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大和ハウス工業株式会社様
課題を見つけて、データで解決する
実践的なプログラムでDXの要となる人材を育成
- 業種:
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- 建設・不動産
- 業務:
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- 設計・開発・製造
- 製品:
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- その他
- ソリューション・サービス:
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- AI・ビッグデータ
- 働き方改革
事例の概要
課題背景
- 働き手不足など、建築業界の課題をデジタルで解決したい
- デジタルを活かす経験が不足し、プロジェクトをリードできない場面があった
- 座学だけではなく、業務に活かせる実践的なプログラムを求めていた
成果
デジタルコンストラクション(※)の実現に向けた取り組みを加速
データ活用スキルを高めた人材を自社で育成したことで、建築業界の課題とデジタルによる解決策を結びつけて考えられるようになった。デジタルコンストラクションの実現に向けた取り組みが加速している。
パートナーと活発に議論しながらプロジェクトをリード
データ分析やAIに関する知識を得たことで、AI分野のパートナーとの議論が活発になった。提案内容を正確に評価した上で、こちらからほかのデータを使った分析を持ちかけるなど、プロジェクトをリードしている。
現場を巻き込んでデータによる課題解決を検討
知識だけではなく、課題を浮き彫りにするためのヒアリング方法など、データやAIを現場で使うための実践的なノウハウを習得。現場を巻き込む力を得て、現場と共にデータ活用プロジェクトを推進していけるようになった。
- ※デジタルコンストラクション:企画から設計、製造、施工、維持管理物件データを一元管理することで、建設プロセスにおける生産性向上と建物の資産価値向上を目指す活動。
導入ソリューション
座学と実技で分析技術を学習した後は、ロールプレイやグループ演習によって実践力を磨く内容となっている。実際に現場で活躍するNECのデータサイエンティストが講師を務める。
事例の詳細
導入前の背景や課題
デジタルコンストラクションの推進に欠かせない人材育成
人・街・暮らしの価値共創グループとして、戸建て住宅やマンションなどのハウジング領域、不動産開発や商業建築を手掛けるビジネス領域、そして、ホテルリゾートやスポーツクラブを運営するライフ領域の事業をグループで展開している大和ハウス工業様。現在、同社は「デジタルコンストラクション」を旗印に、建築事業のデジタル化、つまりDXに取り組んでいます。
「働き手の不足、厳しい労働環境など、建築業界には長年の課題があります。デジタル技術を活用して、それらを解決する。そう考えて専任組織を立ち上げるなどしながら積極的に取り組んでいます」と同社の永浜 一法氏は話します。
プロジェクトの1つがNECと共に進めている建築現場の遠隔管理です。
本社や東京本社などに大型モニターなどを備えた「スマートコントロールセンター」を設置。そのモニターに全国各地の戸建て住宅の建築現場を表示して、遠隔から一元管理を行うのです。ポイントはモニタリングにAIの力を使っていること。現場の映像を分析して、工事は順調に進んでいるか、作業員の安全を脅かすリスクが発生していないか、健康状態に不安のある作業員はいないかなどを把握。人手だけでは難しい膨大な数の建築現場に対応しつつ、小さなリスクも見逃さない効率的かつきめ細かな管理体制を実現しようとしています。
ところが、そのプロジェクトを推進する課程で、ある課題に直面しました。デジタルスキルの不足です。
「NECをはじめ、さまざまな専門家と提携していますが、プロジェクトの主体はあくまでも私たち。しかし、知識やスキルが足りないことで、うまくプロジェクトをリードできない場面を何度か経験しました。AIのことを漠然と『すごい技術』としか認識できていなければ、どのデータが、どの課題解決に有効かを考えたり、パートナーの提案を正しく評価したりすることはできません」と同社の山崎 愛氏は言います。
選択のポイント
グループ演習などの実践的なプログラムを評価
デジタルスキル不足を解決するために、同社が活用したのはNECが提供する「データサイエンティスト養成サービス」です。
これは、NECがAI人材の育成を支援するために体系化した「NECアカデミー for AI」の中のサービスの1つで、文字通りデータ分析技術そのものと、データ分析プロジェクトの効果的な進め方などを短期間で学ぶことができます。「現在、私たちの周りにはさまざまなデジタル技術がありますが、価値の源泉となっているのはデータ。ですから、まずはデータを活用することを学ぶべきと考えました」と永浜氏は言います。
プログラムの内容については「実践」を重視していることを評価しました。
プログラムは、大きく以下の3パートで構成されています。
(序盤)座学と実技で分析技術の基礎知識を習得
(中盤)学んだことを模擬的に体験してみるニーズヒアリングのロールプレイ
(終盤)分析プロジェクトの企画。提案の発表とデータ分析結果の報告
「私たちの目的はデータの専門家になることではなく、それらを活用してデジタルコンストラクションを推進すること。ロールプレイやグループ演習が組み込まれ、学んだスキルやノウハウを実際の業務に活かすことまで視野に入れていることを評価しました」と永浜氏は言います。
導入後の成果
データドリブンな思考が定着。適切な指示でプロジェクトを導く
同社は、まず12人にNECのデータサイエンティスト養成サービスを受講させました。
先ほどデジタルスキル不足の課題について述べた山崎氏もその1人です。「分析技術とは、どんな技術で、どんなことができるのか。その輪郭がはっきりしました。また、期待した通り、ただの知識ではなく、効果的な使い方までを学ぶことができたことが大きな成果です。例えば、どんな手順や方法でヒアリングすれば現場の課題を浮き彫りにできるか。講師が出版社の社員を演じるロールプレイを通じて、そのコツや勘どころを身につけることができました」(山崎氏)。
永浜氏も参加メンバーは行動や発言が大きく変わったと続けます。
「課題を見つけ、それをデータ活用で解決していく。データドリブンな考え方が身についた上、解決策や検証結果を提示して、現場を巻き込む力が強くなったと感じます。また、知識を習得して『共通言語』を持つことができたことで、ともすれば受け身になってしまう場面があったパートナーとの議論が活発化。『このデータを追加して、もう一度分析を行ってみよう』と具体的な指示によってプロジェクトを適切にリードできるようになっています」(永浜氏)
デジタル人材の不足はDXに取り組む多くの企業に共通する課題です。社内で育てるか、社外の人材に頼るかなど、さまざまな議論が行われていますが、紹介したように大和ハウス工業様は、NECのサービスを活用して、その課題をクリアしました。もちろん、今後もデジタル人材の育成、およびデジタルコンストラクションの推進は続きます。
「IoTをはじめ、さまざまなデジタル技術を使いこなす上でデータ活用の基礎を備えた人材を育成できたこと、また、育成に有効なプログラムを選定できたことは大きな成果。デジタルコンストラクションの実現に向けて、さらに取り組みを加速させます」と永浜氏は強調しました。
NEC担当スタッフの声
AI・データ活用の成功のカギは「人材」 にあり
現在、多くの企業がAIやデータ活用などを通じてDXに取り組んでいますが、思うように進まない企業も多くあるのが実態です。私はその成否を分けるポイントは自社の「人材」への意識であると考えています。
近年、AIやデータ活用の領域において続々と新たな技術やサービスが出てきており、使われる側の「道具」は急激に進化してきています。一方で使う側の人の「スキル」は大きく変わっていないと認識しています。
そのような考えのもと、NECでは近年「AI人材育成」に注力をしています。その中でも特に大事にしているのが今回のサービスのテーマでもある「実践力」の強化です。知識を学ぶだけではなく実際に現場で必要なスキルを身につけることが、真の現場で活躍できる人材育成につながります。
大和ハウス工業様をはじめ、AI・データ活用を上手く進められている企業では人材育成に積極的に取り組まれています。AI・データ活用に課題を感じている方々は、ぜひNECのAI人材育成をご活用ください。
DX成否のカギとなる人材育成でもお客様をサポート
NEC自身の変革、そしてお客様のビジネス変革など、さまざまなプロジェクトを経験する中で、NECはDXプロジェクトの成功を支えるのは「人」だということをはっきりと確信しました。
大和ハウス工業様が社内メンバーのデータ活用スキルに課題を感じていると聞き、ご提案したNECアカデミー for AIのNECのデータサイエンティスト養成サービスは、そのための1つです。
DXを推進するにあたって、デジタル人材の不足を課題に挙げる企業は多いようです。NECは技術の提供から人材育成まで、トータルなDXパートナーになることができます。ぜひ期待してください。
お客様プロフィール
大和ハウス工業株式会社
所在地 | 大阪市北区梅田3丁目3番5号 |
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創業 | 1955年4月5日(設立1947年3月4日) |
資本金 | 1,616億9,920万1,496円 |
従業員数 | 16,712名(2021年4月1日/有期契約者を除く) |
概要 | 「建築の工業化」を企業理念に創業。以来、人・街・暮らしの価値共創グループとして、住宅や商業施設などの建築事業、都市開発事業、さらには環境エネルギーなども手掛けている。 |
URL | https://www.daiwahouse.com/ |
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(2022年1月20日)