年に行われたNISTの動画顔認証技術のベンチマークテストにおいて、照合精度99.2%と他社を大きく引き離す第1位の性能評価を獲得しました。過去の静止画顔認証に続き、これで4回連続の第1位獲得となりました。

リアルタイム監視を実現する動画顔認証技術

近年のテロ事件の急激な増加に伴い、空港やレストラン、ホテルのロビーといった公共施設でのセキュリティをいかに守るかということは、全世界的な課題となっています。顔画像データは、国籍を問わず全世界のパスポートに入っている唯一無二の個人認証手段であり、更に監視カメラにおける人物特定など離れた場所からも認証できるという点で、他の個人認証技術と異なる利点があります。NECでは、2009年より米国国立標準技術研究所(NIST)が主催する顔認証技術評価プログラムに参加し、過去3回トップ評価を獲得し続けています。本稿では、映像監視向け動画顔認証技術について紹介します。

今岡 仁
(NEC技報Vol.69 No.1 2016年9月)

全世界的にセキュリティ不安が高まりつつある現在、顔認証技術はパブリックセーフティに欠かせないセキュリティインフラになりつつあります。
既にNECの顔認証技術関連製品は、世界40カ国100システム以上で採用されており、ニューヨークJFK空港やオーストラリア政府機関、ブラジル主要空港など世界の主要機関におけるセキュリティ対策に使われています。また、日本国内のアーティストが行ったコンサートやスポーツイベントなどにも採用され、既に50公演、延べ30万人以上に利用されるなど、エンターテインメント分野での有効性も実証されています。

現在、NECは社会ソリューション事業に注力しており、なかでもグローバル成長戦略の柱として「セーフティ事業」を強化しています。今後も、NECは最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つである顔認証技術を用いたソリューションの開発に注力し、社会インフラおよび民間施設など幅広い分野の安心・安全に貢献していきます。

関連リンク

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是非ご覧ください。

(2018年9月28日 公開)