Japan
サイト内の現在位置
NECフィールディング株式会社
基幹システムを安全・安心かつ低コストにクラウドに移行
料金体系などの特長と移行支援で複雑な要件をクリア
- 業種:
-
- 情報サービス業
- 業務:
-
- ICT管理・運用
- 設計・開発・製造
- 設備保全
- 保守・サービス
- ソリューション・サービス:
-
- クラウド
- サービス/コンサルティングサービス
- セキュリティ/セーフティ
事例のポイント
課題背景
- データセンターの契約満了などで基幹システムのインフラ刷新が必要
- 課題だったリソースの利用効率を高めるためにクラウドに移行したい
- 老朽化したシステムのモダナイズなどにも取り組んでいく必要がある
成果
安全・安心にクラウドへの移行を実現
NECのサポートを受けて、受注・会計システムをそのままNEC Cloud Storage (St)に移行。運用開始後の信頼性や性能の問題もない。L2延伸でシステム間をつなぐ工夫で従来のIPアドレス体系も踏襲できた
リソースの柔軟性を高めつつ、予算管理も容易に
NEC Cloud Storage (St)は、使う分のリソース量を事前に申請するため、利用料を事前に把握することが可能。リソースの柔軟性を高めつつ、予算管理が行いやすい
主要パブリッククラウドとの接続が容易な点をシステムのモダナイズに活用
社内には老朽化が進みモダナイズが必要なシステムがある。NEC Cloud Storage (St)は、ハイパースケーラーが運営するパブリッククラウドサービスと簡単かつ低遅延に接続できる。それらのクラウドサービスを使ってモダナイズを図り、受注・会計システムと接続する方法も検討できる
導入ソリューション
NEC Cloud Storage (St)の特長
データの扱いや他のパブリッククラウドとの接続性、そして、日本国内のデータセンターを使ったNECのサービスという特長を活かして、お客様のビジネスを支援
事例の詳細
導入前の背景や課題
データセンターの契約満了などを受けて基幹システムのインフラを刷新
コンサルティングから保守、運用まで、NECグループの一員としてICTシステムのライフサイクル全体をサポートしているNECフィールディング。近年はICTシステムだけでなく、医療機器、店舗設備、ロボットなどにもサービスの提供範囲を拡大。“あらゆるものごと”の持続可能性を高め、トータルサポートカンパニーとして社会に活力を与えています。
同社は、長年、データセンター事業者のハウジングサービスを利用してプライベートクラウドを構築し、そこでSAP ERP(EHP4 FOR SAP ERP 6.0)とSAP CRM(EHP1 FOR SAP CRM 7.0)および周辺システムで構築している受注・会計システムを運用してきました。しかし、データセンター事業者との契約満了、さらにはサーバOSやデータベースのサポート終了が迫っており、システムを支えるインフラの刷新が求められていました。
「刷新は課題解決を図る絶好の機会でもあります。例えば、既存のプライベートクラウドは、リースしたサーバを設置していましたが、余裕を持たせてサイジングしており、リソースを十分に活かしきれていませんでした。次期インフラでは、基幹システムに求められる信頼性や性能は維持しつつ、リソースの柔軟性や効率を高め、運用やコストの最適化を図りたいと考えました」と同社の藤原 雅彦氏は話します。
選択のポイント
管理しやすい料金体系、アプリケーションをそのまま移行できる点を評価
そこで同社が検討したのがクラウドサービスの利用です。「クラウドなら、柔軟にリソースを増減して、運用やコストを最適化できます」と藤原氏は言います。
ただし、次期インフラには、いくつか求める要件があり、クラウドサービスは、それらをクリアできるものでなければなりませんでした。
まず対象となる受注・会計システムは、近い将来、NECグループが全社的な業務プロセスとITシステムの標準化のために構築中の次期グローバル基幹システムを利用することを決めています。そのため、今回のプロジェクトで移行する次期インフラの役割は、それまでの延命。現行機能の維持を基本とし、アプリケーションのバージョンアップや機能強化、構成変更は行わず、できるだけ移行コストを抑えたいと考えていました。また基幹システムであることから安全・安心に移行すること、システムのパフォーマンスを維持することも重要な要件でした。
これらの要件を満たすために同社が選んだのがNECのクラウドサービス「NEC Cloud Storage (St)」です。
「まずNEC Cloud Storage (St)は、使う分のリソース量を事前に申請するため、利用料を事前に把握することができます。ただの従量課金制の場合、使い方によっては予想外に利用料が膨れ上がることがありますが、そうした心配がありません。また、国内の事業者ですから為替リスクもありません。これならリソースの柔軟性を高めつつ、予算管理が行いやすいと考えました」と同社の山本 暁氏は言います。
また、比較した他のクラウドサービスは、仕様上、アプリケーションの構成変更を避けることができませんでしたが、NEC Cloud Storage (St)なら、変更を加えることなく移行することができました。「さらに移行作業もNECが『NEC Cloud Storage (St)プロフェッショナルサービス』を通じて支援すると提案してくれました。誰よりもNEC Cloud Storage (St)のことを熟知している技術者が支援してくれるわけですから、これほど心強いことはありません」(藤原氏)。
導入後の成果
難易度の高いネットワークの構築も粘り強くサポート
NECフィールディングは、約1年3カ月をかけて受注・会計システムをNEC Cloud Storage (St)に移行。NECは、グランドデザインの策定からサーバ構築、トラブルシューティングまで、プロジェクトを一貫してサポートしました。
「予定通りに変更を加えることなく、受注・会計システムをそのままNEC Cloud Storage (St)に移行できました。運用開始後の信頼性や性能の問題もありません。NECのサポートの中で、特に感謝しているのがネットワークにかかわる構築支援です。もともと受注・会計システムを設置していたデータセンターは、別エリアで別のシステムを運用しています。受注・会計システムは、それらのシステムと連携させなければならないのですが、NEC Cloud Storage (St)に移行した後もシステム間をL2延伸で接続し、IPアドレス体系をそのまま踏襲できるようにする必要がありました。また、それに加え、弊社特有のネットワーク要件も加わり、難易度の高い移行となっていました。このような難易度の高い課題に対して、NECは最大限の支援を行っていただき、構築を問題なく完了することができました。また、思ったようなスピードがでないといった問題も発生しましたが、仮想スイッチを物理スイッチに置き換えるなど、さまざまなケースを試しながら粘り強く対応してくれました」と山本氏は話します。
移行前の課題だったリソースの効率的な活用についても、運用しながらリソース使用量をモニタリングし、適切に調整を行ってコスト削減につなげるよう、活動中です。
前述したとおり、今回のプロジェクトの主目的は延命ですが、今後は、ただ利用するだけでなくNEC Cloud Storage (St)の特長を活かした取り組みも検討しています。
例えば、データの活用です。NEC Cloud Storage (St)は、企業のデータ活用を支えたいという思いからストレージのコストパフォーマンスを高めている上、データ格納時(インバウンド)はもちろん、データ取り出し時(アウトバウンド)も無料で行えるようにしています。「これならコストやロックインの懸念なくデータ活用に挑戦できます。受注データと他のデータを組み合わせて分析するなど、さまざまな活用を考えています」(山本氏)。
また、システムのモダナイズも検討しています。「社内には多様なシステムがありますが、一部は老朽化が進み、モダナイズが必要なものもあります。NEC Cloud Storage (St)は、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureなど、主要なパブリッククラウドと簡単かつ低遅延に接続できますから、それらのクラウドサービスを使ってモダナイズを図り、受注・会計システムと接続する方法も検討できます」と藤原氏は述べます。
このように、同社はNEC Cloud Storage (St)を活用して受注・会計システムを安全・安心かつ低コストに新インフラに移行しました。今回の成功を受け、システムのモダナイズなど、今後の計画についてもNECの支援に大いに期待を寄せています。
お客様プロフィール
NECフィールディング株式会社
所在地 | 東京都港区三田一丁目4番28号(三田国際ビル) |
---|---|
従業員数 | 4,603名(2024年3月末/単体) |
概要 | ICTシステムのコンサルティングから設計、構築、保守、運用に至るICTシステムのライフサイクル全領域をカバーしたワンストップサービスを提供。さらに、医療・介護機器、その他各種機器の設置、修理・保守サービスを提供し、お客様システムをトータルにサポートする。 |
URL | https://www.fielding.co.jp/ |
NEC担当者の声
データ活用支援を設計に取り入れたクラウドサービス
NECは、BluStellarという新ブランドを立ち上げました。これは、お客様の変革を成功へ導く価値創造モデルです。NECが誇る先進テクノロジーと積み上げてきた知見を基に1万人のDX人材が戦略策定から実装までをエンド・ツー・エンドでご支援します。
NEC Cloud Storage (St)は、BluStellar Products & Servicesの重要なアセットの1つ。NECが提供するNEC印西データセンターを拠点とする、クラウドストレージに強みを持つIaaSサービスです。設計や運用に携わっているのは、これまでもNECのクラウドサービスに携わってきた実績豊富なメンバーたち。安心してご利用ください。
NEC Cloud Storage (St)は、近年、多くのお客様が積極的に取り組んでいるデータ活用の支援をサービス設計に取り入れています。
例えば、データ格納やデータ取り出し時のデータ通信料が無料であるため、クラウドサービス利用のロック/サイロ化回避に貢献できます。また、NEC DXネットワークサービスとも連携。NEC印西データセンターは、国内では唯一AWS、Microsoft Azure、Oracle Cloud Infrastructureという3つのパブリッククラウドの接続拠点が設置されており(2024年11月現在)、これらのパブリッククラウドと簡単かつ閉域で低遅延に接続できます。これらの強みで多くのお客様のデータ活用、そしてビジネスをサポートします。
今回、NECフィールディングのプロジェクトでも、さまざまな経験や知見を蓄積することができましたが、今後もNEC Cloud Storage (St)を利用する多くのお客様からのフィードバックを通じて、より使いやすいサービスに成長させていきます。
この事例の製品・ソリューション
関連資料ダウンロード
クラウドストレージ NEC Cloud Storage (St)の資料をダウンロードいただけます。
本事例に関するお問い合わせはこちらから
(2024年11月27日)