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国立研究開発法人 国立国際医療研究センター様

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター様国立研究開発法人 国立国際医療研究センター様

電子カルテを含む病院情報システムを刷新
総合医療の高度化に向け、機能と利便性を両立

業種:
  • 医療・ヘルスケア
業務:
  • その他業務
製品:
  • その他
ソリューション・サービス:
  • 共通業務/その他

事例の概要

課題背景

  • 医療現場の最新の業務要件にあった電子カルテシステムへのニーズ
  • 国際医療に取り組むナショナルセンターとして外国人患者への対応強化が必要
  • 将来のAI活用も見据えたデータ蓄積基盤構築への取り組み

成果

電子カルテシステムの患者ポータル機能など、質の高い診療情報を取得可能に

電子カルテシステムを最新バージョンに更新。画面の見やすさやレスポンス向上に加え、患者サマリーを一画面で参照できるポータル機能により診療現場の運用を支援

5カ国語対応再来受付機など、外国人患者のスムーズな来院受付の仕組みを実現

来院時の自動受付機を多言語対応化し、外国人患者の受付をスムーズ化。患者を待たせない受付の仕組みを実現

診療情報に関するデータベース事業への取り組み

日本糖尿病学会と協力して展開する糖尿病データベース事業「J-DREAMS」と電子カルテを接続し、症例データを効率的に収集できる仕組みを構築。将来的なAI活用も視野に入れたデータ蓄積基盤を整備

導入ソリューション

国立国際医療研究センターのシステムイメージ

医療情報系ネットワークでは仮想化によってサーバを集約。
2000台以上の電子カルテ端末の高速レスポンスと安定稼働を両立している

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事例の詳細

導入前の背景や課題

国立研究開発法人
国立国際医療研究センター
理事長特任補佐・センター病院医療情報管理部門長
美代 賢吾 氏

総合医療サービスの強化に向けてシステムを刷新

日本の医療を牽引する6つのナショナルセンターのひとつ、国立国際医療研究センター様。1世紀半の歴史を持つ同センターでは、その間に培った知見や技術を基に、特定の専門領域に留まらない総合医療の進歩に向けた各種研究などを行っています。

また、その最前線の施設である国立国際医療研究センター病院では、総合医療を基盤とした高度急性期医療も提供。エボラ出血熱やMERS(中東呼吸器症候群)といった国際感染症、糖尿病などの生活習慣病、エイズ、救急医療などに力を入れており、重症化した患者にも診療科横断的な治療を提供できることを強みとしています。

こうした質の高い医療サービスの実現に、ICTは欠かせません。特に近年は、医療現場の情報化が進み、病院情報システムが扱うデータの数や容量が増大。処理性能と使いやすさを両立したシステム環境が、スムーズな医療行為を実現する上で必須のものとなっていました。「10年前と現在ではシステムの使い方も変わりました。具体的には、データそのものを活用する流れができており、システムを『データを溜めるための仕組み』ととらえるようになっています。そこで私たちは、システム環境を見直すことで、さらなる医療サービスの質の向上を目指すことにしました」と同病院の美代賢吾氏は語ります。

選択のポイント

国立研究開発法人
国立国際医療研究センター
看護部 看護師
西 亮太 氏

ソフト/ハードを一新し、業務に即したシステム環境を目指す

検討の結果、同病院は、長年使用してきたNECの電子カルテシステム「MegaOakHR」を、最新版へバージョンアップすることを決定。同時に、サーバのハードウェア刷新や現場に配布するデバイスの見直し、システムの新規開発なども行うことで、病院情報システムを最新の業務事情に沿うかたちへアップデートすることにしました。

まず電子カルテは、更新ありきではなく複数のソリューションを検討。価格や処理性能、機能面などを総合評価した上で、公平な入札によってMegaOakHRの更新という方法を選択しました。

また看護師の西亮太氏は、デバイスの見直しについて次のように説明します。
「従来、看護部ではPDAを携帯して業務に当たっていましたが、煩雑な業務も多い中で駆動時間が短く、動きも遅かったことが問題になっていました。そこで、それらの課題を解消し、さらに落下の衝撃や水濡れなどにも強い堅牢なスマートデバイスへのリプレースを検討することにしました」

さらに、システム自体を新たに開発することで解決を目指した課題もあります。同病院は、その名の通り、外国人の患者が多数利用します。そのため、自動受付機の多言語対応を進めることにしたのです。

こうして同病院は、一連の取り組みをNECと共に進めることにしました。

導入後の成果

国立研究開発法人
国立国際医療研究センター
消化器内科 医師
櫻井 俊之 氏

システム内のデータを症例データベース事業や病院経営に活用

新しい電子カルテシステムは2017年1月から稼働。レスポンスが向上し、必要な時に、欲しい情報を素早く確認することができるようになりました。同じく新規導入したスマートデバイスと併せて、業務の円滑な遂行に威力を発揮しています。

「私が所属する消化器内科は、急患と外来患者を含めて患者数が非常に多く、緊急内視鏡などの検査や画像を扱うことも多いため、スピーディーな操作性を電子カルテシステムに望みます。今回の更新では、確実に医療の質の向上につながっていると感じています」と同病院の櫻井俊之氏は満足感を示します。同時に、最新バージョンで新たに実装された「ポータル機能」により、患者情報を一覧表示できる点は、業務効率向上やミスの削減につながっているといいます。

また今回の更新によって、収集可能なデータの種類や量が大幅に増加。診療や研究に活かせるデータのほか、医事の診療報酬請求に関するデータも収集できるようになり、より詳細なデータ分析を基にした病院経営が実現できる基盤が整いました。

国立研究開発法人
国立国際医療研究センター
財務経理部 診療情報管理室
診療情報管理士・医療情報技師
石割 大範 氏

さらに、NECと共同開発した多言語対応の受付機は現在8台が稼働中。外国人患者に対する母国語での音声案内と画面表示を実現しています。「使用データを調べたところ、英語・中国語・韓国語を使用した患者さんが来院されているようで、順調に稼働しているといえますね」と同センター 診療情報管理室の石割大範氏は語ります。

加えて同センターは、日本の医療の発展により大きく貢献するため、診療情報に関するデータベース事業も推進しています。それが、診療録直結型全国糖尿病データベース事業「J-DREAMS」です。

J-DREAMSは、同センターが日本糖尿病学会と協力して実施している大規模多施設糖尿病レジストリで、治療中の糖尿病患者の臨床情報を電子カルテと連携し匿名化した上で症例を収集し、病院間で共有するものです。「このような症例データベースの構築では、データの形式が標準化されていても、中の検査コードなどが標準化されておらず施設間でばらばらなことが多いのです。また、カルテは自由記載が多いため、糖尿病の診療情報を構造化して記述する標準糖尿病診療テンプレートを開発して各社の電子カルテに導入することにしたのです」と美代氏は語ります。

同センターは今後、今回刷新したシステムで蓄積したデータを用いて、AI(人工知能)の活用をはじめとする取り組みにも着手していく計画です。これが実現すれば、現在は医師が行っている書類作成や資料の確認作業などをAIに代行させることも可能になり、医師が本質的な医療業務に専念できるようになるかもしれません。

「最終的には、病院情報システムを利用するユーザがコンピュータを使っていることを忘れてしまうような電子カルテを作り上げていきたいと考えています」と美代氏はしめくくりました。

サーバ室内の様子
積極的なサーバ仮想化を進めることで、781床の大規模病院ながら、コンパクトな構成による省スペース化を実現している
セキュアな入退室システム
サーバ室には顔認証システムを導入。入退室時のセキュリティを高めつつ、運用の利便性向上を図っている
  • 本事例の内容は、2017年3月取材時のものです。

お客様プロフィール

国立研究開発法人 国立国際医療研究センター

所在地 東京都新宿区戸山1-21-1
設立 1868年
代表者 理事長 國土 典宏
センター病院 院長 大西 真
概要 研究所、センター病院、国府台病院、臨床研究センター、国際医療協力局、国立看護大学校などの組織で構成される国立高度専門医療センター。感染症・免疫疾患および糖尿病・代謝性疾患などの基礎研究、臨床研究から技術開発、診療、人材育成までを推進するほか、海外への保健医療支援をはじめとするグローバルな医療活動にも力を入れている。
URL new windowhttps://www.ncgm.go.jp/


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(2017年6月5日)

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