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子育て経験を経てチームでの勝利にこだわる!
インクルージョン&ダイバーシティを推進する取り組みの1つとして、異なる複数の経験軸を“掛け算”してキャリアを磨き、イノベーションを起こしている社員をご紹介します。
NEC社会公共ビジネスユニット都市インフラソリューション事業部門の田辺満美さんに、現在のキャリアに至った経緯についてインタビューを実施しました。
- ※インタビュー取材:2022年8月実施(所属は取材時点の情報です)
How do you create your career?
――現在どのようなお仕事をされていますか?
田辺:九州支社で拠点営業をしており、主に社会インフラに関わる仕事をしています。
NECから複数の設備を納入しているお客様の場合には、設備同士が影響しあうこともあり、たくさんの人が関わっています。そのような案件では、一部の人しか知らない情報があったり、誰かが黙って判断したりすると、後でトラブルになることが多々あります。私は、案件の最初から最後まで知ることができるのが営業の醍醐味だと思っているので、会議で積極的に発言し、常に課題を把握するようにしていました。また、自分が得た情報を関係する方々に共有し、チーム内で情報を共有する雰囲気を作ることを心がけました。情報共有を徹底してチームで取り組んだ結果、2021年度に社会公共ビジネスユニットにおいて業績への貢献が抜きんでていた案件に授与される、Performance AWARDのBEST(最優秀賞)に選ばれました。
他社製品からのリプレースを狙った案件も達成感を感じました。2年以上かけてお客様の元に通いヒアリングと提案を重ね、SEと強力なタッグを組んで提案書を作成しました。その提案内容が評価され、技術点満点を獲得し、受注することができました。
――マネージャーとしてもご活躍ですが、元々目指していらっしゃったのですか?
田辺:自分の好きに働きたいと思っていたので、元々は管理職になりたいという気持ちはありませんでした。主任として働いているときはとても楽しかったのですが、その時間がずっと続くわけではないと思うようになりました。常に自分のことを認めてくれる上司につけるとは限りませんし、転勤の可能性もあります。ポジションを上げたほうが自分のやりたいことをやれる状況を作れるのかもしれないと考え、管理職を目指すことを宣言しました。
宣言後も正直なところ迷いはありましたが、ある方から「覚悟を決めなさい、あなたに挑戦する覚悟がなければ何にもならない」と言われ、言い訳せずに腹を据えて取り組む覚悟が決まりました。
How do you use your skill ?
――お仕事においてどんなことを心がけていますか?
田辺:入社3年目の時に産休・育休をとったことで「世の中に出て働いて認められたい」という想いが明確になりました。なので、どちらも上手くいくよう、プライベートの時間と仕事の時間を切り分けることを意識しています。
また、チームで働くことを意識しています。入社時から、自分が関わっている仕事については全体を知りたいと思っていました。産休と育休を経験したことでさらに、自分が得た情報を共有し、関係する人を繋ぎ、チームで働くことを心がけるようになりました。子どもがいると急に呼び出されることもあるので、自分がいつ動けなくなってもお客様に影響を出さないよう、一人で抱えないようにしています。
共有という点では、シンプルに考えることも意識しています。私はちょうど仕事を覚えて、こだわりがでてきた頃に一度目の産休・育休をとりました。突き詰められるだけ突き詰めたい性格もあり、独特な計算式を入れ込んだExcelを使用するなど複雑な仕事の仕方をしていたため、引き継ぎ資料がわかりにくかったと指摘されてしまいました。それ以降、相手に伝わるシンプルさを意識しています。
子育ての経験も仕事における考え方に影響を与えました。こうやって取り上げていただくと“スーパーかあちゃん”という印象を持たれることも多いのですが、これまでのように自分の思い描いたとおりにならないという点で子育ては1つの挫折経験でした。やりたいこと、やらなくてはいけないことはたくさんあるのに、時間もないし、子どもに気持ちをうまく伝えることもできず、精一杯の状態でした。しかしこの経験を経て、生きていればいいか、と割り切れるようになりました。この考え方は仕事でも活きており、その案件の絶対に守らなくてはならない軸を見極め、要領よく進めることができるようになったと思います。
――お子さんを育てている経験がお仕事にも活きているのですね。
田辺:子育ての経験を、チーム作りに活かしています。例えば、情報共有の重要性を実感したので、自立している部下に対しても一人で抱え込まないよう、声をかけるなどを心がけています。
また、仕事もプライベートも、自分一人でできる範囲は限られていますので、ある程度割り切って、周囲の人を頼るようにしています。私には現在子どもが3人います。それぞれ予定がバラバラなので、夫と予定を共有して分担することが必須です。九州に転勤した当初は、夫の帰宅が遅く苦労することもあったのですが、近所の方がかなり助けてくださいました。夫や近所の方、時には子ども自身に任せることもできると実感し、なにがなんでも全てを自分でやる必要はないと考えるようになりました。仕事に関しても、困った時は上司や同僚にお願いできることも多いと思います。逆にチームメンバーが困った時は、私が引き受けることもできますし、普段からチームで働くことを意識することで、一人だと難しいことも可能になると思います。
あとは、だんだんと子どものほうが部下に年齢が近くなってくるので、部下とのコミュニケーションについては、子どもからアドバイスを受けることもあります。
育児×NEC=∞
――今後の夢を教えてください。
田辺:自分の仕事をみんなが誇らしい、面白いと思えるようにしたいと思っています。
東日本大震災が起こった時、私は東北のお客様を担当し、国のあるシステムの運用を扱っていました。次年度に向け、一瞬もシステムを止められない緊迫感のある年度末に、保育園に通っていた長男から「お母さん仕事に行くの?」と言われ、とっさに「お母さんは日本を動かす仕事をしているんだよ」という言葉が出ました。すると長男がすごく素直に感動して「お母さん、日本のために頑張ってきてよ」と言われたんです。大きな仕事をしたいと思って官公庁向けの仕事を希望し配属されたのですが、このことで改めて自分の仕事にプライドを感じました。当時も今も社会インフラに関する仕事をしているので、子どもに誇れる仕事をしたいと思っています。
「なんでこんなことをしているんだろう」と思いながら後ろ向きに働いても面白くないので、「こういう仕事をしている自分はかっこいい」と常にみんなが言える会社であってほしいです。そのために、チームメンバーの視界が狭くなっているときは、違う考え方や他人からどういう風に見えているかを示して、目線をあちこちに散らしてみることを心がけています。
――「みんなが自分の仕事を誇れる会社」素敵ですね。今後の更なる活躍を期待しています!