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学校法人 金沢工業大学様

学内コンテンツ統合基盤にBoxを採用
産学連携をはじめ学内外のコラボレーションを支える

業種:
  • 文教・科学
業務:
  • 共通業務
製品:
  • ソフトウェア/コラボレーション
  • ソフトウェア/情報管理
  • ソフトウェア/セキュリティ
ソリューション・サービス:
  • 働き方改革
  • クラウド
  • セキュリティ/セーフティ

事例の概要

課題背景

  • 「SDGs」達成に貢献する研究・教育の強化とともに「Society 5.0」をリードする人材育成にも注力。地元企業や研究機関とも積極的に連携
  • 教職員の業務効率化や学生の満足度向上のため、研究や教育を支えるITサービスの充実
  • データ流失・紛失・シャドーITの蔓延の防止、および、ファイル共有の手間の低減

成果

学内・学外の情報共有、コラボレーションが活性化

学習、サークルなど、学内の情報共有がスムーズに。外部とのコラボレーションも活性化され、地域特性を活かした研究への発展が期待される

業務効率化で教職員の働き方改革が前進

共同ファイル編集やデータ集計、議事録作成などの業務の効率化により、教職員の働き方改革が前進。学生によるさまざまなケースでの利用も進み、充実した学生生活を実現

データ流出や紛失、シャドーIT蔓延のリスクを低減

メール添付やUSBメモリによるファイルの受け渡しにつきまとう手間や流出、NASの障害によるデータ紛失リスクを低減。利便性の高い共通サービスの実現でシャドーITの蔓延も防ぐ

導入ソリューション

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金沢工業大学のBox利用イメージ

「Box」を介して、学生約7,000人と教職員約700人が、必要な相手と手軽にファイル共有を行える基盤を整備。アクセスする相手に対する任意のアクセス権限の付与が可能となっているほか、共有されたファイルに対して、どのユーザーがどういう操作を行ったかについてのログも証跡が残る仕組みになっている。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

学校法人 金沢工業大学
情報処理サービスセンター
システム部長
髙島 伸治 氏

NASのトラブルで、保管していたデータが消失

「高邁な人間形成」「深遠な技術革新」「雄大な産学協同」を建学の綱領として、1965年に開学した金沢工業大学様。近年は、国連加盟国が取り組む「SDGs」の達成に貢献するための研究・教育に力を入れ、「Society 5.0」をリードする人材育成にも注力。「AI基礎」を2020年より全学部・学科の必修科目に据えたほか、地元の企業や研究機関と積極的に連携するなどして、高度な研究・教育を行っています。

このような研究や教育を支えているのが、学内のITインフラです。無線LAN環境の整備をはじめ、学生や教職員に向けて充実したITサービスを提供するために、さまざまな投資を行っています。「少子化が進む中、充実した環境を整え、学生の満足度の向上を図ることは、大学経営上も重要なテーマとなります」と同校の髙島伸治氏は語ります。

学校法人 金沢工業大学
情報処理サービスセンター
システム部 システム課
技術係長
相沢 英之 氏

その一環として、新たに着手したのがファイルの保管、および共有のための環境整備です。「Society 5.0をリードする研究力を身につける──。そのためには、産学を問わず多様な分野の専門家たちと連携しなければなりません。したがって、学内・学外のさまざまな人や組織のコラボレーションは重要なテーマ。それを支える効率的かつ安全な基盤を整備したいと考えたのがきっかけです」と髙島氏は言います。

例えば、従来、ファイルの受け渡しはメールやUSBメモリ、保管は主に部門や研究室が個別に運用しているNAS(Network Attached Storage)を利用していました。「複数のメンバーでの情報を共有したり、編集したりするのに何度もメールを送らなければなりませんでした。また、シンプルな仕組みであるNASは、特別な管理を行う必要はない反面、重要データの破損や紛失の懸念があります。研究データは年々増加しており、より強固な保護が必須です」と同校の相沢英之氏は話します。実際、NASのハードウェア障害によって保管していたデータが失われてしまったこともあったといいます。さらに、大学業務を担う職員たちの情報共有や共同作業を効率化して、働き方改革につなげたいという思いもありました。

選択のポイント

学校法人 金沢工業大学
情報処理サービスセンター
システム部 システム課
大桑 裕子 氏

分散しているデータを集約してガバナンスと安全性を強化

そこで同校は、ファイル保管・共有のための仕組みを導入し、教職員に共通ITサービスとして提供することを決定。「目指したのは、データを格納して保管、共有するという基本的な運用はそのままに、利便性と安全性を高めること。それを誰でも利用できる共通サービスとして大学側が用意して提供することで、学内だけでなく学外とのコラボレーションを加速し、メールやUSBメモリ、NASの課題を解決。さらにはコンシューマ向けのクラウドサービスの利用、いわゆるシャドーITの抑止力にしたいと考えました」と髙島氏は話します。

検討は基本的にオンラインストレージの採用を前提とし、複数のサービスを比較。最終的にNECが提案したクラウド・コンテンツ・マネジメント・プラットフォーム「Box」の採用を決めました。

採用の決め手となったのは、NECをはじめ、多くのITベンダも採用しているという実績。さらに使いやすさと安全性を評価しました。「少し触れば直感的に理解でき、学生なら特別な教育は不要と考えました。全ユーザーの行動をログとして記録しておくというガバナンス、セキュリティの考え方にも安心感がありました」と髙島氏は話します。

容量無制限が Boxの大きな特長の1つですが、これは単にファイル保管量を気にしないで済むというだけでなく、あらゆるデータを集約した上で行動を記録し、セキュリティを高めるという考え方の表れでもあります。「各部門や研究室のNASに分散していたデータを集中管理し、誰が、いつ、どんなデータを扱い、誰と共有しているかを把握できる。とても安心感がありました」と相沢氏は話します。

導入パートナーにNECを選定したのは、既に述べたとおりNEC自身がユーザーとしてBox活用のノウハウを蓄積している点、そして、Boxを含む複数のクラウドサービスへのシングルサインオンを実現する仕組みなど、さまざまな連携ソリューションを用意していることを評価。「私たちの最適な利用環境の実現に貢献してくれると考えました」と同校の大桑裕子氏は言います。

導入後の成果

「地域格差」を「地域特性」に変えられる可能性に期待

現在、金沢工業大学様では、学生約7,000人と教職員約700人がBoxを利用。導入に当たっては、NECのアドバイスを受けながら、同校のポリシーに合わせた設定を行いました。「代表的なものでは、基本的な共有範囲は学内のみとし、外部とのファイル共有を行う際は申請が必要です。外部の相手に応じてアップロードやダウンロード、プレビュー、編集、削除など任意のアクセス権限を7段階で細かい制御ができるようになっているので安心です」と大桑氏は説明します。

既に、講義での資料配付、ゼミでのレポート提出、あるいは、部活動やサークル活動での情報共有、PC内のデータのバックアップなど、さまざまなケースで利用され、充実した学生生活の実現に大いに貢献している上、メールの誤送信やUSBメモリの紛失による情報漏えい、NASの課題解消、シャドーITの懸念の払拭にもつながっていくと考えています。

「期待したとおり、学外の研究者などとのコラボレーションにも活用されています。利用が加速すれば、当校は金沢の豊富な自然を活かし、都市部の大学は都市部ならではの条件を活かした共同研究を行うなど、地域の違いを『格差』ではなく『特性』として活かすことができるのではないかと期待しています」と髙島氏。「ほかにも、学外で行ったフィールドワークの写真などをすぐに集約し、編集作業や広報を迅速に行えるようになりました。こうした点は保護者の方の安心にもつながると感じています」と大桑氏も続けます。
加えて、保管したファイルに対して、複数人が同時に共同編集作業を行えるようになったことから、データ集計や議事録作成といった業務が効率化。教職員の働き方改革にもつながっています。

Boxの導入に大きな手応えを感じた同校は、同じく運営している国際高等専門学校の学生にも利用範囲を拡大する予定です。また、Boxだけでなく、今後もさまざまなITサービスを導入して、利便性と安全性を備えた快適な学習・研究環境を整備していく考えです。「メールや施設予約、チャットなどのコミュニケーション環境をクラウド化するなど、さまざまな検討を行っています。そのような取り組みを進める中で、多様なサービスを自社で活用して検証し、ノウハウを積み上げているNECは非常に心強い存在。大いに期待しています」(髙島氏)

NEC担当スタッフの声

NEC
パートナー・ソリューション営業本部 主任
宮島 悠

NEC
北陸支社
蓼沼 真一

他サービスとの連携でメリットをさらに拡大

Boxは、エンタープライズでの用途を想定し、豊富な機能と強固なセキュリティに加えて、圧倒的なユーザビリティを備えています。それを評価して、NEC自身も国内外グループ会社含めて既に約10万人の社員が日々の業務で活用しています。

この国内最大規模の利用ユーザーとして蓄積したノウハウが、Boxを提案する上でのNECの強みですが、Boxの導入メリットをさらに大きなものにするため、Boxと連携可能なサードパーティ製のサービスや製品についても検証を行い、有効性を評価したものは連携ソリューションとして併せてご提供しています。

現在、金沢工業大学様は、メールや施設予約、チャットなどのコミュニケーション環境のクラウド化を検討されていますが、Office 365とBoxの連携に加えて、サードパーティ製の認証基盤サービスを組合せることにより、Exchange Online、SharePoint Online、TeamsなどのデータをBoxに統合しつつ、さらにBox、O365の両サービスに対して多要素認証や条件付きアクセス等の高いセキュリティを維持した統合的なシングルサインオン環境の実現を進めています。

同校の教職員、学生の方たちが、快適かつ安全利用できるIT環境を実現し、地域特性を活かしたコラボレーションの実現など、金沢工業大学様の取り組みに貢献していきます。

  • 本事例の内容は2019年12月取材時のものです。

お客様プロフィール

学校法人 金沢工業大学

所在地 石川県野々市市扇が丘7-1
開学 1965年4月1日(創立 1957年)
学生・教職員数 6,383名(在学生)、334名(教員)、310名(職員)
※大学院生、非常勤講師は除く
概要 「自ら考え行動する技術者の育成」を教育目標に、学生自身が社会的価値を持つ研究課題を発見し、その解決策を提案する社会実装型のプロジェクト教育を進める私立工業大学。学部、大学院を擁し、学部は4学部12学科、大学院は博士前期(修士)課程3研究科11専攻、博士後期課程1研究科8専攻でそれぞれ構成される。
URL new windowhttps://www.kanazawa-it.ac.jp/

学校法人 金沢工業大学様

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(2020年2月26日)

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