住友ゴム工業株式会社様

SAS® Viya®を軸にデータ分析プラットフォームを構築
データに基づいたものづくりの実践を目指す

業種:
  • 製造・プロセス
業務:
  • 生産管理
製品:
  • ソフトウェア/情報管理
ソリューション・サービス:
  • AI・ビッグデータ

事例の概要

課題背景

  • 国内外の工場で改善策を横展開することが難しい
  • 競争の激化に向け、ビジネスのスピードを上げる必要があった
  • 経験と勘に頼ったものづくりからの脱却が必要に

成果

不良品を発生させる要因と影響を特定

機械学習などを活用したデータ分析によって、タイヤの製造工程における不良品の発生に対して、要因や影響を把握できるようになった

データ分析に関するスキルが大きく向上

システム構築に加え、データ分析に関するスキルやノウハウの移転をNECが支援したことで、担当部門のメンバーが新たな知見を獲得。グローバル展開へ向けたベースが整った

データドリブン文化が醸成

生産現場の社員でも分析作業ができるようなプラットフォームを構築。経験や勘に頼らずデータに基づいて意思決定を下す「データドリブン文化」が根付きつつある

導入ソリューション

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「SAS® Viya®」によるデータ分析プラットフォーム利用イメージ

データサイエンティストやアプリケーション開発者のような専門家でも、ビジネス部門の利用者でも、単一のプラットフォームの上で自らの仕事を進められる

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事例の詳細

導入前の背景や課題

住友ゴム工業株式会社
タイヤ生産本部
製造IoT推進室長
山田 清樹氏

競争に勝ち残るため、グローバルな分析プラットフォームの導入を決断

「真のグローバルプレイヤーになる」「ステークホルダーにとっての価値向上と、全社員の幸せを追求する」ことをビジョンとして掲げ、独自のゴム技術を駆使してタイヤ・スポーツ用品・産業品を軸にグローバルに事業を展開している住友ゴム工業様。同社は現在、さらなる競争力の向上に向けて生産現場のデジタル化を推進しています。

この一環として、同社ではIoTを活用した分析プラットフォームを構築しました。タイヤの製造工程から収集したさまざまなデータを機械学習技術で分析することによって、(1)品質向上、(2)生産性向上、(3)省エネルギー、(4)設備安定稼働(予知保全)という4種のテーマで成果を生み出すための仕組みです。これらの成果で製造原価を低減し、お客様に高品質なタイヤを提供できるようにすることが、システムを導入した大きな目的です。

これまでも国内外にある工場のそれぞれが、データ分析を含めて独自に改善活動を展開してきました。しかし、この体制ではどこかの拠点で成果を上げても、その取り組みを横展開しにくいことが課題となっていました。製造IoT推進室長を務める山田 清樹氏は、次のように説明します。

「従来のやり方では、これから先の競争に勝ち残れないという危機感がありました。ビジネスのスピードを向上させるためには、グローバルで統一されたプラットフォームを整備し、改善のベストプラクティスを迅速に展開できる仕組みが必要だと感じていました」

住友ゴム工業株式会社
タイヤ生産本部
製造IoT推進室
金子 秀一氏

これに加え、製造現場の意識改革を促す狙いもありました。製造IoT推進室でデータ分析を担っている金子 秀一氏は「勘と経験だけに頼るのではなく、現場の社員の一人ひとりがデータに基づいて意思決定を下すデータドリブンの文化を醸成したいと考えていました」と語ります。

選択のポイント

誰もが利用できる単一のプラットフォームが選定要件に

データ分析プラットフォームの選定に当たって、同社では2つの要件を掲げました。1つは、大量のデータを高速に分析できる処理能力です。収集するデータは2~3万種類に及びます。これをリアルタイムに分析できる能力を求めました。

もう1つは、単一のプラットフォームですべての処理を完結できることです。データ分析では、分析作業の前にデータクレンジングなどの処理が必要になります。この処理のために、ETL(抽出・変換・ロード)ツールなど別のシステムを導入する企業も少なくありません。「データ分析をスムーズに行うためには、単一のプラットフォーム上で容易に操作できることが大きなポイントでした」(金子氏)

いくつかの候補から同社が最終的に選定したのが、NECが提案したSAS Institute Japan社(以下、SAS社)のシステムです。SAS®の統合型データ分析基盤「SAS® Viya®」は、プログラミングや統計の専門知識がないユーザでも分析作業を実行できることが大きな特長です。データサイエンティストやアプリケーション開発者のような専門家でも、ビジネス部門の利用者でも、単一のプラットフォームの上で自らの仕事を進められるようになります。NECの提案は、SAS® Viya®の機械学習ソリューション「SAS®Visual Data Mining and Machine Learning」のシステムをAWSのクラウド基盤上に構築するというものでした。

また、NECの支援体制も選定の決め手の1つになりました。NECは2012年からSAS社と協業しており、SAS®のツールやデータ分析に関する豊富な知見を蓄積しています。金子氏は「SAS®に関する専門要員がシステム構築・運用から分析作業までをワンストップで支援してくれる体制を高く評価しました」と言います。

導入後の成果

グローバルにデータ分析を展開するためのベースが完成

新システム導入プロジェクトは、NECとSAS社の協力の下で2019年7月にキックオフ。将来的には国内外の全工場すべての製造工程が対象になりますが、まずは特定の工場で「品質向上」というテーマで「スモールサクセスプロジェクト」を開始。プロジェクトではSAS社のスタッフによる分析モデルの作成などのコンサルティングを実施。さらにシステム稼働前後には、NECがデータ分析に関するスキルやノウハウを移転する支援を行いました。

「システム構築にとどまらず、当社で保有するデータの特徴からどのような分析がよいかといったことをレクチャーしていただきました。こうした支援が、我々のスキルアップやグローバルにデータ分析を展開するためのベースにつながっていると考えています」と山田氏は話します。

既に、スモールサクセスプロジェクトにおいて成果が見え始めています。例えば、ある材料の品質のばらつきが、不良品の発生に大きな影響を与えることがわかりました。どのような要因が不良品の発生につながるかということは既に知見としてはありましたが、どれだけの影響があるのかを把握できたため、効率的な改善策を立てやすくなったといいます。

次のフェーズでは、対象となる工場を増やすとともに「品質向上」以外もテーマとなります。分析結果から導き出した改善策を次の日には実行に移せる体制を構築する計画です。さらに2021年から始まる最終フェーズでは、ほぼ人手を介さずに改善策を実行する「自動フィードバックシステム」の構築に挑みます。これはシステムがリアルタイムでパラメーターを自動的に調整するような仕組みです。同社では既に、データに基づいたグローバルなものづくりの実践に向けた青写真を描いているようです。

NEC担当スタッフの声

NEC
第二製造業ソリューション事業部
関西第一インテグレーション部
主任
内田 安成

グローバル規模の協業体制を築いていきます

データ分析のためのシステムは、ERP(統合基幹業務システム)のようなSoR(Systems of Record)のシステムとは異なり、利用者のスキルが導入効果を大きく左右することになります。どんなに豊富な機能を備えたシステムでも、使いこなせなければ宝の持ち腐れとなってしまいます。

今回のプロジェクトでは単にシステムを構築して終わりではなく、稼働後もデータ分析に関するスキルやノウハウを移転するなどの支援体制が重要だと考えました。ゴルフでいえばキャディーのようにプレーヤーに寄り添うような存在です。

その点、NECは統計検定保有者やSAS®認定資格保有者を数多く育成しており、専門性の高いSEがプロジェクトの成功を支援するほか、これまで培った豊富な実績を基に、PDCAサイクルを迅速かつ継続的に回すための分析人材の育成サービスを提供します。

このような支援体制をご評価いただいたことも、NECを選んでいただいた要因の1つだと思っています。これから住友ゴム工業様がグローバルに分析プラットフォームを展開されていくに当たり、私たちもグローバル規模で協業できる体制を築いていきたいと考えています。

  • SAS、SASロゴ、その他のSAS Institute Inc. の製品名・サービス名は、米国およびその他の国におけるSAS Institute Inc. の登録商標または商標です。

お客様プロフィール

住友ゴム工業株式会社

所在地 兵庫県神戸市中央区脇浜町3-6-9
創業 1909年
資本金 426億5,800万円
売上収益 8,933億1,000万円(IFRS、2019年12月期)
連結従業員数 39,233名(2019年12月末現在)
事業内容 タイヤ、アルミホイール、ゴルフ用品、テニス用品、ウェルネス事業、医療用精密ゴム部品、OA機器用精密ゴム部品、制振ダンパー、塗り床、防舷材、止水ゴム、スポーツ用人工芝、ゴム手袋、ガス管、車いす用可搬形スロープなどの事業をグローバルに展開している
URL new windowhttps://www.srigroup.co.jp/

住友ゴム工業株式会社様

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(2020年3月19日)

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