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次世代ERP「EXPLANNER」とは?
NECの「EXPLANNER(エクスプランナー)」は、会計・販売・生産管理・人事・ワークフローといった企業の基幹業務を統合し、経営の可視化と迅速な意思決定を支える国産ERPソリューションです。
本記事では、約50年にわたり日本のビジネス現場で培われてきたEXPLANNERのコンセプトや主要製品、導入実績、そしてクラウド・AI連携を見据えた今後の方向性までを体系的に解説します。
1. はじめに:なぜ今、新しい基幹システムが求められているのか
ビジネス環境の不確実性が高まり、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が企業の急務となる現代。散在する企業データを一元管理し、経営の「見える化」と迅速な意思決定を実現する基幹システム(ERP)の重要性はかつてなく高まっています。
NECが提供するERPソリューション「EXPLANNER(エクスプランナー)」シリーズは、会計・販売から、生産管理、人事・給与、ワークフローに至るまで、企業のコア業務を網羅する統合型ソリューションです。誕生から約半世紀、日本の多様なビジネス現場に寄り添い進化を続けてきたEXPLANNERが、どのように企業の成長を支え、次世代のビジネスエコシステムを構築していくのか、本ページで詳しく解説します。
2. EXPLANNERのコンセプト ~“バリューをつなぐ”ソリューション~
EXPLANNERの根幹にあるメインコンセプトは、**「“バリューをつなぐ” ERPソリューション」**です。
現在のビジネス環境は、目まぐるしいスピードで変化し続けています。来たるべき新たなビジネスや市場の動向に、企業がすばやくスムーズに適応し、未来へ向けてたゆまず成長し続けるために必要な要素とは何か。EXPLANNERは、その解を「つながり」による価値創出に見出しています。
これからのERP市場において求められる「3つの本質的な価値」を、EXPLANNERは以下の形で提供します。
① 全社最適を実現する「シームレスな連携」
部門ごとに分断されていた業務プロセスやデータを、EXPLANNERという一つの基盤上でなめらかにつなぎます。たとえば、営業部門が入力した受注データ(販売)が、工場での製造計画(生産)に即座に反映され、最終的な財務情報(会計)へとリアルタイムに連動する。この有機的なつながりが、全社的なリードタイムの短縮と、ビジネスが生み出す「バリュー(価値)」の最大化をもたらします。
② 変化への適応力を高める「ハイブリッド・アーキテクチャ」
企業が競争優位性を保つためには、IT基盤の柔軟性が不可欠です。EXPLANNERは、法改正対応などで標準化が求められる共通領域はクラウドを活用し、他社との差別化の源泉となるコア業務領域は柔軟なカスタマイズが可能なオンプレミスやホスティングで運用する、といった「ハイブリッド型」の導入を可能にしています。自社の強みを生かしつつ、環境変化に即座に適応できるITインフラを実現します。
③ 現場の力を引き出す「人に寄り添うUX」
どれほど高度なシステムも、現場で活用されなければ真の価値は発揮されません。EXPLANNERシリーズは、マニュアルなしでも直感的に操作できるユーザーインターフェースや、モバイル端末からの承認・入力対応など、現場の従業員が直面する課題を解決する機能を網羅しています。現場主導の業務効率化(ペーパーレス化や自動化)が、企業全体のDX推進を強力に後押しします。
3. EXPLANNERの主要製品ラインナップ ~あらゆる基幹業務を網羅~
EXPLANNERシリーズは、各業務領域に特化した専門性の高いシステム群で構成されています。単独でのスモールスタートから、全体最適を見据えた統合ERPとしての導入まで、企業の成長フェーズに合わせた柔軟な活用が可能です。
統合ERPシステム「EXPLANNER/Ax」
企業の血液である「お金」と「モノ」の流れをシームレスにつなぎ、ビジネス全体の最適化を実現する中核システムです。見積・受注から発注・仕入、在庫管理、そして最終的な会計処理や決算に至るまでの一連のプロセスを一つの基盤で統合管理します。
日本の複雑な商習慣や多様な取引形態に柔軟に適合しながら、部門間で分断されがちなデータを連携させることで、リアルタイムな経営情報の可視化と意思決定の迅速化を支援。また、インボイス制度や電子帳簿保存法といった最新の法制・税制にも標準で追従し、現場の業務負荷軽減と全社的な業務改革(DX)を強力に牽引します。
生産管理システム「EXPLANNER/Jx」
50年以上に渡る実績とNECの製造業としてのノウハウを集約した販売・生産・原価管理システムです。従来のEXPLANNER/Jシリーズの後継として統合・機能強化した加工・組立製造業向けオールインパッケージとしてリニューアルしました。データドリブン経営を実現する「変化に強い」パッケージとして、日本の製造業のモノづくり変革を支援します。
- ①販売、生産、原価領域をフルサポートするマルチサイト対応の基幹システム
- ②多様な生産形態と業種固有機能を備えた”業種オールイン対応”
(MTO/BTO/MTSなど複数生産形態に対応可能、電機・機械、自動車部品などの業種固有の機能も多数実装) - ③4つの導入モデル+標準業務モデルBSTによる最適なシステム導入
- ④次世代開発フレームワーク「Jx Studio」による内製化とシステム資産の継承
- ⑤多様な連携手段でデータを統合し、データドリブン経営を支援
ワークフローシステム「EXPLANNER/FLⅡ」
場所にとらわれない新しい働き方を支える、全社共通の申請・承認基盤です。
ノーコードで簡単に社内のあらゆる申請書を電子化でき、ペーパーレス化を劇的に促進。スマートフォンやタブレットからのアクセスにも対応し、外出先やテレワーク環境下でも業務が滞りません。他システムとのデータ連携も容易で、バックオフィス業務全体の自動化・効率化に貢献します。
勤怠管理・就業管理システム「勤革時|EXPLANNER/K」
初期費用ゼロ・月額300円で利用できるクラウド型勤怠管理システムです。多様な打刻手段を提供しており、オフィス・現場・リモートなど幅広い働き方に対応しております。無償バージョンアップにより法改正にも追加コストなく対応でき、法律に即した正確な勤怠管理を低コストで実現します。
4. 市場からの評価と50年の歴史が証明する「実践知」
EXPLANNERシリーズは、単なるソフトウェアのパッケージではありません。日本のビジネス現場で絶えず磨き上げられてきた、生きた「実践知」の結晶です。
累計30,000本超の導入実績と、NECの「ものづくりDNA」
誕生から50年。製造、卸売、サービス業など、あらゆる業種・規模の企業様へ累計30,000本を超える導入実績を誇ります。この圧倒的な実績の裏には、NEC自身が製造業として直面してきた数々の課題解決ノウハウ(ものづくりDNA)が、製品開発にダイレクトに反映されているという事実があります。お客様と共に汗をかき、現場のリアルな声を取り入れ続けてきたからこそ、日本の商習慣にジャストフィットするソリューションを提供できるのです。
第三者機関調査による、特定領域での「連続シェアNo.1」獲得
この「実践知」への信頼は、客観的なデータにも明確に表れています。
例えば、中堅・中小企業向け「生産管理」市場において、EXPLANNERシリーズは3年連続で導入済み社数シェア1位※を獲得。また、ワークフローシステム「EXPLANNER/FL」も、同市場で12年連続シェア1位※という揺るぎない評価をいただいています。
システム導入そのものをゴールとせず、「導入後にいかに業務を改善し、経営課題を解決できるか」という結果にこだわり続けた姿勢が、多くのお客様からの長期的な支持へと繋がっています。
(※ノークリサーチ社等の市場調査レポートより)
5. 今後の方向性 ~単一の「ERP」から、ビジネスを拡張する「エコシステム」へ~
クラウドサービス(SaaS)が爆発的に普及し、AI技術が日進月歩で進化する現在。もはや一つのパッケージシステムだけで企業の全業務を完結させる時代は終わりを告げました。
EXPLANNERシリーズは、従来の「閉じたERPシステム」という枠組みを超え、多様なサービスやデータと有機的につながる**「次世代エコシステムのハブ(中心)」**へと劇的な進化を遂げようとしています。
①「エコシステム」の構築とシームレスな外部連携
今後の企業システムには、「自社にとって最適なソリューションを柔軟に組み合わせて使う(ベスト・オブ・ブリード)」アプローチが不可欠です。EXPLANNERは、他社の優れたSaaS(CRM、SFA、経費精算、デジタルインボイス網など)や社外のサプライチェーン・データと、API等の技術を用いてシームレスに連携する機能を大幅に拡大します。
ERPの中にデータを閉じ込めるのではなく、EXPLANNERを中核(ハブ)として外部の最新サービス群と連携させることで、お客様のビジネスプロセス全体を覆う「巨大なエコシステム」を構築し、無限の拡張性をご提供します。
② 生成AIの活用による「データドリブン経営」の極致へ
エコシステム内に蓄積された膨大な「ファクトデータ」は、AIと掛け合わせることで真の価値を生み出します。EXPLANNERは、急速に発展する生成AIや高度なBIツールとの連携を最優先で推進します。
過去の実績データに基づいた精度の高い需要予測、複雑な制約条件をクリアする生産計画の自動立案、経営状況のリアルタイムダッシュボード化など。これまで「人」の経験や勘に頼っていた領域をテクノロジーで高度化し、データに基づく精緻でスピーディな「データドリブン経営」を強力にバックアップします。
③社会環境と法制度の変化を「リードする」プラットフォームへ
電子帳簿保存法やインボイス制度への対応にとどまらず、今後も労働関連法規の改正、ESG・サステナビリティ経営への要求(温室効果ガス排出量の可視化など)、そしてサイバーセキュリティ要件の高度化など、企業を取り巻くルールは絶えず変化します。
EXPLANNERは、これらの社会要請に対して「後追い」で対応するのではなく、最新のクラウドサービスとの連携を通じて「いち早く、かつ低負荷で」適応できるプラットフォームを提供します。コンプライアンス遵守を単なるコストと捉えるのではなく、業務プロセス全体をデジタル化・最適化する「攻めのDX」の契機へと昇華させます。
6. まとめ:EXPLANNERと共に描く、これからの成長戦略
「EXPLANNER」は、単なる業務効率化ツールから、企業の内外をつなぎ、新たなビジネス価値を創出する「次世代エコシステム」へと進化し続けています。
NECはこれからも、50年にわたる確かな実績と最新のテクノロジーを融合させ、お客様のビジネスの持続的な成長(サステナブル・グロース)を支える最良のパートナーとして共に歩んでまいります。
AI×クラウド時代のERP EXPLANNERがもたらす新たな価値とは
DXを推進し、迅速かつ的確な経営判断を実現するためのカギとなるのが、社内の業務データを集約するERPです。クラウド化やAIの活用が急速に進む中で、どのような製品をどのように活用すれば、より高い価値を生み出せるのでしょうか。
NECネクサソリューションズの冨澤 正興が、日本のビジネス現場で広く使われ進化してきたEXPLANNERの特長を紹介するとともに、これからのERPのあるべき姿を展望します。

インダストリアルDX部門
インダストリアルDXプロダクト企画統括部
統括部長 冨澤 正興
「つながる」「人に寄り添う」が設計思想
ビジネス環境の不確実性が増す中、人手不足は深刻な経営課題となっています。予測が難しい時代を限られた人員で乗り切るには、DXの推進が欠かせません。こうした環境変化に伴い、ERPは「日々の業務を記録するシステム」から、「未来に向けたデータドリブン経営を支える基盤」へと役割を大きく変えつつあります。
AIの普及により、「ERPに蓄積したデータと生成AIを組み合わせ、需要予測や経営分析を高度化したい」というニーズが急増しています。またクラウド化の加速により、単一パッケージで全業務をカバーするよりも、最適なサービスを自由に組み合わせるベスト・オブ・ブリードの考え方が広がっています。
こうした変化に応えながら進化してきたEXPLANNERシリーズが大切にしているコンセプトは2つあります。1つは「シームレスにつながる」ことです。外部の多様なクラウドサービスやNECのソリューションと連携し、同一プラットフォーム上で業務プロセスとデータをつなぐことで、部門間の分断や人とシステムの断絶を解消します。
もう1つが「人に寄り添うUX」です。ERPはリアルタイムなデータ可視化を通じた迅速な意思決定の支援が本来の価値ですが、現場が使いづらいと活用が進まず、データも蓄積されません。NECは自社の製造業としての改善経験をUIへ反映し、直感的に操作しやすい画面設計やモバイル対応を進めることで、ユーザー本位の使いやすさを実現しています。
多数のユーザー企業に支持され続ける理由
EXPLANNERシリーズはリリースから50年以上の歴史を持ち、累計30,000本以上の導入実績があります。日本企業に長く支持されてきた大きな理由の1つは、日本の商習慣や法改正にしっかり対応した純国産ERPであり、日々の現場で使いやすい点にあります。
こうした“使いやすさ”を支えているのが、NECグループが幅広い事業領域で培ってきた豊富な実践知です。「海底から宇宙まで」と表現される多種多様な事業で得た知見がEXPLANNERに反映され、日本企業の業務プロセスに自然に寄り添う設計につながっているのです。
さらにNECには、自社を“ゼロ番目のクライアント”として最新技術を試行し、その成果をお客様へ還元する「クライアントゼロ」と呼ばれる取り組みがあります。 EXPLANNERもNECグループ内で広く活用され、その過程で見つかった改善点が継続的な機能強化に活かされています。こうした内外の実践に基づいた改善サイクルが、長く信頼される製品力を生み出しています。
一方、ERPのクラウド化が進む中で、プロセスをERP標準に合わせる“フィット・トゥ・スタンダード”が主流になりつつあります。 しかし製造業だけでも個別受注から大量生産まで業務が大きく異なるため、EXPLANNERでは豊富なテンプレートを用意し、多様な業態への高いフィット性を確保しています。
標準化しながらも、企業ごとに異なる業務にしっかり寄り添うことができる点も、多くの企業に選ばれる理由です。また、今後は企業ごとのニーズに応じて選べるハイブリッド構成もさらに強化していきます。 改正対応が必要な領域はクラウドで、競争優位を生む独自業務はオンプレミス、といったように、用途に応じて最適な方式を柔軟に組み合わせることで、標準化と独自性を両立できる仕組みを提供します。
なぜこうした強化を継続的に行っているのか――それは私たちがERP導入をゴールではなくDXのスタート地点だととらえているからです。導入検討から運用改善まで一貫した伴走支援を行い、企業の成長を長期的に支えること。こうした姿勢こそが、EXPLANNERが長く選ばれ続ける最大の理由だと考えています。
目指すのは「次世代エコシステム」への進化
これからのERPが果たすべき役割は何か。私たちが5年後、10年後を見据えて描いているのは、EXPLANNERを企業の内外をつなぎ、新たな価値を創出する“次世代エコシステム”へと進化させることです。
クラウドサービス間の連携が活発になる中で、システムやデータは企業の境界を越えてつながり、そこに生成AIなどのテクノロジーが統合されることで、業務のあり方は大きく変わるはずです。
例えばこれまで手作業で行ってきた生産計画や最適化は、AIが過去データや市場動向を分析し、「このままでは〇〇の部材が不足する可能性があります。代替案Aで進めますか?」といった提案まで行うようになるでしょう。人はその判断と承認に集中でき、ルーティン作業から解放されます。そこで生まれた時間を、顧客価値を高める業務や新たなビジネス創出といった“人にしかできない仕事”に充てられれば、生産性向上と人手不足の解消にもつながります。
私たちはこうした未来を見据え、EXPLANNERを従来の「ERP(企業内資源計画)」を超えた、企業と社会をつなぐインテリジェントなビジネス・エコシステムのハブにしたいと考えています。これによりERPは社内の最適化にとどまらず、サプライチェーン全体のデータ共有やカーボンニュートラルに向けたCO₂排出量の可視化など、社会的責任を果たしながら企業が成長するための基盤となります。
EXPLANNERは半世紀以上にわたり日本のビジネスを支えてきました。私たちはこれからも、お客様の価値創出を支える最良のパートナーであり続けたいと考えています。
記事掲載日 2026年3月30日
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