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ミニストップ株式会社様
定常作業が月間2,200時間から60時間へ
RPA化で拠点統合による業務パンクの“危機”脱出
- 業種:
-
- 卸売・小売業・飲食店
- 業務:
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- ICT管理・運用
- 製品:
-
- ソフトウェア/RPA
事例の概要
課題背景
- 約30人のスタッフが担ってきた売上データ登録業務の量が、拠点統合を機に1.8倍に増加。人員を増やせない中、業務負荷を軽減するための有効策を模索していた
- RPA*の内製化にあたっては、ロボット作成のノウハウの獲得が必要であった
成果
定型業務にかかっていた時間を97%削減
「NEC Software Robot Solution」の導入によって、1ヵ月あたり2,200時間をかけていた定型業務が、わずか60時間に減少
NECの開発支援サービスを利用し、内製化を加速
NECの「開発支援サービス」を利用し、条件の分岐や繰り返し処理など、プログラムの領域を中心にRPA構築のサポートが得られた。ロボット作成のコツを取得し、内製化が一気に進む
- *RPA[Robotic Process Automation]:PC操作などで行っている定型的な業務をソフトウェアロボットに代行させ、データ入力や集計を自動化することにより、生産性を高めるツール。
導入ソリューション
コンビニ本部の「会計センター」を統合するプロジェクトが始動。事務処理対象の店舗数が増加したことで、スタッフに過大な負荷がかかっていた。この課題に対処するために、「NEC Software Robot Solution」によって定型業務を自動化し、効率化を推進。統合プロジェクトを計画通りに完了させることができた。
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事例の詳細
導入前の背景や課題
業務量が1.8倍に増加するも、人員は増やせない・・・
ミニストップ様は、イオングループの小型店事業である「ミニストップ」を、国内外で展開しているフランチャイザーです。コンビニエンスストアと店内加工ファストフードを融合させた「コンボストア」という独自のスタイルが、多くのお客様から支持されています。
コンビニ業界は現在、人手不足の深刻化や同業・異業態間の競争激化、人件費の高騰などを背景に厳しい経営環境が続いています。「本部も加盟店様も、共に業務効率を上げ、生産性を高めていくことが求められています」と、システム本部 システム部 部長の地挽 孝幸氏は語ります。
同社は、全国の店舗から送られてくる売上データなどのシステムへの登録、および伝票処理などを担う「会計センター」を、全国に5カ所設けていました。2017年12月、業務効率の向上とコスト削減を目的に、会計センターを2カ所に統合するプロジェクトが始まりました。
「全店舗のうち、およそ1,200店舗分の事務処理を会計センターが担当していたのですが、プロジェクトが完了する2018年4月には、担当店舗を約1,800店に増やすことが決まっていました。一方、コスト面の制約などがあり、人員は増やせません。そこで、業務のプロセスを大幅に見直したのですが、変更できないプロセスがかなりあり、現状の人員では統合後のセンター運営は困難という結論に達したのです」。当時、システム本部 システム部 会計チームのマネージャーを務めていた管理本部 経理部 部長 染谷 充氏はプロジェクトの状況をこのように振り返ります。
システム本部 システム部 会計チーム 風見 紫織氏は、「会計システムの改修によって、業務の増大に対応しようという策を、社内で検討していました。しかし、統合スケジュールがタイトなため十分な改修期間が確保できず、まとまったコストもかかることから断念したのです」と話します。「もはや、切羽詰まった状況でした。そんな折、当社の取引先企業がRPAを導入して効果を上げたことを知りました。RPAを用いて定型業務を自動化し、この統合プロジェクトを計画通りに完了させようと考えたのです」と、地挽氏は述べます。
選択のポイント
シンプルで、わかりやすい画面構造、
充実したサポート体制も評価
複数のRPA製品を比較検討した結果、ミニストップ様は「NEC Software Robot Solution」を選定しました。「他社のRPA製品は複雑で、画面やマニュアルが日本語化されていないものも見受けられました。一方、NEC Software Robot Solutionは画面構造がシンプルで、わかりやすいという印象を持ちました。また、当社はロボット構築の内製化を目論んでいましたが、導入当初は戸惑う局面もあると予想していました。そこで、NECは技術的なサポート体制が充実している点も評価しました」と地挽氏は話します。
会計センターの業務において最も時間を要していたのは、全国約1,800店からの営業日報に記載された日々の売上データなどを承認し、本部の会計システムに入力していく「営業日報承認」と呼ばれる業務です。この業務プロセスを自動化するソフトウェアロボットの構築を、NECがサポートしました。
導入後の成果
営業日報承認に要する時間は3%未満に減少。
RPA内製化と、社内各部門での活用を推進
営業日報承認業務の大部分を自動化するロボットを構築し、2018年4月より本稼働を開始。1カ月あたり2,200時間をかけて30人で手入力していた業務は、わずか60時間に減少しており、人が関与する作業は修正など例外的な処理のみとなっています。
この顕著な導入成果を踏まえて、ミニストップ様はRPAによる自動化の対象を、オフラインでの伝票計上や棚卸システム登録などの業務にも広げることにしました。RPAの内製化を念頭に、同社はプログラミングの知識を要する工程など、現時点では社内のノウハウが不足している部分を、NECの「開発支援訪問サービス」によって補っています。「“正しく構築したつもりなのにうまく動作しない。どうしてだろう?”と疑問を感じていた局面も、NECのサポートで原因がわかり、ロボットを作成する際のコツがつかめました。その後、社内で別の業務をRPA化する際にとても役立っています。また、ロボットを作成するにあたっては、業務そのものを把握することと、システム構造を理解することが必要不可欠となります。ロボット化を進めるにあたって、業務の本質の確認、業務の必要性を検討するよい機会にもなりました」と、風見氏は強調します。
RPAによってもたらされた効果を、同社の経営陣も高く評価しており、2018年12月には「RPA推進チーム」という専門組織を社内に設けています。このチームを率いるマネージャーの迎 眞紀氏は「研修会などの開催によって、RPAを推進する機運が全社で高まっています。ロボット構築を担えるメンバーの増員にも注力しているところです」と話します。なお、2019年度より同社が取り組む構造改革では、RPA活用による本部コスト削減などによって生じた投資余力の一部を、FCオーナー様の経営支援に振り向けていく方針を掲げています。
システム部 会計チームのマネージャーを務める小川 泰一郎氏は、「この1年で定型業務のRPA化が着実に進んでいると実感します。ただし、2019年度は事務処理を担当する店舗数が400店ほど増加します。RPAをより一層活用しやすくする環境づくりに力を注いでいきます」と語ります。同社は現在、会計センターの更なる統合計画とともに、会計センターが培ってきたRPA活用などのノウハウを他部門にも展開することで、事務処理効率をさらに引き上げる施策も進めています。
- ※本文中の所属・役職は取材当時のものです。
NEC担当者の声
お客様へのヒアリングでは見えてこない業務効率化の
可能性を顕在化し、RPA化を進言していきます
働き方改革としてRPAが注目され、「導入することが目的」となってしまう企業様が多く見られる中、ミニストップ様は、「RPAはあくまでも業務効率化・コスト削減を達成するための手段である」という考えを明確に持っておられる企業です。また、ソフトウェアロボット内製化への取り組みスピードがたいへん迅速だった点も、特筆に値します。会計センターで創出された成果を最大限に活かし、RPA推進の専門組織を立ち上げ、社内の各部門へ展開していこうという前向きな姿勢を、つねに感じています。会計センターの皆様が、「NEC Software Robot Solution」を日常的なツールとして活用されている姿を社内で拝見するたびに、とてもうれしく思います。
私たちは今後、RPAの導入を計画されている企業に対して、対面でのヒアリングだけでなく、社内各部門における定型業務の遂行状況をモニタリングできるサービスを提案していこうとしています。定型業務を処理されている部門では、本人は負担に感じていなくても、かなりの時間を要しているプロセスが存在します。つまり、現場部門へのヒアリングでは把握しにくい業務効率化の可能性をモニタリングサービスによって顕在化し、RPAに置き換えられる業務を具体的に進言していきたいと考えています。
お客様プロフィール
ミニストップ株式会社様
本店所在地 | 千葉県千葉市美浜区中瀬1-5-1 |
---|---|
設立 | 1980年5月 |
資本金 | 74億9,153万3,000円 |
従業員数 | 895名 (2019年2月末現在) |
事業内容 | コンビニエンスストア『ミニストップ』を展開。ミニストップ店経営希望者とフランチャイズ契約を締結し、商品情報や経営ノウハウを提供。 |
URL | https://www.ministop.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2019年8月1日)
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