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佐渡汽船株式会社様

安全・確実・快適な運航とさらなる観光振興を目指して
クラウドを活用して顧客サービスの利便性を強化

業種:
  • 運輸・物流
業務:
  • 共通業務
  • 物流
ソリューション・サービス:
  • クラウド

事例の概要

課題背景

  • 顧客の利便性向上や地域創生に貢献するシステムの強化をタイムリーに進めていきたい
  • 運航している定期便は佐渡島の住民にとって重要な生活インフラ。事業継続は重要な使命
  • 数年に一度のシステム更改や日々の運用管理にかかっている手間やコストを削減したい

成果

積極的にシステムを強化

より簡単な手順で乗船予約を行えるようにしたり、マルチデバイス、多言語対応を進めるなど顧客サービスの利便性を向上。クラウドを活用することで積極的にシステム強化への取り組みが可能に

島民の生活インフラを守る

海に近い社屋で運用していたシステムをクラウドに移行したことで、災害時のシステム停止リスクを大きく低減。定期便運航事業の継続性を高め、佐渡島住民の重要な生活インフラの信頼性を高めることに成功

システム更改と運用管理を効率化

数年に一度、必ず行っていたハードウェアの更改作業や日々の保守作業が不要に。
業務によっては外部に委託する必要がなくなり、毎月の運用管理コストの15%低減を実現

導入ソリューション

佐渡汽船様の新システム概要

堅牢性に優れたNEC神奈川データセンターで運用されるNEC Cloud IaaS上で、予約・発券、運航管理などの基幹システム、およびメールやグループウェア、統計分析などの情報システムが稼働。また、アマゾン ウェブ サービス(AWS)上で運用されているオンライン予約を受け付けるホームページと、NEC Cloud IaaS上の予約システムとの間のセキュアな連携も実現されている。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

事業継続と顧客サービス強化、2つの観点でシステム環境を見直し

佐渡島と新潟県を結ぶ定期航路を運航する佐渡汽船様。カーフェリーとジェットフォイル(ウォータージェット推進式水中翼船)の2つの船で人や様々な物資を運び、佐渡島住民の生活を支えています。

また同社は、新潟・佐渡観光推進機構の中心的な役割を担う企業でもあり、新潟県と佐渡市の観光振興も同社にとって重要なミッションとなっています。「女性社員の感性を活かした情報発信、インバウンド需要を狙った海外旅行者向けの広告宣伝など、観光振興のために幅広い取り組みを行っています。その甲斐あり、数年来、減少傾向にあった利用者数が今年度に入って反転。徐々に増加してきています」と同社の尾﨑 弘明氏は語ります。

佐渡汽船株式会社
代表取締役社長
尾﨑 弘明氏
佐渡汽船株式会社
総務課 課長
服部 賢一氏

再び成長軌道に乗りつつある事業を確実に発展させていくために同社はITシステムのあり方を大きく見直しました。

「既存のシステム環境に課題を感じていたからです。予約・発券などを担う基幹システムをはじめ、メール、グループウェア、さらには統計分析システムなどが運用されていたのはオンプレミス環境。社屋が海に面していることもあり、自然災害などでシステムが停止してしまうと、お客様の重要な生活インフラである定期便の運航に影響が出てしまう可能性がありました」と尾﨑氏は言います。

事業継続という点では、定期的に行うシステム更改も課題でした。「定期便は365日運航しています。ですから、休日にシステムを停止して更改作業を行うということができず、苦労していました。幸い、これまで大きな問題は発生していませんが、更改時のリスクと負担を低減したいと考えていました」と同社の服部 賢一氏は話します。

加えて、単に事業を継続するだけでなく、観光振興のためにはサービスの利便性を高めていかなければなりません。そのためのシステム改修や開発をいかにスムーズに進めるかということも大きなテーマでした。

選択のポイント

佐渡汽船株式会社
総務課 主任
乙川 郁氏

クラウドの提供拠点であるデータセンターの安全性と信頼性を評価

この課題をクリアするために同社が決断したのがクラウドへの移行です。移行先のクラウドにはNECのクラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を選定しました。

まずNEC Cloud IaaSの提供拠点であるデータセンターが非常に堅牢であることを評価しました。「実際に見学し、立地の安全性、免震設備や自家発電機といった設備面の信頼性、さらには顔認証などを利用した高度なセキュリティに非常に安心感がありました」と尾﨑氏は強調します。

また、クラウドであればハードウェアの保守切れなどはなく、これまでのようなシステム更改作業は不要。さらに機能拡張などの開発が発生しても、速やかに開発・テスト環境を用意することができます。

例えば、有人国境離島法による国からの補助金により、2017年から佐渡島の住民は割引運賃で同社の定期便に乗船できるようになり、その認証は、佐渡市が発行する「佐渡市民サービスカード」のQRコードで行っています。このような新しい制度にシステムを対応させるため、同社はあらかじめ開発・テスト環境を用意していましたが、正確に必要なリソースを計算しておくのは困難。そのため、リソースが足りない状況になると、先行プロジェクトが完了するまで後続プロジェクトは保留せざるを得ませんでした。一方、クラウドなら必要に応じてすぐにリソースが調達可能になります。

「さらに、こうしたシステム改修や開発時にシステムインテグレーターとしてのサポートが得られることもNECのクラウドを利用する魅力です」と同社の乙川 郁氏は話します。

導入後の成果

積極的なシステム強化でさらなる利便性の向上を目指す

既に同社は、予約・発券、運航管理、メール、グループウェア、統計分析などのシステムをNEC Cloud IaaSへ移行。それ以外のシステムも更改のタイミングを見計らって段階的に移行していく計画です。

「移行直後のゴールデンウィークは、令和への改元に伴う10連休となり、お客様の輸送量が約3割増大しましたが、問題なく対応できました。その後も安定稼働を続けています」と尾﨑氏は語ります。

移行前にはネットワークレスポンスをはじめ性能面の懸念もあったそうですが、それらは杞憂だったといいます。

「遅延するどころか性能は上がっています。例えば、統計分析で1年単位の集計資料を作成するために7分程度の待ち時間が生じていた処理が1~2分で完了するようになりました」と乙川氏は話します。

また、ハードウェア保守の外部委託が不要になるなどした結果、毎月の運用管理コストは15%削減。さらに開発・テストの面でも、複数のプロジェクトを同時に手がけ、早期リリースを目指していける環境を整備でき、より手軽に乗船予約を行えるようにオンライン予約の仕組みをブラッシュアップしたり、マルチデバイス対応や多言語対応を進めたりするなど、様々なシステム強化を行っています。

今後も佐渡汽船様は、佐渡島住民の快適な生活、そして新潟県と佐渡市の観光振興のために顧客サービスの利便性を高め続けていく考えです。「NECの得意な顔認証技術を利用すれば、現在QRコードで認証している仕組みを『顔パス』に変えるなど、様々な可能性が考えられます」と尾﨑氏。高信頼かつ発展性の高いIT環境を有効活用するためのパートナーとしてNECに大きな期待を寄せています。

お客様プロフィール

佐渡汽船株式会社

 

所在地 新潟県佐渡市両津湊353
資本金 8億4,526万5,756円(2019年4月4日現在)
売上高 80億9,387万円(2018年12月期)
従業員数 177名(2018年12月31日現在)
概要 新潟県と佐渡島を結ぶ定期航路によって、旅客・自動車・貨物の輸送を行う。公共性の高い海上運送機関として、佐渡島住民の生活、そして観光客やビジネス客の移動を支えている。同時に新潟県・佐渡市と連携した観光振興事業にも注力し、地方創生の面でも大きな役割を果たしている。
URL new windowhttps://www.sadokisen.co.jp/

 

佐渡汽船株式会社様
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(2019年7月12日)

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