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記事情報

本ページの掲載情報は、OSSライセンスコンプライアンスの理解の参考に、ぜひご覧ください。

2019年から丸3年掛けて一章ずつ順次公開してきました本書に対して、多くの方から素晴らしい感想をいただきました。
おかげさまで、拙著もC&R研究所様から、2021年10月19日に出版させていただけることになりました。
 本書では、OSSライセンスを正しく理解するために著作権を主眼点において解説しています。
 本書が読者のOSSライセンスの正しい理解に役立ち、OSSを上手に活用されることにより、読者のさまざまな活動に少しでもお役に立てば幸いです。
2021年10月21日 アマゾン発売しました。

初版の訂正情報(2024.8.1)

『オープンソースの教科書』の「第7章 オープンソースとライセンス」の原文執筆させていただきました。 「はじめに」で『本書は完全な正確さを目指していません 初学者のために「まずはわかる」ということを重視して書きました』と宮原徹氏のテイストたっぷりの本です。2021年8月24日アマゾンで発売です。

第9回著作権・著作隣接権論文 佳作入選

オープンソースソフトウェアのライセンスを理解するために

OSS(オープンソースソフトウェア)ライセンスを「契約」として扱っている報告書を鵜呑みにしてはいけません。(下記、論文でも触れています)

@IT

IPA/SOFTICの解説記事を始め、オープンソースソフトウェアについて解説した記事の中には、「OSSライセンスは契約である」という誤解を目にすることが多い。この連載は「第9回著作権・著作隣接権論文」で佳作に入選した論文をベースに、その誤解を解いてみるという試みみるものです。

@IT

@ITでの連載記事 「企業技術者のためのOSSライセンス入門」(全6回)です。

「オープンソースをライセンス的に正しくつかうための11のチェックポイント」

2009年1月24日「オープンソースカンファレンス2009 Sendai」での講演内容を6ページに渡り"builder by ZDNet Japan"の記事にしていただいたものでしたが、2022年1月31日にサービスが終了した模様です(dead link)。

2007年12月8日「オープンソースカンファレンス2007 Fukuoka」で、IPA OSSセンターとして下記『虎の巻』を紹介させていただいた際、ご質問の多かったOSSライセンスの触りをご紹介しています。

『オープンソースで構築! ITシステム導入 虎の巻』

IPAで編さんした書籍です。
第1章の一節および第7章「知っておきたいライセンス」でOSSライセンスについて解説しています。(IPA Forum 2007 での紹介資料)

日本OSS推進フォーラム 2004年度サポートインフラWGでの活動の成果資料です。

※2021年4月にサイトリニューアルした後、「古いコンテンツについても順次移行中」とのことですが、なかなか再開されないので、上記には手元にあったPDFをリンクしました(2021.7.9)。OSC2005北海道で講演した資料紹介スライドもリンクします。
次の2点に集約される内容を記載しています。

  1. 今までシステム構築でよく利用されたOSSを開発するコミュニティには、「中心となって活動する開発者の氏名が明らかになっている」「活動内容がWebで公開されている」という特徴があり、今後、システム構築で新たなOSSを利用する場合には、この観点でOSSを選択して利用する事が望ましい。
  2. OSSのサポートには、「開発コミュニティのサポートは、自己責任を前提とした相互扶助窓口であることが多い」「開発コミュニティ以外のベンダーがサポートを提供している」「自己責任で利用するか、商用ソフトと同様にさまざまなベンダーのサポート範囲/レベルを利用するかを選択することが出来る」などの特徴があり、ユーザーは必要に応じた適切なサポート範囲/レベルを選択してOSSを利用する事が望ましい。

『OSSライセンスを正しく理解するための本』感想

2021/7/1
利用するOSSのライセンスを把握し管理するために、ネット上の情報を検索したり、
ライセンスそのものを和訳したり、
また書籍を参考しながら、自分なりの解釈で理解を進めていましたが、
本書にて改めて理解できたものが多いと感じています。
 本書においては、著作権の概念や権利、ライセンスとは、など
ソフトウエア・エンジニアに馴染みのない事柄について判りやすく解説されており、
改めて著作権・ライセンスについて正しく認識できました。
また、著作物の「使用」と「利用」の違い、ライセンスや契約など、
例を挙げて解説されていて非常に分かりやすいと思います。
GPL・LGPL・AGPLライセンスについても図で解説されており、
それぞれのライセンスの意図していること、どのようなケースが「利用」となるか、
などの理解も深まり大変参考になりました。  本書を参考にOSSを正しく利用し、
またOSSについての正しい情報を伝えていきたいと思います。

株式会社コンピュータマインド コンプライアンス推進室 室長 中田正久
2021/7/1
個人的に姉崎さんの説明が、
OSSライセンスを理解するのに1番分かりやすいと思っているので、
他者への説明時に参考資料として
「OSSライセンスを正しく理解するための本」を活用させて頂いております。

特に第2章のLGPL部分の図説が、LGPLを理解するのに1番分かりやすく助かりました。

組込みソフト開発業界・匿名希望
2021/7/1
ソフトウェアは利用してなんぼ、です。
単にコピーして使うことは、ソフトウェアを作る人は言うまでもなく、
使う人にも幸せなことではありません。
OSSは、使って、評価され、改善され、さらに使われる、この繰り返しによって、
より良いものになり、使う人も作る人も幸せになるもののはずです。 そのためのライセンスであると考えます。

ライセンスが要求する事項を行うことは、作る人の想いを汲み、
そのOSSをより良いものにすることへの貢献の一端となります。
姉崎さんの「本」は、OSSのライセンスに対する知識だけでなく、
日々の目標QCD達成に追われて忘れているソフトウェアを作るとは何だったか
少しだけ思い出させてもらえました。

機械メーカ・匿名希望
2021/7/2
OSSライセンスの成立や背景、どういった力や背景によって守られているのか?
違反した場合の事例や双方の言い分など、いずれも丁寧に解説されていて、
なぜOSSライセンスを正しく理解しておかければならないのかについて
しっかりとした動機付けがおこなえる本になっていると思いました。

また、著者の姉崎 章博さんの所属してらっしゃる日本電気株式会社は
自ら1000ページ近くの百年史を出版するほど歴史が長く、逸話の多い会社で有名ですが
よりにもよってその日本電気株式会社の設立に
OSSライセンスの成立基盤の根幹となる日本国のベルヌ条約批准が関わっていた
というのは驚きつつも、きれいに本の最後をまとめられていて
純粋な読み物としても楽しめました。

ファーザーシステム(株) 佐伯 竜一
2021/7/2
ご執筆、お疲れさまでした。難しい内容が、分かり易く、大変助かりました。

読ませていただいて、普通の解説書と違うとずっと感じていましたが、
理由は、単に法律論や規格を説明しているのではなく、論理展開に
姉崎さんの探求心と人間味が、強く表れているからだと思いました。

NEC創始者の岩垂邦彦さんも、このような形で、創業者精神を汲み、受け継ぎ、
世に発信された功績を、とても喜ばれているのではないかと思います。

御社の信義ある技術開発の精神を参考にさせていただきます。

農業機械メーカ 組込み技術者
2021/7/2
OSSの著作者はいったい何を主張、求めているのだろう?
そんな疑問からOSSライセンスについて興味を持っていたのですが、
この「OSSライセンスを正しく理解するための本」では
歴史的な背景やそれまで難解に感じていた内容も大変わかりやすく
解説されており理解を深めることができました。
今後はよりよいOSSの活用に向けて若手社員にも
この一冊を薦めたいと思います。

ご執筆に感謝するとともにお疲れさまでした。

株式会社タカコム 川村雅則
2021/7/5
OpenSourceSoftware(OSS)は,技術的な情報は多々ありますが,
Licenseに関する情報はそれよりは少なく,加えてまとまった形となると限られてきます.
『OSSライセンスを正しく理解するための本』は,タイトル通り,
OSSを正しく利用するにあたっての概論から著者のコンサルティングの実例もあり,
本書を読むことで,OSS利活用の実践に繋がると思います.
私自身,本書はブックマークしておき,何度と読み返すと思います.

また,本書は,OSSを単に利用する側だけではなく,OSS開発者が,
自身で開発しようとしているOSSのライセンスはどの様なものにすべきかを検討する
ためにも良い内容と思います.

本著者の姉崎さんは,OSSライセンスの正しい理解の普及のために,
オープンソースカンファレンス等で講演され,
またライセンス以外には,2000年頃に日本におけるLinux商標の現状を調査され,
整理された実績もお持ちです.
本書はOSSライセンスに焦点を当てたものですが,
姉崎さんの長きにわたるOSSへの貢献活動として,
とても良い成果としてまとめられたと思います.

制御機器メーカ 組込み技術者
2021/7/12
「OSS」を使うことを避けていた時期がありました。
2000年台後半、コンシューマに対する訴訟問題が発生した頃だったと思います。
種々あるライセンスでも、特にGPL系は
「ソースコードを公開しないといけない」
「FWを書き換える方法を提供しないといけない」 などの情報が飛び交っていました。

「知らないものは怖い」「漏れ聞こえてくる話に振り回される」
その状況を少しずつ変えてくれたのが、
姉崎様が講師をされているセミナーであり、公開講義でした。

その後、本書執筆の情報をいただき、
新しい章の公開案内をいただくのを、楽しみにしていました。
この度、執筆が完了したことで、再度、通して読み、
ソフト技術者に伝えていきたいと思っています。

今後も姉崎様のライフワークとして、
OSSに対するソフトウェア技術者の理解が深まるよう
ご尽力いただけると幸いです。

電気機器メーカー ソフト開発支援担当者
2021/7/19
グループ企業全体のOSSライセンスコンプライアンスを担当している立場ですので、
興味深く読めるのは「第7章 余談」かな、それ以外は知っていて当然、と思っていました。
ですが、改めて最初から読むと随所にニヤリとさせられるところ、唸らせられるところがあり、
興味深く一気に最後まで読み通すことができました。
会社がバリバリのSIerではないこともあり、
SIerでの扱い方を取り上げていた部分が特に興味深かったです。
(あ、もちろん、「第7章 余談」も面白かったですよ。)

オリンパス株式会社 OSSコンプライアンス室 小泉 悟