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新しい“仲間”をスムーズに迎え入れる秘訣は、丁寧なコミュニケーション!

※インタビュー取材:2020年11月実施
 (所属・役職は取材時点の情報です)

COVID-19の影響で働き方の多様化が進む中、リモートワーク中心の環境下で、新たなメンバーをチームに迎え入れるケースも急増しました。今回は、COVID-19禍の中で入社したキャリア採用者とその上司にインタビューを行い、円滑なオンボーディング(※)の秘訣を紐解きました。リモートワーク中心の環境下でコミュニケーションを活性化させるヒントも一杯です。ぜひご覧ください。

  • オンボーディング:新しく入ったメンバーが早期に力を発揮できるよう、組織が新メンバーをサポートするしくみ作りのこと

――川村さんは半年前(2020年6月)にキャリア採用でNECに入社されたそうですね。川村さんの迎え入れにあたり、工夫されたことは?

阿部:われわれのメインのお客さまは、基本的にリモートワークをされており、商談や打ち合わせはオンラインで行っています。出社するのは週1回ほどですが、川村さんと会えるのが月2回程度でしたので、とにかく密なコミュニケーションを心がけました。現在も、週に2日はグループミーティングで情報共有を図り、残りの3日は、川村さんの先輩社員である森下さんに、毎日30分ほど川村さんとの1 on 1の時間を設けてもらっています。

阿部 裕次 NEC 第一製造業ソリューション事業部 マネージャー
阿部 裕次
NEC 第一製造業ソリューション事業部
マネージャー

川村:森下さんとの1 on 1では、業務の進め方だけでなく、会社生活にまつわるさまざまなことを伺っています。ちょっとした質問・相談ができる方が身近にいてくださるのはとても心強く、心の支えになっています。

――先輩社員が、川村さんの「バディ/サポーター」になっているのですね。

川村:はい。また、直属上司の阿部さんと、別の部の管理職の方が「キャリアコーチ」として、毎月提出する「行動目標」や「中長期キャリアプラン」に対し、月に1度、1 on 1でアドバイスをしてくださいます。

川村 亮介(2020年6月NEC入社) NEC 第一製造業ソリューション事業部 主任
川村 亮介(2020年6月NEC入社)
NEC 第一製造業ソリューション事業部
主任

――1 on 1では、どんなお話を?

川村:阿部さんとは、具体的な商談やお客さまのことなどを話すことが多く、セカンドのキャリアコーチである別の部の管理職の方からは、第三者の視点でアドバイスをいただくことが多いです。例えば「現在のお客さまは工場のDX 化が進んでいる方なので、それがスタンダードと思わず、別のお客さまを将来担当する時のことも考えて、ベーシックなノウハウやソリューションも学んでおいたほうが良い」とか「自分の部下にはこういうアドバイスをしているから、川村さんも取り組んでみては?」など。さまざまな気づきがあり、非常にありがたいです。

阿部:今年の上期から、事業部の施策としてキャリア採用者と新入社員に、セカンドのキャリアコーチをつけるトライアルを始めました。下期からは正式スタートとなり、私も10月から、別の部のキャリア採用者のキャリアコーチをつとめています。

――素敵な取り組みですね。他にも工夫されていることはありますか?

阿部:8月ごろから週に1回30分、同じ部の他のグループの人たちとワイガヤする「雑談会」を始めました。2Qの合宿で、COVID-19下でのコミュニケーション不足が課題にあがったことがきっかけです。16名を3つのグループに分け、毎回メンバーをシャッフルしながら仕事以外の“雑談”をしています。「わからないことがあれば、すぐに隣のグループに聞ける」関係作りが目標です。

川村:先月は、事業部の幹部主催の「オンライン飲み会」もありました。 メンバーは、事業部長・事業部長代理と、ここ半年間にキャリア採用で入社した10名です。幹部の方が率先してこうした機会を設けてくださり、嬉しかったですね。事業部内のさまざまな教育や取り組みを通して、手厚いフォローや、育てようとしてくださる姿勢が伝わってきて、とてもありがたいと思っています。

阿部:第一製造業ソリューション事業部は、事業部長の考えもあり、以前から教育や人材育成に力を入れています。事業部メンバー対象の教育プログラムに加え、製品・ソリューション・事例の紹介もオンラインで頻繁に実施されており、キャリア採用者、新入社員、異動者問わず、さまざまなことを学べる土壌が整っていると思います。

――リモートワークが中心となる中、「周囲とのコミュニケーションが取りづらくなった」という声をよく耳にしますが、どう思われますか?

阿部:働き方が多様化したことで、以前とは違った配慮は必要になったかもしれません。ただ、上司が本気でやろうと思えば、どんなに忙しくてもコミュニケーションは取れるはず。ですから、コミュニケーション不足は、上司の責任だと思っています。

転職してこられる方は「1日も早くNECで力を発揮しよう」という思いで入社されています。そうした“志が高い人”に、会社としての受け入れ態勢や教育・コミュニケーション不足を感じさせてしまうと、またどこか別のところに行ってしまうかもしれません。もしくは、実力を発揮できないまま、社内で低迷してしまう可能性もあるわけです。ですから、彼・彼女らを迎え入れる際の丁寧なコミュニケーションは、非常に重要だと思っています。

――川村さんをはじめとするキャリア採用の方が入社されたことで、変化したことは?

阿部:「多様性がイノベーションを生み出す」という言葉のとおり、川村さんや他のキャリア採用者の方から、これまでとは違った目線のソリューションやプロセス改善のアイデアをいただくことがあり、とても参考になっています。人材の流動性を高めることは、組織の活性化や古い慣習からの脱却にもつながりますので、キャリア採用・新卒・社内異動関係なく、新しいメンバーに加わっていただくことは組織にとって非常に重要なことだと思っています。

川村:自分という人間を1日も早く理解してもらいたいという想いから、気付いたことや考えていることは、積極的に発言するようにしています。「早くNECに馴染みたい」という想いでやっていることなのですが、それがきっかけで、社内に前向きな変革を促すことができたら嬉しいですね。

――これからキャリア採用者を迎え入れる部門のかたに、ぜひアドバイスを。

阿部:コミュニケーションをしっかりとるのは当たり前の話ですが、特に若い人には、上司だけでなく近しい先輩との”横の関係“を築ける場をアレンジしてあげると良いのではないでしょうか。上司との1 on 1が毎日だと、さすがに辛いですよね(笑)実務レベルのことは現場に近いメンバーのほうが詳しいケースもあるので、そこは適材適所で、チーム全員で新しいメンバーをサポートできると良いと思います。

キャリア採用の方は、前職+NECでの経験で、少なくとも2つの領域に精通したスキルを身に着けることができます。NECにとって、有望な人材になっていただけるはずですので、川村さんには大いに期待しています。

川村:阿部さんからの期待にしっかりと応え、「NECの川村」という名前を多くの方々に認知していただけるよう、がんばります!