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一般財団法人日本予防医学協会様
年間100万件以上のデータ登録・作成にRPAを活用
健康診断レポートとして早く正確に受診者へお届け
- 業種:
-
- 医療・ヘルスケア
- 業務:
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- ICT管理・運用
- 製品:
-
- ソフトウェア/RPA
事例の概要
課題背景
- 年間100万件以上もの健康診断データを取り扱っており、健康診断結果レポートを作成する際に手作業による入力・チェックが多く存在した
- 健康診断事業は繁閑の差が激しく、毎年、繁忙期にスタッフを追加し作業手順を一から教育するケースが相次いでいた
- 検査結果を通知するまでの納期を短縮することで、健康社会の実現にさらに貢献したい
成果
4カ月で合計1,000時間以上のロボット稼働を実現、登録作業の負担を軽減
手作業で行っていた健康診断データの登録作業の一部を自動化。業務を効率化したほか、現場スタッフの残業や休日出勤を減らし“働き方改革”にも寄与
従来の業務を見直すきっかけとなり、業務改善にも貢献
作業の自動化を検討する過程で、人によるチェックのタイミングなど、業務プロセスを見直す機会を創出。業務に対する意識改革を促した
導入ソリューション
全国で実施された健康診断のデータが集まる「健康情報サービス事業部」と「健康情報ネット事業部」。ここで行われている健康診断の結果レポートの作成業務に「NEC Software Robot Solution」を適用。これまで手作業で行われていた健康診断データの入力作業やデータ抽出、チェック作業の一部を自動化した。
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事例の詳細
導入前の背景や課題
年間100万件以上の健康診断データを取り扱い
手作業による入力・チェック作業が多く存在した
日本予防医学協会様は、「労働寿命の延伸を支援することで健康寿命の延伸を図る」というアプローチのもと、各種健康診断事業や健康管理支援事業などを展開する日本を代表する労働衛生機関です。現在3,000を超える企業・団体・健康保険組合に支持され、年間100万件以上のデータを取り扱っています。
全国から集まる健康診断データをシステムに登録し、受診者に納品する結果データを作成する健康情報サービス事業部と健康情報ネット事業部では、品質向上・納期短縮・コスト削減の3つの方針を掲げ業務改善に取り組んでいます。同会では5年前に、業務効率化・アプリケーション共通化などを目的に業務システムをリプレイス。「長期にわたり活用していた独自システムを市販パッケージのものに入れ替えました。その際市販パッケージの標準機能では対応しきれない作業について、手間や処理時間が増える状況が発生してしまいました」と、財団事務局の大本真利氏は当時を振り返ります。
健康診断データの登録作業では、入力作業やチェック作業の一部を自動化できませんでした。なぜなら、提携医療機関や企業様ごとに仕様が異なり、市販パッケージの標準機能では、この差異に対応できなかったためです。「それぞれの仕様に合わせてシステムを設定できればある程度自動化できたと思うのですが、仕様がかなり多様化しており、担当者の負担やコスト面からも後からシステム改修するのは難しい状況でした」。健康情報サービス事業部次長の日髙希代子氏はこのように説明します。
スタッフを増やすことで対処しようとすると人件費がかさむうえ、新規スタッフに登録作業の細かい仕様を教える現場スタッフの負担も増大します。「しかも健康診断は春と秋に集中しているため繁閑の差が激しく、例えば春に作業を覚えたスタッフが冬は閑散期対策のため終了ということも多々あります。そうするとまた他のスタッフに一から教え直さないといけません」と日髙氏は、教育面の課題についても語ります。
同会では、こうした状況を改善できればと、定型作業を自動化できるRPAの導入を起案。加えて、スピード感を持って受診者様に健康診断の結果をお返しする体制が整えば整うほど、健康社会の実現に貢献できるとし、社会課題的な観点からもRPAを導入する意味合いは大きいと考えています。
選択のポイント
導入後の作業イメージを持てた——
現場のメンバーの声が一番の決め手
複数のRPA製品を比較検討した結果、日本予防医学協会様は「NEC Software Robot Solution」を選定しました。大本氏はその理由をこう述べます。「最も重視したのは現場の評価です。NEC Software Robot Solutionは、現場メンバーから『操作がわかりやすい』『簡単なロボットなら自分でも作れそう』『導入後の作業イメージを持てた』と好意的な評価がいくつも聞かれました」
同会では、春と秋に作業が集中する健康診断事業の特性も考慮し、繁忙期にあわせてロボットを追加できる期間ラインセス型の料金体系も評価。さらに、NEC Software Robot Solutionの導入サポートの内容も選定の決め手になったと大本氏は述べます。「導入に向けたPoC(概念実証)に時間を取られて、現場メンバーがストレスを感じたり業務に負担を感じたりする状況をなるべく作りたくありませんでした。また、できるだけ早い段階で効果が見える状況を作りたいと考えていました。そのため、PoCプランや教育プログラムなどの導入サポートが手厚く、本稼働までのステップや作業分担が明快だったことは、私たちにとっては重要な選定ポイントとなりました」
導入後の成果
4カ月で総稼働時間1,000時間以上を実現
3人で行っていた作業を2人で回せるようになった業務も
健康情報サービス事業部と健康情報ネット事業部は、2019年4月に本番環境でのトライアルを開始しました。現在、8つのソフトウェアロボットが稼働。医師判定内容や検査値等の整合性を確認する「論理チェック」の工程や、健康診断データ登録作業などでこれまで人手で行われていた作業の一部を自動化しています。
稼働開始から4カ月でソフトウェアロボットの総稼働時間は1,000時間を超えました。「現場からは『去年よりも処理件数が増えたのに、残業や休日出勤が無くなった』『作業が楽になった』という声が寄せられています。中にはロボットを稼働させたことで『今まで3人で回していた作業が2人で回るようになった』と体感しているスタッフも。現在は試験運用中ではありますが、万が一来年RPAが使えないとなると、現場にはすごくがっかりされると思います」(大本氏)
また日髙氏は、RPAを入れたことで意識が変わったと語ります。「今はまだ、間に人間が入らないと終了できない作業がいくつもあります。でも少し柔軟に考えると、人間によるチェックを最後に寄せて、あとはロボットで自動化できる作業もあるかもしれません。機械にできることは機械、人間でなくてはいけないチェック・保証は人間、と分離することでミスも防ぐ。そうした改善意識を持って全体を見るよい機会になったと思います」
こうした結果を受け、「他部署や他部門からも導入を検討する声があがってきています」と日髙氏は述べます。また大本氏は「希望的観測ではありますが」と前置きしたうえで、「新しいサービスを始めるときに、定型作業をRPAに行わせる前提でサービスの作業を構成することも考えられます。これにより、今までの“人ありき”で考えるよりも、新しいサービスを始める際のハードルを下げられればよいと思います」と、RPAを活用した新しい取り組みへの意欲を語ってくれました。
パートナー企業の声
「何としても効果を出したい」という
お客様の強い意志が大きな成果に
今回、日本予防医学協会様が成果を出された大きな要因は、協会の皆様が「RPA導入による効果や成果を何としても出したい」という強い意志をお持ちであったことです。本来であれば我々から自動化に適した業務を提案するのですが、今回は協会様の方で効果が出そうな業務を想定されRPAを構築していきました。お客様で業務プロセスを可視化されていたことが今回の成果につながったのだと感じています。
また、今回はロボットの導入場所が大阪でしたので、弊社の関西支店と連携し、お客様からの疑問や質問に対して、NECと常に情報を共有し、スピーディに対応し、ご支援させて頂いたことが「実質作業1カ月半」という短期間での導入につながりました。
RPAの導入には、さまざまな導入サービスが用意されており、スムーズなソフトウェアロボット構築や導入が実現できるプロセスとなっております。導入をご検討されているご担当者様は、ぜひご相談ください。
NEC担当者の声
画像認証でロボット構築する
「わかりやすさ」「簡単さ」を体感していただきたい
日本予防医学協会様のプロジェクトに携わらせていただいて感じたのは、皆様がRPAの本質をしっかりとご理解されているということです。RPAは「何でも自動化できる魔法のツール」と勘違いされることも多いのですが、大本様や日髙様をはじめ皆様が、RPAで「できること」「できないこと」を切り分け、非常にリテラシー高く取り組まれていました。
NEC Software Robot Solutionは、現場の方にも理解しやすいものとなっています。基本的に画像認識でロボットを作る仕組みとなっているため、プログラミングなどの知識は不要です。少しでもRPAを検討されているご担当者様は、トライアルをご用意しておりますので、まずは触れていただき、「わかりやすさ」「簡単さ」を体験していただければと思います。
お客様プロフィール
一般財団法人日本予防医学協会
本部所在地 | 東京都江東区毛利1-19-10 江間忠錦糸町ビル |
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設立 | 1967年(創立1960年) |
代表者 | 代表理事 石澤 英人 |
事業収入 | 137億2,100万円(2018年度) |
従業員数 | 1,482名(2019年6月現在/非常勤職員含) |
事業内容 | 健康社会(Healthy Society)の実現に向けて、「人が元気に、いきいきと生活」していくために、「からだの安心」「こころの安定」「くらしの安全」3つのAを支援。 全国で「健康診断事業」「健康管理支援事業」「健康づくり支援事業」を展開し、それらの事業を通じて「外部団体や専門家との連携」「学術研究」を行い、次代の健康課題の解決に取り組む産業保健総合サービス機関。 |
URL | https://www.jpm1960.org |
この事例の製品・ソリューション
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(2019年9月24日)
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