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UNIVERGE IXシリーズ 障害切り分けガイドライン
はじめに
「障害切り分けガイドライン」では、障害時の切り分け方法を紹介します。障害を速やかに復旧させるには何が原因で障害が発生しているかを正確に特定する必要があります。
以下の情報、及び、理解があれば、障害発生時に効率よく切り分けを行うことができます。
- ネットワーク構成図
- 作業内容の記録
- 装置の時刻
- 障害の切り分けに必要な状態表示コマンド(showコマンド)の把握
- 出力されたイベントログの見方の把握
NTPサーバとの時刻同期の設定
各装置がNTPサーバと時刻同期することにより、各装置の時刻情報を統一することができます。
時刻情報が統一されることよって、イベントログの解析時に役立ちます。
ntp server [NTPサーバのアドレス]
障害切り分けに便利なコマンド
障害解析時に役立つ表示や便利なコマンドを紹介します。
イベントログ
イベントログ機能を使用することにより、機能ごとに詳細なログデータを採取することができます。ネットワークトラブルの解析に重要な情報を取得することができますので、なるべく設定するようにしてください。
テクニカルサポート情報の表示(show tech-support)
解析に必要な情報を一括で取得することができるコマンドです。
“show tech-support no-pausing”と実行すると、出力結果を「--more--」で区切らずに最後まで表示します。
また、“show tech-support output [ファイル名]”を実行するこで、フラッシュメモリ内にコマンドの実行結果を直接保存することができます。“show tech-support”は出力される情報量が非常に多いので、障害中は本コマンドを利用した方がテクニカルサポート情報を素早く取得できます。
フラッシュメモリ内に保存したテクニカルサポート情報は、“show flash [ファイル名]”で確認できます。TFTPによる転送も可能です。
装置前面のランプ (VPN,PPP,BAKランプ 対応機種:IX2105/IX2207/IX2025/IX2215/IX3110)
- ■ALMランプ
- ALMランプが点灯 : 異常検出
- ALMランプが消灯 : 正常状態
- ALMランプが点灯している場合、取扱説明書を見て対処を行ってください。
■VPNランプ
- VPNランプが点灯 : IPsec確立
- VPNランプが消灯 : IPsec未確立

- ■PPPランプ
- PPPランプが点灯 : PPPoE/PPPが確立
- PPPランプが点滅 : PPPoE/PPPのネゴシエーション中
- PPPランプが消灯 : PPPoE/PPPが未確立
- PPPランプが点滅のまま変わらない場合、認証が失敗している可能性があります。「1章 事例1」の切り分けを実施ください。
- ■BAKランプ
- BAKランプが点灯 : バックアップ回線に迂回中
- BAKランプが消灯 : メイン回線を使用中
- ※BAKランプを点灯させるにはネットワークモニタ機能でBAKランプを点灯させる設定を追加する必要があります。
[ネットワークモニタ機能によるBAK LED点灯設定]
action [Seq.No] turn-BAK-LED-on
- ※actionコマンドはネットワークモニタ設定の一部であり、実際は障害を検出するためのイベント設定が必要です。詳しくは機能説明書、設定事例集をご参照ください。
コマンド入力時のタイムスタンプ出力機能(terminal timestamp)
コマンド入力時にタイムスタンプを出力します。作業ログを後日確認するときに便利です。
[設定コマンド]
terminal timestamp datetime
[表示例]
Router(config)# interface GigaEthernet0.0
Current time: 2010/05/14 15:22:23 +0900
表示メッセージの一括出力設定(terminal length 0)
“terminal length”コマンドはコンソールの表示行数を設定するコマンドです。本コマンドで表示行数をゼロに設定すると、表示メッセージが途中(--more--)で区切られなくなります。
初期値に戻したい場合は“terminal length 22”に設定してください。
[設定コマンド]
terminal length 0
切り分けを実施しても障害が解決しない場合
ご契約されている保守・サポート窓口までご連絡をお願いします。
以下の情報をいただければ解析に有用となりますので、ご連絡の際には、併せて以下の情報をお送りください。
- 具体的な障害の内容
- 障害が発生した日時
- アドレス情報も記載されたネットワーク構成図
- 障害が発生した個所(ポイントをネットワーク構成図に記載)
- “show tech-support”と「イベントログ」の出力結果
- 障害が発生する頻度(一定間隔で発生しますか、再現しますか)
- 障害が発生する前に行っていた作業や起こった事象
- 現在の運用を開始した時期
- その他の補足情報
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