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NECネッツエスアイ株式会社


大規模仮想デスクトップ環境の、確実な
バックアップ運用のために、NetBackupを採用
- 業種:
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- その他業種
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- 共通業務
- その他業務
- 製品:
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- ソフトウェア/運用管理
- シンクライアント
- ソリューション・サービス:
-
- 共通業務/BC/DR
導入前の背景や課題
5,000台強の仮想PC、バックアップの安定運用に課題

経営システム本部
ICTインフラ部長
中山 誠 氏
NECネッツエスアイは、企業等のオフィス向けICTから、通信事業者や公共・社会インフラ分野に至る幅広い分野で、システムの企画・導入から運用・アウトソーシングまでの一貫したサービスを提供する、NECグループのSI企業です。
同社はワークススタイル変革を推進しながら情報セキュリティ対策の強化に取り組んでいます。この二つの目的のために、業務情報を素早く共有してアクションに移すことができる仕組み作りの一環として、2009年より、社内ユーザが使用するPC5,000台強の情報基盤を、VDI(*1)によって順次提供しています。
- (*1)VDI(Virtual Desktop Infrastructure)・・・デスクトップ環境を仮想化し、サーバ上に集約した情報基盤。

SI&サービス事業本部
オフィスサービス事業部
サービス基盤構築部
岸田 武朗 氏
経営システム本部 ICTインフラ部長 中山誠氏は「個々の社員に依存したセキュリティではなく、より確実な情報漏えい対策を、システムで実現したかったのです。同時に、社員が働く場所に制約されず、どこにいても安全な環境で業務を遂行できる仕組みとしても、仮想デスクトップ環境が必要でした」と話します。
また、VDI基盤全体を保護するバックアップシステムも、同時期に導入し、運用を開始しています。しかし運用を継続していく中で、「当初の想定よりメールフォルダやディスク使用率が増加したことでバックアップに必要な領域を確保することができず、バックアップに失敗する仮想PCが出てきました。また、突発的なシステムの不具合も発生していました」と、SI&サービス事業本部 オフィスサービス事業部 サービス基盤構築部 岸田武朗氏は語ります。このほか、バックアップの進捗状況や失敗した仮想PCをまとめて確認する管理ツールが無く、管理工数が増えているといった点も課題になっていました。
導入の経緯
初期コストの抑制、実機検証で100%の成功率、 業務ネットワークへの影響を回避できる点を評価

SI&サービス事業本部
オフィスサービス事業部
サービス基盤構築部
本田 和之 氏
2012年秋、同社はバックアップ運用に関するこうした問題を解決するために、バックアップシステムの刷新を決定しました。
「要件としては、バックアップの安定運用、進捗状況を把握する手段の提供、初期コストを抑制するために既存のハードウェアがそのまま活用でき、仮想化基盤の構成変更が不要なことを挙げました。さらに、大規模環境での実績があること、重複排除機能(*2)を有していること、業務で使っているネットワークへの影響を回避できること、そして、ディスク使用率の高い仮想PCも確実にバックアップが行えることなどを加えました」と、SI&サービス事業本部 オフィスサービス事業部サービス基盤構築部の本田和之氏は語ります。
この要望を受けて、NECはバックアップソフト「NetBackup」を用いた提案を行いました。中山氏は「NetBackupはすべての要件をかなえており、実際に社内のVDI環境で試験を行った際も、100%のバックアップ成功率で、処理時間も範囲内に収まっていました。また万が一の障害発生時には、ファイルだけではなくOSもリストアできる点を評価しました」と強調します。
本田氏はNetBackupの選定理由について、「当社で検討した他の製品では、バックアップ用のハードウェアを改めて購入し直すなど、運用に際して整備すべき事柄が数多くありました。これではイニシャルコストが跳ね上がってしまいます。NetBackupなら当社に既設の現用資産だけで構築が可能なことと、高速なFC(Fiber Channel)をバックアップ・リストア経路として利用することで、業務で使用するLANに負荷を与えずに高速に処理できる点を評価しました」と話します。
- (*2)重複排除機能・・・バックアップの際に対象データを解析し、重複データを自動的に検出して排除する機能。
5,000台強の仮想PCを10台のバックアップサーバでバックアップ
NECネッツエスアイでは、週末にフルバックアップを実施。平日は差分バックアップを実施しています。同社の仮想デスクトップ環境は、20台弱のESXサーバにつき、NetBackupをインストールした2台のバックアップサーバで保護し、各仮想PCはエージェントレスのVADP(*3)連携バックアップにより、高速なFCを経由してバックアップサーバに保護しています。また、バックアップデータはNetBackupの重複排除機能により最小のデータだけが保存されるようになっています。
2013年10月より、段階的にNetBackupによる新システムへと移行を進め、仮想PCのWindows7への移行にあわせ、2014年3月には5,000台強の仮想PC(計300TB強)を10台のバックアップサーバで集中バックアップできる体制が整います。
- (*3)VADP(vStorage APIs for Data Protection)・・・VMwareが提供する、バックアップ用API。
仮想環境のバックアップを効率化する上で、欠かせない機能のひとつ。
導入後の成果
運用スタッフとユーザ、双方にかかっていた作業負荷が軽減
「仮想PCのバックアップが失敗する」という問題は現在、NetBackupによって解決しており、空き領域の少なくなった仮想PCも、スムーズにバックアップが実施されています。経営システム本部 ICTインフラ部 システム課長の松永修氏は「以前のシステムでは、バックアップのためにOS側の空き領域を最低1割程度、ユーザに確保してもらう必要がありましたが、その必要がなくなり、ユーザの日々の業務効率が大きく改善されています」と話します。
またバックアップシステムの運用側の作業負荷も軽減しています。岸田氏は、バックアップの状況確認について「NetBackupはバックアップの進捗状況が、マスタサーバのアクティビティモニタで直感的に把握できるようになっているので、とても助かっています」と語ります。また、「以前のシステムでは、仮想PCの解約の際、エージェントのキャンセル作業をその都度実施する必要がありましたが、エージェントレスで仮想PCのバックアップが可能なNetBackupを導入したことで、この作業が不要になりました。また指定した条件に合致する仮想マシンを自動検出して保護対象にする仮想マシンインテリジェントポリシー機能も、バックアップ運用の効率化に寄与しています」。さらにNetBackupの重複排除機能により日々のバックアップデータは95%以上も削減されており、「仮想PC約1,000台(計約60TB)を対象とした事前検証では、1週間分のバックアップデータのストレージ使用が12TB程度に抑えられました」と岸田氏は語ります。
バックアップ時間をさらに短縮化できる新機能にも期待

経営システム本部 ICTインフラ部
システム課長
松永 修 氏
NetBackupによる毎日のバックアップはいずれも、当初想定していた時間の範囲内に収まっています。「ただ、仮想PCの利用に伴いユーザデータは増える一方のため、今後は特にフルバックアップの時間が伸びてくると予想しています。そのため、フルバックアップ時間を大幅に短縮できるNetBackupのアクセラレータ機能が、NetBakup7.6でVADP連携バックアップに対応するというので期待しています」と、岸田氏は言います。
また中山氏は、「確実にバックアップがとれているということは、私自身も仮想PCの1ユーザなので安心感があります。BC/DRの観点では、現状、同一サイト内のみで保管しているバックアップデータを遠隔地でも保管し、万一の際には遠隔地の予備システムで運用可能にすることも検討していく考えです」と、今後の構想を語ります。加えて松永氏は「エンドユーザからの要望にマッチしたバックアップ関連のサービス、たとえばスマートデバイスをVDI環境に接続し、仮想PCと連携して活用できる仕組みなども検討していきたい」と話します。
企業と社会の生命線であるネットワークインフラを総合的にサポートする企業として、同社は重要データのバックアップをはじめ、社内システムの可用性強化への取り組みを、一層強化していく考えです。

NEC担当スタッフの声
ワークスタイルの革新にも貢献できるITシステムを、提案していきたい
![]() NEC 第二製造業・自動車ソリューション事業部 建設・設備インテグレーション部 マネージャー 藤井 勝 |
![]() NEC 第二製造業・自動車ソリューション事業部 建設・設備インテグレーション部 岸 俊彦 |
今回のバックアップシステム更新に際しては、NECネッツエスアイの要件をすべて満たし、費用対効果も高い「NetBackup7.5」を核とした提案を行っています。競合製品が提供している類似機能との性能差などを、テスト運用などによってしっかりと説明しました。 今後は、NECネッツエスアイのセキュリティポリシーを遵守しながら、ワークスタイルの革新にも貢献していけるITシステムを提案していきたいと考えています。 |
企業プロフィール
NECネッツエスアイ株式会社
本社所在地 | 東京都文京区後楽2-6-1 |
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創立 | 1953年12月 |
資本金 | 131億22百万円(2013年3月31日現在) |
売上高 | 2,357億円(2013年3月期:連結) |
従業員数 | 6,024人(2013年3月31日現在:連結) |
事業内容 | ネットワークをコアとするICTシステムに関する企画・コンサルティングや、設計・構築などの提供、および国内400ヶ所以上のサポートサービス拠点による24時間365日対応の保守・運用、監視サービス、ならびにアウトソーシングサービスの提供 |
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