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研究の歴史・成果
NECの指紋認証の歴史
NECは指紋認証研究のパイオニアとして1971年(昭和46年)より指紋認証技術の研究に着手しました。3年後の1974年(昭和49年)からは本格的な研究開発に取り組み、1982年(昭和57)に実用化に成功。以降、更なる認証精度・速度の向上を目指し、40年以上にわたり研究開発を継続しています。
一般的に指紋は、柔らかな指の表面にできる模様(指紋の隆線という)が平らなものに接触した状態を読みとることになるので、読みとられた指紋はゆがんでいることが通常です。また、接触した状態はその都度異なるため、状態によっては部分的な指紋になったり斜めになったりする場合があります。つまり、登録した状態と同じ状態で指紋が読みとられるとは限りません。当社ではこの様に異なった状態で登録された指紋データベースに対して、指紋だけで該当者を探す方法の研究も進め、長い歳月をかけた研究開発でこの技術を確立しました。現在その認証精度では世界最高レベルに達し、グローバルリーダーとして国内外で豊富な実績を築いています。
社会に貢献するNECの指紋認証技術
1982年に開発された大規模遺留指紋照合システムは、犯罪現場に残された遺留指紋から容疑者を迅速に捜索し、公衆安全に貢献したことをIEEEに高く評価され、2020年にIEEEマイルストーン※に認定されています。
※IEEEマイルストーンは、IEEEの広範な活動分野である電気・電子の分野において達成された画期的なイノベーションの中で、開発から少なくとも25年以上経過し、社会や産業の発展に多大な貢献をした歴史的業績を認定する制度として創設された。
世界最高レベルの照合精度
NECの指紋認証技術は世界トップレベルの精度を有し、米国国立標準技術研究所(NIST※1)が主催する各種技術評価コンテストにおいても世界No.1の認証精度を獲得しています。
- FpVTE2012※2
- PFTⅡ※3
- ELFT07※4
- MINEX04※5
- SlapSeg04※6
- ※1NIST
National Institute of Standards and Technologyの略。 - ※2FpVTE2012
大規模データベースを対象にする「国民ID」や「犯罪捜査」分野での実運用を想定し、警察や政府機関など異なる組織で採取された指紋画像を使用して実施された指紋認証技術ベンチマークテスト。2003年のテスト開始以来最大規模である最大500万人規模の大量の指紋データを用いて検索や本人確認などの精度を評価し、参加全18社のうちNECがトップの評価を獲得。 - ※3PFTⅡ
警察や政府機関など異なる組織で採取された約12万件の実運用データを使用し、様々な指の押し方や角度・種類の指紋画像を抽出して実施された照合精度ベンチマークテスト。2つの指紋画像が同一のものであるかの評価(1:1照合)を実施。 - ※4ELFT07
遺留指紋照合技術評価テストで、悪質化・広域化・多様化する犯罪に対応するため、遺留指紋自動処理技術の研究開発を促進し、その早期実用化を図ることを目的として実施されたもの。本テストには、国土安全保障省、司法省、FBI、国防省、U.S Visitプログラム等も協賛・支援として参画しており、評価結果は、世界的に高い注目を集めている。 - ※5MINEX04
CD-ROMなどに保存した1000個の指データを各100万回照合する小規模システム、1万データを各1億回照合する中規模システム、6万4000データを10億回以上照合する大規模システムでのベンチマークテスト。NECのほか米Motorolaや米Cogent、仏Sagemなど18社が参加した。 - ※6SlapSeg04
スラップ指紋の切り出し精度に関する評価テスト。
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