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認識AI
先端AI2023年6月22日
あらゆるモノと人を認識し、デジタルツイン構築をめざす
感染症や環境問題など世界を取り巻く環境が目まぐるしく変化する現代。いち早く変化を予測して対応することがますます重要になっています。こうした変化の予測に貢献するものとして注目されるイノベーションが「デジタルツイン」です。NECの認識AI研究では現在、世界をデジタル化する技術の開発を通じてデジタルツインの実現に取り組んでいます。あらゆるものをデジタル化してつなぎ、都市を再現してシミュレーションできる世界へ。さらには、「人」もデジタル化することで、人や社会の変化を察知できるような未来をめざしています。
NECは1960年代から着手してきた画像認識やNIST※で世界No.1の精度を実証した顔認証に代表されるように、認識技術には大きな実績がある企業です。長年積み重ねたノウハウを活かし、世界で注目される先端的な研究を進めています。
- ※NIST:米国国立標準技術研究所
実環境での運用を想定したロバスト&軽量な認識AI
NECの認識AIは、実環境に強いという特長があります。ノイズや環境変化にも強く、ロバストに認識性能を発揮できることはもちろん、処理速度も現実的です。あらゆるものがデジタル化されるデジタルツインを想定した場合には、個々の認識に高性能なGPUサーバを稼働させるわけにはいきません。エッジAIなどを駆使しながら、軽量で現実的なソリューションが展開できるような技術を開発しています。
主な研究技術
生体認証
NECの顔認証等の生体認証は世界有数の技術であり、精度や速度だけでなく、経年変化や環境変化にも強い特長があります。最近では、フラッパーゲートを必要としないスムーズな入退場を実現するゲートレス生体認証、顔認証と虹彩認証を組み合わせた超高精度なマルチモーダル生体認証にも取り組んでいます。また、数理的アプローチだけでなく、脳神経科学などの幅広い知見も踏まえながら研究を進めています。
1分で100人以上認証し、混雑を回避 ゲートレス生体認証
顔と虹彩をワンアクションで認証できる高精度な生体認証技術
脳神経科学×ディープラーニング 速度と精度の最適化を約束する革新的テクノロジー
顔からの健康推定
顔検出・顔認証技術をベースにして、顔から健康情報を取得する技術です。心身の状態を表す顔の変化を捉えます。その一つとして、腎疾患、心疾患、肝疾患などさまざまな臓器の不調によって現れる「むくみ」の検知に取り組んでいます。
内視鏡によるがん診断支援
内視鏡の映像から、がん(および全がん病変)を見つける技術です。リアルタイムに見つけることによって、医師が内視鏡の操作中に診断できるようにします。病変のある・なしだけでなく、病変の範囲や悪性度まで検知することを目指しています。
歩容分析
ウェアラブルセンサを用いて人間の歩容をデジタル化健康に関する様々な状態を推定する技術です。インソールに組み込む加速度センサで1年間充電なしに、歩幅や足の振り上げ角度などから歩き方を分析します。病院やリハビリ現場での実用化を進めています。
光ファイバセンシング
通信用に敷設されている光ファイバをセンサとして活用。各地点の振動・温度・音を読み取り、交通量やインフラの劣化などを解析することができる技術です。スマートシティや自動運転への活用に向けて研究を進めています。
SAR(合成開口レーダ)による地表観測
「ASNARO-2」などのSAR衛星や航空機からマイクロ波を地表に向けて照射し、その反射波を解析することで地表を観測する技術です。雲や夜間の影響を受けないため、安定的に情報を取得することが可能。地盤沈下やインフラ劣化などの観測、農業への活用を進めています。
インスタント物体登録
カメラの前でくるくると回すだけで新しい物体を画像認識モデルに登録できる技術です。これまで画像認識モデルへの登録時に必要だった学習データのクレンジングやアノテーションなどの作業を自動化。店舗・倉庫などでの画像認識の活用を促進させます。
液体製品検査
これまで人の目に頼っていた液体製品(がん治療薬やワクチンなど)の外観検査を自動で行う技術です。従来の画像検査システムでは液体中の泡と見分けるのが困難だった50ミクロンほどの小さな異物も、高速カメラで漂う動きを捉えることでAIが判別します。
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