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OSS貢献活動簡素化、自動化、高度化:エンジニアの負担を軽減するためのExastroの活用 (Open Source Summit Japan 2023)
Open Source Summit Japan 概要
Open Source Summit Japan が2023年12月5日~6日にかけて東京で開催されました。Open Source Summitは、オープンソースの開発者・技術者・コミュニティ-リーダーが協力し、情報を共有し、問題を解決し、知識を高めることで、オープンソース-イノベーションを促進し、サステナブルなオープンソース-エコシステムの構築に寄与できるイベントです。オープンソースコードとコミュニティの貢献者が集まる場所です。技術者やオープンソース-リーダー企業が、コラボレーションと情報共有のために、そして最新のオープンソース技術を学ぶために、あるいは、革新的なオープンソース-ソリューションを使った競争力の付け方を見つけるために集結しました。
セッション
NECから、2022年の前回に引き続き、2023年の今回も「Exastro」が参加しました。前回は展示ブースでの参加で、今回は40分のセッションに登壇させていただきました。
「Exastro」は、NECが開発し公開しているオープンソースのソフトウェアスイートです。システムライフサイクル(設計・開発・設定・運用)をデジタル化・自動化・省力化することを目的とており、SE業務の「負の連鎖」に陥りやすいポイントをデジタル化・自動化することで、省力化を実現します。「Exastro」には、「Exastro IT Automation」「Exastro OASE」「Exastro EPOCH」の3つのソフトウェアがあり、それぞれシステムの「設定」「運用」「開発」のフェーズを強力にサポートします。
今回は、その中からExastro OASE<運用>を紹介しました。
Exastro Operation Autonomy Support Engine
「Exastro OASE」の正式名称は「Exastro Operation Autonomy Support Engine」です。このツールは、システム運用におけるノウハウをルールとして一元管理し、運用情報から対処方法を自動で判断します。さらにExastro IT Automation等の自動化ソフトウェアを連携できるため、アラートの内容に合わせて対処を自動で実行することができます。
「Simplify, Automate, Elevate: Using Exastro to Alleviate Engineer's Burden」
日々の業務にシステムを利用している場合、使っているシステムが正常に稼働していることが重要であり、正常に稼働させるために常に人を配置し、いつ発生するかわからないアラートに備えなければいけません。アラートは常に発生するものでもないのに、常に人を配置しておくのは効率が良い方法とは言えませんし、配置された本人も生産性が高い作業をしているとは言い難く人を配置する企業にとっても、作業に当たる本人にとってもあまり望ましい状況ではありません。そこで活躍するのが我々の開発している「Exastro OASE」です。
「Exastro OASE」は様々なOSSと連携してユーザーの利便性を高めています。
この図を見ると、GrafanaやZabbixなど多様なOSS名が見られるように、Exastroは複数のOSSと連携していることがわかります。様々な監視アプリケーションのイベントを取り込むデータベースには、NoSQLであるMongoDBを採用しました。MongoDBは非常にパワフルで魅力的なOSSです。その他にも多くの素晴らしいOSSが、Exastroをより良いものにしてくれています。OSSは世界中の優れた技術者たちがそれぞれの得意分野を活かしたツールを公開していますので、とても有効です。本講演では、システムが増えていくほど利用者は便利になる一方で、それを運用する負担が増え続ける現状に対し、OSSでの解決策の一つとして「Exastro OASE」をご紹介しました。
Q&A
講演終了後に10分ほどQ&Aの時間を設けました。会場にお越しいただいた方々からは、具体例などの実際の活用をイメージする質問が寄せられ、終了時間ギリギリまで質問が続きました。システムの利用には運用が不可欠なのに、なかなか自動化が進まないのには理由があります。これを解決できるのかというところに注目が集まりました。
Exastro OASEが解決する運用課題について気になる方は、NECの営業にお尋ねください。
最後に
NEC は、オープンソースをビジネスで活用すると同時にコミュニティの円滑な運営を支えていくために本イベントにも積極的に参加しています。オープンソースを安心・安全にお使いいただくため、これからも活動を続けます。
関連リンク
・コミュニティサイト:Exastro
・NECが公開するオープンソース:Exastro Suite