出光興産 様

「行動変容を促す」新たなチャネルとしてデジタルサイネージを導入
オフィスを価値創造に挑戦できる環境へ

業種:
  • サービス業
製品:
  • デジタルサイネージ

事例の詳細

導入前の背景や課題

出光興産では、昭和シェル石油との経営統合をきっかけに、2019年7月からDTK(だったらこうしよう)プロジェクトを発足させています。業務効率化だけではなく、従業員の働きがいを高めていくことにより、持続的・自律的な改革活動を企業文化とすることを目指した活動です。

2020年の本社移転に際し、出光興産では、オフィスを「仕事に集中できる場だけでなく、対面でのコミュニケーションの強みをより発揮でき、価値創造に挑戦できる」環境を整備することを目指していました。ABW(Activity Based Working)のコンセプトを取り入れ、いつでも、どこでも、だれとでも 時間と場所にとらわれず働き方を最適化できるよう、「柔軟な座席配置」、「個人ロッカー整備」、「固定電話廃止」などの対応を実施しました。

デジタルサイネージはABWに必要な電子ツールの一つとして検討を開始しました。出光興産では、インナーコミュニケーション強化の観点から、従来すべての情報を社内Webサイトに掲載し、重要な情報はメールでも配信していました。しかし、従業員にとっては情報過多となり、必要な情報を認識してもらえない状況が発生していることが問題でした。デジタルサイネージは当初ポスターなどの紙媒体の置き換えとして検討を始めたものの、PUSHでの情報伝達が可能なことから、「行動変容を促す」新たなチャネルとして導入することになりました。また、整備に多大なコストがかかる館内放送の代替手段になることも導入決定の一因となりました。

選定のポイントと工夫

導入にあたって重要視したポイントは、新たなチャネルとして運用しやすいこと、社内トラフィックを占有しないこと、コンテンツ作成や役割分担などのオフィスにおける運用のノウハウのサポートが得られることでした。
NECのサービスは多機能ながらシンプルな操作が可能な点、クラウド経由で利用可能なため社内トラフィックを占有しない点、NEC社内に導入しているデジタルサイネージ運用により培ったノウハウと現場のリアルな声を聞けた点が導入の決め手となりました。

導入にあたっては、DTK推進室が中心となり、総務部、広報部、情報システム部、DTK推進室の4部門でプロジェクトを発足させ、運用方法を検討しました。PanelDirector for Cloudは各部門から相互にコンテンツ配信ができること、緊急時の一斉配信ができることから、複数部門でコンテンツを相互に登録し配信する運用体制を実現できました。コンテンツについても、誰でも見やすく訴求力のあるコンテンツテンプレートを作成できました。設置場所に関しては、空間演出を考慮し、どこからでも目に入る高さ、間隔で設置しました。

導入後の成果

導入後の勤務者対象のアンケートでは出勤者の70~80%がデジタルサイネージを見ているという結果が出ており、デジタルサイネージで社員が主体的に情報を取りに行くきっかけを作れています。社内の反応も良好で、運用スタート時は総務部、広報部、情報システム部、DTK推進室に限定してコンテンツを配信していたものの、早速他部室からも「コンテンツを作って表示したいとの声」が上がっています。HTML表示機能を活用したオリジナル時計も好評です。年頭訓示ではすべてのディスプレイで遅延なく中継放映ができました。移転後に急遽要望された追加設置についても、クラウドサービスの特性を活かしてスピーディーに対応できました。

複数の登録者が配信可能な点、曜日や時間ごとに表示設定ができる点を活かし、毎日ランチ前にはその日のカフェテリアメニューも執務室に表示しています。この結果、従業員相互のコミュニケーションが活性化されるだけでなく、事前にメニューを決めてから移動することによりカフェテリアの混雑が回避されるという効果も出ています。

社員のエンゲージメントを高めるにはインナーコミュニケーションの強化が重要と認識しています。出光興産ではデジタルサイネージの活用によりコミュニケーションを強化し今後も社員の働きがいの向上を目指して改革を推進していきます。

左から
出光興産株式会社
情報システム部 共通IT推進課 篠原賢司 氏
情報システム部 共通IT推進課 課長 澤井隆慶 氏
DTK推進室 上席主任部員(DTK推進担当) 岡田悟 氏

本事例に関するお問い合わせはこちらから

同じ製品・ソリューションの導入事例

Now Loading