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昭和産業株式会社様
容量削減でファイルサーバのコストを最適化
クラウドを活用したリアルタイムバックアップで事業継続性も強化
- 業種:
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- 製造・プロセス
- 業務:
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- 共通業務
- 製品:
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- ソフトウェア/その他
- ソリューション・サービス:
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- クラウド
- 共通業務/BC/DR
事例の概要
課題背景
- 災害などの有事の際にも商品の安定供給に向けBCP対策を強化したい
- 全国に分散するファイルサーバの統合・集約を進め、可用性も高めたい
- 重複ファイルの削除などの整理を行って、ファイル探しなど、業務のムダを削減したい
成果
クラウドで事業継続性を強化
システムのクラウド移行計画において、最も重要と位置づけていたファイルサーバの移行が完了。リアルタイム遠隔バックアップ環境も構築して、日常業務の中心にあるシステムの可用性を向上できた
ファイルサーバの最適化
分散していたファイルサーバを集約できた上、重複ファイルを削除するなどして整理を実施。サーバ容量を削減したことで、クラウドの利用コストを最適化することができた。
ファイルにまつわる業務の効率を向上
重複ファイルを削除したり、ファイルサーバのフォルダ構成を見直したことで、ファイルを探す時間やデータを登録する手間などを削減。ファイルを扱う業務の効率を向上できた。
導入ソリューション
NEC 神奈川データセンターのNEC Cloud IaaS上に全ファイルサーバを集約する一方、NEC 神戸データセンターも利用して、リアルタイムレプリケーションによる遠隔バックアップ環境を実現。また、NIASによって、クラウド上のファイルサーバの監視を適正に行い、ファイルが常に整理整頓された状態をキープしていける体制を整えている
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事例の詳細
導入前の背景や課題
災害時にも食品素材の安定供給を絶やさないために
小麦や大豆、菜種、トウモロコシなどの穀物を原材料とする小麦粉、プレミックス、植物油、糖化製品などを食卓に供給する昭和産業様。「穀物ソリューション・カンパニー」として、よりおいしい商品の研究・開発を続け、私たちの食を支えています。
同社が提供する商品群は、いわば食事の根幹を担う食品素材。平時はもちろん、災害などの有事に際しても商品を安定供給することが重要な使命となります。「そのため事業継続性は重要な経営課題。工場や物流網などに加えて、ビジネスの重要な基盤となるICTシステムの可用性も高めていかなければなりません」と昭和産業の細井 義泰氏は語ります。
そこで、近年、同社が取り組んでいるのがクラウドサービスの積極活用です。オンプレミスで運用してきたシステムを段階的にクラウドに移行し、ハードウェア障害などによる業務停止のリスクを軽減しようと考えているのです。
「あらゆる業務がICTで支えられるようになり、情報システム部門の負担も増大しています。可用性を高めるには、堅牢なファシリティにシステムを設置するだけでなく、インフラの運用そのものをプロに任せることが最善と考えました」と同社の岡田真一朗氏は説明します。
選択のポイント
国内ベンダーの安心感と容量最適化までを含む提案を評価
クラウド化の対象は、基幹系、情報系なども含むほぼすべてのシステム。各システムの特性を精査して、クラウドサービスを適材適所に選定していくことにしました。
中でも重要なプロジェクトと位置づけていたのがファイルサーバの移行です。同社は、本社や各支店、工場、研究所など全国13の拠点で計17台のファイルサーバを運用していました。「分散しているシステムをどうやって統合していくか。また、日々の業務で利用するデータが格納され、利用できなければ業務がストップしてしまうシステムをどうやってスムーズに移行させるか。最も難易度が高いと考えていました」と同社の礪波 晃三氏は説明します。
このファイルサーバのクラウド化にあたり、同社が基盤に採用したのがNECの「NEC Cloud IaaS」です。
「ファイルサーバには技術情報や業務ノウハウなど、重要な情報資産が格納されています。そのため、どこにデータセンターがあるのかがわからないようなサービスでは不安が大きい。NEC Cloud IaaSは、国内データセンターでサービスが運用されている上、実績も十分で安心感がありました」と岡田氏は強調します。
また、単にクラウド基盤サービスを提供するだけでなく、NECが移行支援を行ってくれる点、そして、ファイルサーバの最適化も併せて提案した点を評価しました。ファイルサーバには、長年の利用で重複ファイルなどが多数存在するようになっており、容量の肥大化を招いていたからです。「そのまま移行してしまうと、それがクラウドのコストとして跳ね返ってくる。ファイルを整理整頓してからクラウドに移行したいと考えていました」と同社の柳堀 紀彦氏は言います。
それに対しNECはファイルサーバ統合管理ソフトウェアNEC Information Assessment System(以下 NIAS)の利用を提案。NIASを使えば簡単な操作で重複ファイルや長期間アクセスされていないファイルなどを自動的に抽出することができます。また、一元的にアクセス権の棚卸や不適正箇所をチェックする機能も備えており、運用開始後のファイルサーバのセキュリティ対策にも役立ちます。「ファイルの増大は、ファイルサーバの使い勝手も低下させていましたから、クラウドへの移行前に、それを解消できるのは非常に魅力的でした」と礪波氏は言います。
導入後の成果
リアルタイムな遠隔同期による高度なBCP対策が大きな安心感に
同社は、まずオンプレミス環境でファイルサーバを整理し、その上でクラウドへの移行を順次実施。約半年をかけて、13拠点、計17台のファイルサーバの移行を完了しました。
「NIASで調査したところ、重複ファイルが全体の4割を占めていることがわかりました。中にはどうしても必要なものもありましたが、それらを整理することで、移行前に比べて容量を約2割削減しています」と柳堀氏は話します。
また、同社は、単にファイルサーバをNEC Cloud IaaSに移行するだけでなく、神奈川と神戸、2つのデータセンターを活用してリアルタイムレプリケーションによる遠隔バックアップ環境を構築。「日々の業務に不可欠なファイルサーバの可用性を可能な限り高めることができ、大きな安心を得ています」と岡田氏は強調する。
ファイルサーバについてもNIASをさらに有効活用しながら日々監視を行いつつ、ファイルの受け渡しのためだけに格納されたファイルは一定時間経過後に自動削除するといった工夫も行って、最適な運用管理を実現していきます。
ほぼすべてのシステムを対象としたクラウド移行プロジェクト自体もさらに加速しており、NEC Cloud IaaS上にも、商品情報や伝票発行、デバイス制御、ログ管理などのシステムが移行されています。「既存システムの移行だけでなく、BIツールの活用など、新しいチャレンジも行っています」と岡田氏。移行と同時にスモールスタートが可能なクラウドの特性を活かした取り組みも進めています。
これまで、同社は「時代に遅れないICTの活用」を目指してきましたが、将来的には「時代の先ゆくICT活用」にチャレンジしていきたいといいます。「我々のビジネスの特性や事業規模などを理解して、最適な提案を行ってくれるNECはとても頼りにしています。今後もよい関係を継続していきたいですね」と細井氏は語りました。
お客様プロフィール
昭和産業株式会社
所在地 | 東京都千代田区内神田2-2-1 鎌倉河岸ビル |
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資 本 金 | 127億7800万円 |
売上高 | 2,332億円(2018年3月期、連結) |
従業員数 | 2,139人(2018年3月末現在、連結) |
概要 | 小麦・大豆・菜種・トウモロコシの4つの穀物を国内食品メーカーの中で唯一取り扱う企業。多種多量の穀物を取り扱う独自のビジネスモデルによるシナジー効果を活かしながら、企業や一般消費者の「食」にかかわる様々な課題解決に貢献している。 |
URL | https://www.showa-sangyo.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2018年9月19日)