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NECスペーステクノロジー “ソフトウェア受信機”の開発

~JAXA 革新的衛星技術実証3号機に搭載予定~

2022年7月29日

NECスペーステクノロジー株式会社の「ソフトウェア受信機 SDRX」は、JAXA公募の「革新的衛星技術実証3号機」に搭載される実証テーマに選定され、若手メンバを中心に開発が行われました。

ソフトウェア受信機 SDRX (Software-Defined Radio Receiverの略称)は、組み込まれたプログラムにより、受信信号の解析および軌道上での復調方式の変更を行います。通常、打ち上げ後の機能変更は困難ですが、今回の開発では軌道上でフレキシブルに機能変更できるSDRXの通信機能を実証することが目的です。

ソフトウェア受信機 SDRX の外観
©NEC Space Technologies, Ltd.

また、衛星搭載機器には、過酷な宇宙環境に耐える必要があることから、民生部品と比較して非常に高価な信頼性の高い部品を使用することが一般的ですが、SDRXの開発においては、地上の製品にも使用されている高性能で安価な民生部品を採用しました。新規採用の部品は思い通りの動作をしないこともあり、様々な困難もありましたが、民生部品の採用は低コスト・短納期な製品開発を可能にします。

本プロジェクトの成果を活用し、激化する宇宙ビジネス産業の中でも競争力ある企業を目指していきます。

NECスペーステクノロジーのソフトウェア受信機 SDRX 開発メンバー
©NEC Space Technologies, Ltd.

若手エンジニアの活躍

ソフトウェア受信機 SDRXの開発に携わったNECスペーステクノロジーの若手エンジニアに話を聞きました。

  • 出水澤 大悟さん (2020年度入社:前列右から2人目)
    本プロジェクトでは、開発手法としてモデルベース開発を導入しました。自動車業界を中心に注目を集めている開発手法ですが、宇宙業界ではまだまだ前例が少なく、当社では初の試みでした。当初思い描いていた機能がモデルで実現できなかったり、やっと実現できたと思ったら実機上で動かずモデル変更を余儀なくされたりなど、試行錯誤の連続でした。先輩方からの手厚いサポートがあったからこそ、完成まで進めることができたと思います。ここで得られた知見を今後に活かしていきたいです。
  • 石井 大貴さん (2020年度入社:前列左から2人目)
    当社での開発は2020年の夏ごろに始動しました。当初は配属直後で右も左もわからない状況でしたがせっかくの機会と思い、手を挙げてプロジェクトに参加することができました。大学で既に宇宙開発の経験がある同期のなかで、私は宇宙開発経験がなかったため何もかもが分からず不安な部分もありましたが、先輩たちの指導のもと電気設計部隊の一員として開発を進められました。時には装置が思い通りの動作をせず、解決するために実験室にこもったりしたこともありましたが、プロジェクト立ち上げ当初から最後の納入まで開発に携わり、無事納めることができました。このHPを見ている学生の方には、自分には無理だと思わずに宇宙開発にチャレンジしていってほしいと思います。 

今回開発されたSDRXは、革新的衛星技術実証3号機に搭載され、2022年度中にイプシロンロケット6号機により打上げ予定です。

SDRXのミッションマーク

NECスペーステクノロジーの概要

NECスペーステクノロジーは、NECグループの宇宙事業の一翼を担い、衛星搭載機器とロケット搭載機器の研究開発、設計、製造、試験、納入までを一貫して行うことで、高い技術と信頼性を磨き続けてきました。納入した機器は深宇宙を目指す探査機や、通信・放送、測位、地球観測、科学といった多様なミッションの衛星に加え、H-IIA/H-IIB、イプシロンといった日本の主要なロケットに搭載され、宇宙空間で活躍しています。
これからも、搭載機器サプライヤーとしての技術力を軸に、拡大し続ける世界の宇宙産業のフィールドで、宇宙開発・利用を行うお客様に貢献していきます。

以上

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