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日本コンベンションサービス株式会社様
セキュアな情報管理と共有方法を追求し「Box」を採用
短期間かつ適正なコストで20TBのデータを移行
- 業種:
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- 製造・プロセス
- サービス業
- メディア業
- 業務:
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- 共通業務
- 製品:
-
- ソフトウェア/コラボレーション
- ソフトウェア/情報管理
- ソフトウェア/セキュリティ
- ソリューション・サービス:
-
- 働き方改革
- クラウド
- ネットワーク/コミュニケーション
事例の概要
課題背景
- ファイルの大容量化でファイルサーバの容量が常に圧迫されている
- 社外のプロジェクト関係者との業務資料はメールへの添付が多く、誤送信のリスクがある
- 業務に影響を与えずに、低コストかつ短期間で20TBのデータを移行させたい
成果
ファイルサーバ運用から解放
利用開始後すぐにファイル容量が2倍になるなど、ファイルは増え続けているが、容量無制限で利用できる「Box」によって、ファイルサーバの容量管理を行う必要がなくなった
メール文化からの脱却
Boxは社外のプロジェクト関係者や顧客とも安全にファイルを共有できる。今後、メール添付でファイルをやりとりする文化を脱却していくための環境を整えることができた
適正なコストで短期移行を成功
ファイルサーバのコンテンツを分析し、ファイル容量に応じた移行ツールを選定することで適正なコストで短期間の移行を成功させることができた
導入ソリューション
既存環境のファイルの整理・分類、新環境のフォルダ構成やアクセス権限の設定、実際のデータ移行などをNECがサポート。社内だけでなく、外部のゲストユーザともセキュアかつスムーズにデータを共有できるようになっている
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事例の詳細
導入前の背景や課題
ファイルの大容量化が進みファイルサーバを圧迫
コンベンション事業を展開する日本コンベンションサービス様。国際会議や医歯薬系学会、講演会、企業の研修やセミナーの開催・運営などをサポートする同社は、2017年12月に創立50周年を迎え、過去には万博、サミット、日本が開催国を務めたAPECやASEANなども手がけてきました。
コンベンション事業では、日々、多種多様な機密ファイルを扱います。「会場設営や警備に関係する業者間で共有するマニュアルやスケジュール、記録用の画像や動画など、中には大容量のファイルも多く、それがファイルサーバを圧迫していました」と同社の三宅 孝幸氏は述べます。
定期的に不要ファイルの削除を依頼してファイルサーバの容量を確保していましたが、長く使っていなかったとしても記録用として残しておかなくてはならないファイルもあります。「管理に手間がかかっている割には容量削減にはつながっていませんでした」と三宅氏は続けます。
しかも、それらを外部のパートナーやスタッフとやりとりする際はメール添付で行うことが多く、誤送信のリスクも抱えていました。
そこで、同社はファイルサーバ運用管理とメール文化からの脱却を念頭にファイルサーバのクラウド化の検討を開始しました。
選択のポイント
「Box」へのデータ移行に関する提案力と実績を評価
同社が新たに導入したのがファイル共有クラウドサービス「Box」です。容量無制限で利用できる点、外部共有機能を備えておりゲストユーザとも安全で効率的なファイルのやりとりが行える点を評価しました。
「セキュリティ面でも安心感がありました。誰が、どのフォルダに対して、どんな操作をしてよいかという権限を細かく設定でき、操作履歴もすべて管理できます。大手企業の採用実績が多い点にも安心感がありました」と三宅氏は付け加えます。
Boxのライセンス販売、および移行パートナーとして迎えたのはNECでした。
というのも、既存のファイルサーバには20TBもの膨大なデータが保管されている上、複雑なフォルダ構成やアクセス権が設定されています。「既存のファイルサーバとBoxでは権限管理の方法が異なります。既存の設定をどうやってBoxに引き継ぐかはノウハウが必要です」(三宅氏)。
また、現場の業務に影響を与えずに20TBものデータを移行するには、緻密な計画も求められます。
「それらの課題に対してNECはファイルサーバ統合管理ソフト『NIAS(NEC Information Assessment System)』の活用を中心としたファイルサーバの移行経験が豊富。ファイルの整理、権限管理の棚卸しと引き継ぎ、確実なデータ移行が期待できます」と三宅氏。また様々なITソリューションを扱っていることから、それらとBoxを連携させ、より効果的に使うための提案が行える点にも期待しました。
導入後の成果
わずか半年で移行を完了。RPAとの連携にもチャレンジ
Boxへの移行に当たり、まずNECと同社はNIASを使ってファイルサーバ内のデータ状況を可視化。ファイルの整理・分類を実施しました。
「ファイルの種類や容量別の割合、長年アクセスされていないファイルや重複ファイルの数など、ファイルサーバの実態を把握し、移行計画のベースとしました」と三宅氏は話します。
具体的には、業務への影響と移行コストのバランスを取るために、通常ファイルと大容量ファイルを分類。通常ファイルは、コストはかかってもスピード優先の移行ツールを活用。一方の大容量ファイルは、時間はかかるがコストを抑えられるツールで移行することを決めました。「準備作業としてNIASのアーカイブ機能を用い、大容量ファイルを別の場所に移したのですが、NIASによって元の場所にはショートカットが自動で作成され、ユーザは気にすることなく利用を継続できました」(三宅氏)
また、NECの協力の下、既存の権限設定をBox上に再現した上で、移行前後の格納場所をひも付けたリストを作成。スムーズな移行を行える環境を整えました。
実際の移行は段階的に実施され、ファイル整理を開始してから約半年という短期間で移行を完遂しました。「約20TBもの大容量データをわずか半年でトラブルなく移行できたことは大きな成果。従来の環境もしっかり再現され、使い勝手も変わりありません」と三宅氏は語ります。
移行後、担当者は以前のように、容量チェックに追われることはなくなり負担は軽減。「Boxの容量が3カ月で倍増するほどファイルが増え続けていますが、それに振り回されることはありません。新たに生成されたファイルだけでなく、これまで、どこにも置くことができず従業員の端末に保存されていたファイルもBoxに保存されています。端末よりもBox上にデータを置くことでセキュリティも向上します」と三宅氏は言います。
ファイルは増え続けてはいますが、容量無制限で利用できる上、サーバやデータセンターなどのコストが不要になったことで年率20%程度のコストダウンにつながっています。
さらに外部スタッフとのやりとりもBox上で行えるようになり、メール文化を脱却する下地が整ったことも大きな成果です。
添付メールを自動的にBoxに格納しURLリンクに置き換えることが可能な「MCメールフィルター」の導入についても検討を始めました。
今後はBoxを活かしながら、情報共有やコミュニケーションの変革を促していきます。現在は、BoxとRPAソリューション「NEC Software Robot Solution」を組み合わせた外部スタッフへの支払い明細の自動送付のテストを行っているところです。ほかにも既に利用しているMicrosoft Office 365やSalesforceなどのクラウドサービスとBoxとの連携も強化していきます。「新しい技術やサービス、先進事例の紹介など、今後も有意義な提案とサポートを期待しています」と三宅氏はNECに大きな期待を寄せています。
NEC担当者の声
データ移行に伴う準備や環境の最適化を支援
日本コンベンションサービス様が扱うデータは、会議やイベント会場の設営・運営に欠かせないもの。これらが使えなくなると業務に多大な影響を及ぼします。業務への影響を回避するため、NIASの機能をフル活用しました。
NIASは、ファイルサーバの効率的な運用を実現するソフトウェアですが、移行時のファイル整理にも役立ちます。特にファイルサーバをスキャニングして、どんなデータがあるのかを可視化できる点は、移行計画の起点を作る上で非常に有効。重複ファイルを排除すれば移行データを削減することもできます。
加えて、移行ツールとして複数の選択肢を用意できるのもNECの強みです。コストはかかっても速く移行させたいもの、時間をかけてもコストを抑えたいものなど、ファイルの性格に応じてこれらを選択することで移行コストを最適化できます。
導入から1年が経った現在は、日本コンベンションサービス様から期待されているとおり、さらにBoxの積極活用につながるソリューションを提案しています。メールセキュリティ対策やRPAなど、親和性の高いソリューションを使って、日本コンベンションサービス様のチャレンジを支援していきます。
お客様プロフィール
日本コンベンションサービス株式会社
所在地 | 東京都千代田区霞が関1-4-2 大同生命霞が関ビル18階 |
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創業 | 1967年12月7日 |
資本金 | 1億円 |
売上高 | 125億円(2018年3月期) |
従業員数 | 296名(2018年3月) |
事業概要 | 国内初のコンベンション運営会社。国際会議や学術集会などの企画・運営・事務局代行をはじめ、通訳・翻訳の人材派遣、行政事務、施設運営などコミュニケーション全体を担う事業を展開している。 |
URL | https://www.convention.co.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2019年3月1日)