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OSS貢献活動

安心安全なOSSを選定しよう。最新版OSS鳥瞰図のご紹介

2024年1月31日公開

NECソリューションイノベータ 中村 桂一です。

2023年12月15日(金)に開催されたセミナー「OSSフォーラムJAPAN ~オープンソースが変える未来の世界~」において、「安心安全なOSSを選定しよう。最新版OSS鳥瞰図のご紹介」と題した講演を行いました。

講演概要

日本OSS推進フォーラム (JOPF)、独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) 共催セミナー『new window【公開セミナー】OSSフォーラムJAPAN ~オープンソースが変える未来の世界~ - connpass』にて、日本OSS推進フォーラムのワーキンググループの一つ「鳥瞰図WG」を代表して、『安心安全なOSSを選定しよう。最新版OSS鳥瞰図のご紹介』と題する講演を行いました。

JOPF

本セミナーは、日本OSS推進フォーラムのオフラインセミナーとしては、コロナ禍以前の久しぶりの開催であり、60名程度のOSS利用者やOSS関連ベンダーの方が参加されました。日本OSS推進フォーラムの会員企業の方も多く参加されており、対面では初めましてとか久しぶりという声もあちこちで聞かれました。

ちなみに、講演中には、参加者の方に、OSS鳥瞰図を知っているか聞いたところ、8割程度の方が手を挙げていただき、知名度のアップを感じました。「鳥瞰図WG」のメンバとして嬉しい限りです。

講演内容

本講演では、OSS鳥瞰図の紹介として、次の3点をテーマに説明を行いました。

1.「OSS鳥瞰図」の狙い、利用方法の説明
2.「OSS鳥瞰図にアレは何で載っていないの問題」と称したOSSトピックス
3.「OSS鳥瞰図」の今後の発展について

詳細については、別途new windowイベントページより公開された資料を参照していただければと思いますが、ここで簡単に内容を説明します。

1.「OSS鳥瞰図」の狙い、利用方法の説明

「OSS鳥瞰図」は、『OSS初心者を手助けするために複雑多岐にわたるOSSを、視覚的に俯瞰できるようまとめたもの』です。「OSSを使いたいけど、○○の分野ではどのOSSがよく使われているのだろう?」という方に参考としてもらうことを想定しています。

詳細については、別の記事「new window2022年版OSS鳥瞰図のご紹介」に詳しい説明がありますので、そちらをご参照ください。

2.「OSS鳥瞰図にアレは何で載っていないの問題」と称したOSSトピックス

OSS鳥瞰図の掲載ポリシーとして、次のようなソフトウェア/OSSは掲載対象外としています。

・OSI承認済みライセンス以外のライセンスのソフトウェア
・有償(サブスクリプションライセンス、エンタープライズ版)メインのソフトウェア
・特定OSSに対するライブラリやコンポーネントに位置付けられるOSS

OSS鳥瞰図を見るだけではこのポリシーはわからないため、たびたび有名なソフトウェア/OSSなのになぜ掲載していないのか、という質問を受けることがあります。

本セッションではその掲載ポリシーを説明するとともに、例えば、OSI承認済みライセンスというものがあること、OSSとしては無償で使えるもの以外にいわゆる有償版というものが存在すること、といった基本的なOSSの知見から、最近はOSSライセンスから別の商用利用を制限する別ライセンスへ変更するソフトウェアが増えていることを紹介し、OSSのトピックスとして共有させていただきました。

3.「OSS鳥瞰図」の今後の発展について

OSS鳥瞰図は、2023年になって、GitHubレポジトリ (new windowhttps://github.com/ossforumjp/oss-choukanzu) を公開しました。ここでは、暫定版(年1回のリリースの前に、一部のカテゴリを更新した版を先行公開)や英語表記版(タイトル・カテゴリ名・サブカテゴリ名を英語表記)を公開しています。これらをオープンにすることで、より多くのコメント・フィードバックを集めるようにしています。

最後に

本講演は、より多くの人にOSS鳥瞰図を活用していただくことを狙いとしております。このブログを読んで、少しでも興味を持たれた方は、ぜひ一度OSS鳥瞰図をダウンロードしてみてください。

執筆者

中村 桂一 (Keiichi Nakamura)
NECソリューションイノベータ (NEC Solution Innovators, Ltd.)

NECソリューションイノベータおよびNECグループ内へOSSを推進するための各種活動を行っています。その一環として、2018年度より、日本OSS推進フォーラム・クラウド技術部会に参加しており、2019年度では、OSS鳥瞰図作成チームのチームリーダとして活動しました。2020年度からは、日本OSS推進フォーラムの体制が一部変更になり、技術部会・鳥瞰図ワーキンググループに参画し、2021年度からは主査を務めています。(2024年1月時点の情報)

Keiichi Nakamura