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モバイルオーダーとは?導入した際のメリットとデメリットを詳しく解説!
モバイルオーダーとは、スマホやタブレットなどから注文・決済をして、店頭で商品を受け取るシステムです。マクドナルドやスターバックスコーヒーといった大手飲食チェーン店はもちろん、ディズニーランドをはじめテーマパークなどでも導入され話題になりました。
大手企業のモバイルオーダーの導入が進んだことで、中小企業でも導入しやすい環境になり、機能の充実度や利便性に注目が集まっています。
しかし、モバイルオーダーには様々な種類があり、店舗に合ったシステムを導入しなくては想像するような効果を得ることができません。
本記事では、モバイルオーダーのメリット・デメリットや、実際に導入に成功している事例などを詳しくご紹介していきます。最後まで読めば、「モバイルオーダーを導入したいが、どのような物かよく知らない」「自分の店にモバイルオーダーは向いているのか」といった疑問を解消できます。
ぜひ、モバイルオーダーの導入をする際の参考にしてください。
モバイルオーダーとは
モバイルオーダーとは、お客様がスマホやタブレットからアプリやWebサイトを経由し、注文・決済をして、店頭で商品を受け取るシステムのことです。ファーストフード店や飲食チェーン店などを中心に導入が進んでいます。
お客様は、お店に到着する前に注文をすることができるため、列に並ぶ必要がなくなったり、商品の受取まで待つ必要がなくなります。また、店舗側は注文を取る手間が省けるため、業務の効率化や売上アップ、経費の削減が期待でき、双方にとってメリットが大きいシステムです。
下記では、みなさんが知っているような飲食店でモバイルオーダーを実施している飲食店をピックアップしています。是非、参考にしてください。
注文方法 | 決済方法 | 受取時間指定 | 展開地域 | |
---|---|---|---|---|
マクドナルド | アプリ | クレジットカード・d払い・PayPay・auPAY・楽天Pay・LINEPay・GooglePay | ✕ | 全国 |
ロッテリア | アプリ・Webサイト | PayPay・クレジットカード | ✕ | 全国 |
ケンタッキー | アプリ・Webサイト | QRコード・クレジットカード | 〇 | 全国 |
スターバックスコーヒー | アプリ・Webサイト | Web登録済みのスターバックス カード・Apple Pay | ✕ | 全国 |
ミスタードーナツ | アプリ・Webサイト | PayPay・クレジットカード | 〇 | 全国 |
サーティワンアイスクリーム | アプリ・Webサイト | クレジットカード・d払い・PayPay・auPAY | 〇 | 全国 |
すき家 | アプリ | クレジットカード・PayPay | 〇 | 全国 |
丸亀製麺 | アプリ・Webサイト | クレジットカード・d払い | 〇 | 全国 |
モバイルオーダーが普及した理由
ここ数年で飲食業界では、モバイルオーダーを導入する店舗が増え、注目を集めています。モバイルオーダーの普及には、理由は大きく2つあります。
- 新型コロナウイルスの感染対策
- 飲食業界の人材不足と業務効率の改善
コロナ禍での飲食店は、従業員と不特定多数のお客様の接触機会が多く「いかに接触時間を減らすか」は大きな課題でした。また、飲食業界全体が人材不足で悩まされている中、少ない人材で効率よく店舗を運営する手段を見つけ出すことも重要です。
そのため、モバイルオーダーは、接触時間の短縮や業務効率化を推し進めるシステムとして普及していきました。
コロナ禍で接触機会を減らすため
モバイルオーダーが大きく普及した背景には、新型コロナウイルスの感染拡大があります。
新型コロナウイルスの流行により、テイクアウトの需要が高まりました。しかし、感染を防止するためには、可能な限り店舗内への人の密集を避ける必要があります。
モバイルオーダーは店舗内で注文する必要がないため、お客様の店内の滞在時間を短縮することができます。お客様一人一人の滞在時間を少なくできれば、店内での密を避けられます。
また、店内で食事をするお客様の場合でも、注文の際に従業員とお客様の接触が少なくなり、会話も最小限にできるので飛沫感染も避けることができます。
モバイルオーダーはコロナ禍において、従業員とお客様の両方の命を守るツールとして普及していきました。
飲食業界の人材不足解消や業務効率改善のため
モバイルオーダーは、飲食業界の人材不足の解消や、業務効率の改善に大きく貢献しています。どの業界においても人材不足は大きな問題です。
とくに飲食業界は、アルバイトの方がシフトを急に休んだり、突然辞めてしまったりといったトラブルも少なくありません。さらに、学生は長く働いて経験もスキルも十分にあったとしても、学校の卒業とともにアルバイトを辞めてしまうことが多いので、安定して人材を確保することは非常に難しい問題です。
モバイルオーダーは「注文を取る」「会計をする」といった、従業員の業務を介さず、お客様自身で全て完結できるので、人材不足をカバーできます。
また、モバイルオーダーを導入すれば、スタッフによるミスを減らすこともできます。スタッフが注文を取っていると、聞き逃しや聞き間違い、お客様側の勘違いなどで作った料理が無駄になることや、お客様のお店に対する満足度を下げてしまうことも防ぐことができます。
モバイルオーダーは、注文履歴の確認や、お客様のタイミングで注文ができるため、従業員側は、呼ばれる手間や注文確認の時間を省け業務の効率化に繋がります。
モバイルオーダーの仕組みや使い方
モバイルオーダーの仕組みや使い方をご紹介します。下記の6工程は導入部分と運用部分の2つに分かれます。
-
モバイルオーダーを導入する
-
導入したシステムにメニューや店舗情報などを登録する
-
お客様が注文ページにアクセスする
-
好みの商品を選び注文する
-
店舗で注文データを受け取る
-
調理を始める
まず、モバイルオーダーのシステムを一式導入して、商品や店舗情報などの必要な情報を登録します。店舗側の準備も含めて、全ての導入準備が整い、想定されるトラブルが起こらないかテストをおこない確認をします。問題がなければ、モバイルオーダーをお客様に使っていただけるようにWebサイトやアプリを一般公開します。
お客様は自分のスマホやタブレットなどの端末から注文ページにアクセスし、表示された注文ページから商品を注文します。
そして、お客様の注文情報は、モバイルオーダーのシステムサーバーを経由して店舗にある専用機器に送信されます。従業員はお客様から直接注文を取らなくても、機器に送られてきたデータを確認すれば効率よく調理を行える仕組みです。
システムをカスタマイズすることにより、お客様が受け取り時間を選択することができたり、テーブル番号を入力することができたりします。
モバイルオーダーの種類
モバイルオーダーは大きく3つのタイプに分類できます。導入する店舗の特徴により適切なタイプが分かれます。
- 店内型:店内飲食可能な店舗で導入されている
- テイクアウト型:注文する店舗を自由に選べる
- キャッシュオン型:テイクアウト・イートイン両方に対応している
店内型
店内型モバイルオーダーは、店内で飲食する際にお客様自身のスマホやタブレットを利用し、QRコードなどを読み取って注文をしてもらうシステムです。
店内で注文を取る手間が省ける分、従業員は丁寧なサービスを行えます。また、ホールスタッフの業務が削減されるため、人員不足のカバーも可能です。
【店内型モバイルオーダーの仕組み】
〈お客様〉
-
テーブルごとの専用QRコードを読み込み、注文ページにアクセスする
-
メニューを見て、好きな商品をカートに入れる
-
選び終えたら注文を送信する
〈従業員〉
-
注文ページにアクセスするためのQRコード等を準備する
-
注文データを専用機器で受信し、調理を開始する
-
できあがった商品をお客様のテーブルまで運ぶ
お客様が退店時に会計をすると、注文データはリセットされて次のお客様が利用できるようになります。
テイクアウト型
テイクアウト型モバイルオーダーは、スターバックスコーヒーやマクドナルド、ケンタッキーなど多くの飲食チェーン店が導入しています。注文するメニューだけでなく、店舗も自由に選べることが特徴です。
また、注文と同時に決済できるシステムも多く、注文を待つ時間と会計の手間の両方を省くことができます。
【テイクアウト型モバイルオーダーの仕組み】
〈お客様〉
-
Webサイトやアプリから注文ページにアクセスする
-
メニューを見て、好きな商品をカートに入れる
-
お客様の氏名や連絡先、受取日時など情報の入力をする(決済まで可能なシステムの場合は支払い方法を選択)
-
注文を送信する(同時に決済ができるシステムもある)
-
受取時に必要な注文番号が自動で送られてくる
〈従業員〉
-
注文データを専用機器で受信する
-
注文内容や受取日時、注文番号を確認する
-
受取日時に合わせて調理する
-
調理完了後、お客様に調理完了のお知らせを送る
注文したお客様は来店し、注文番号を伝えます。従業員が注文番号に合った商品をお客様にお渡しします。お会計が済んでいなければお会計をして完了です。
キャッシュオン型
キャッシュオン型モバイルオーダーは、飲食前に会計をするタイプに向いているシステムです。テイクアウト・イートインの両方に対応している店舗に多く導入されています。
【キャッシュオン型モバイルオーダーの仕組み】
〈お客様〉
-
店頭にある専用QRコードや公式アプリなどから注文ページにアクセスする
-
イートインかテイクアウトかを選択する
-
好きな商品を選ぶ
-
対応している決済方法の中から決済方法を選ぶ
-
注文を完了すると、注文番号が送られてくる
〈従業員〉
-
注文データを専用機器で受信する
-
注文内容やイートイン・テイクアウト、注文番号を確認して調理を始める
-
出来上がったら、注文完了の操作を行う
お客様の注文番号と商品を照らし合わせて、商品をお渡しします。Webサイトやアプリ上で様々なキャッシュレス決済を選択することが出来ますが、現金でのお支払いの場合は会計窓口にてお会計の対応をする必要があります。
店舗側のモバイルオーダー導入のメリット
モバイルオーダー導入のメリットは店舗側にも顧客側にもあります。まずは店舗側のメリットを5つ紹介します。
【店舗側のモバイルオーダーを導入するメリット】
- 注文の受付を自動化でき、ミスもなくなる
- レジ業務が不要になる
- 人材不足の解消、人件費の削減ができる
- 混雑時の売上アップを狙える
- 顧客データ、売上データの活用ができる
注文の受付を自動化でき、ミスもなくなる
モバイルオーダーは、注文受付時の従業員によるミスを減らせるのがメリットです。従業員が一つ一つ注文を取っていると、以下のようなトラブルが起こる恐れがあります。
- オーダーの聞き間違い
- オーダーの聞き漏らし
- お客様の勘違い
モバイルオーダーではお客様ご自身が注文するので、オーダーの聞き間違いや聞き漏らしが起こりません。注文履歴も残るため、いつ何を注文したのか確認でき、お客様の勘違いで「注文した物がいつまでもやってこない」「注文したものと届いた商品が間違っている」というお客様の勘違いによるお叱りを受けることを防げます。
注文受付が自動化されればオーダーミスがなくなり、従業員の負担が軽減されます。
レジ業務が不要になる
モバイルオーダーのテイクアウト型やキャッシュオン型では、商品の注文から決済まですべてお客様側で完結します。
商品お渡し時にはすでに決済が終わっているので、レジ業務が不要です。会計業務がなくなる分、従業員は接客や商品の提供スピードを早めることなど、重要度の高い業務に集中できます。
また、従業員とお客様がお金のやり取りをしなくていいのも大きなメリットです。人が会計を行うと、計算ミスや釣り銭を間違えるといったトラブルが発生します。
モバイルオーダーはお金のやり取りを減らせるので、レジ業務におけるお客様トラブルや従業員によるミスを減らすことができます。
人材不足の解消、人件費の削減ができる
モバイルオーダーは、人材不足の解消にも非常に有効です。モバイルオーダーは注文受付業務やレジ業務を省けるので、従業員の一人一人の負担を軽減します。
ホールスタッフが少ないと、注文受付や商品提供をするまで、毎回お客様をお待たせしなくてはならず、不満やクレームに繋がります。
モバイルオーダーを導入すれば、お客様はいつでも注文をすることができ、従業員は注文受付やレジ業務以外の業務に専念できるため、少ない人数でもサービスの質を落とすことなく店舗を運営できるでしょう。
さらに、少ない人数で店舗運営ができると1日あたりの人件費を削減することができ、各店舗の財務状況の改善にも期待できます。
混雑時の売上アップを狙える
混雑時の売上をアップさせるには、回転率が非常に重要です。飲食店では、商品の提供スピードや店内の混雑具合が回転率に大きな影響を与えます。
たとえば、いつまでも商品提供がされないと、店舗内の席が空かずに時間が経つばかりで売上は上がりません。また、レジ前に長い行列ができていると、「また今度にしよう」と入店をあきらめるお客様もいらっしゃるでしょう。
モバイルオーダーは注文受付をしなくていいので、スタッフの稼働を商品提供に集中させることができます。結果的に店の回転率を上げることができます。同時にレジ前の混雑を解消できれば、お客様の入店も促せます。
モバイルオーダーを導入し、混雑時でも回転率を安定させることで、売上アップが狙えます。
顧客データ、売上データの活用ができる
モバイルオーダーを導入すると、注文された時間帯や注文内容、住所、決済方法などさまざまな顧客情報が獲得できます。
獲得できたデータは蓄積されるだけでなく、わかりやすい形に加工され、データベース化されていくので、分析をすれば売上をさらに上げる施策のヒントを得ることができます。
たとえば、注文数の多い料理の分析をすれば、無駄のない仕入れができて食品ロスを削減できるでしょう。
また、「昼はテイクアウトが多く、夜はイートインが多い」といった、売上傾向を分析することで、シフト管理などの運営管理に役立てられるはずです。
モバイルオーダーは、店舗内の人材不足や売上アップといった問題解決ができることに加え、効率的に店舗運営する戦略に役立つのも大きなメリットです。
店舗側のモバイルオーダー導入のデメリット
モバイルオーダーを導入するときは、デメリットを知っておくことも重要です。デメリットを把握した上で、自社の状況や対策が可能かを考えて導入を検討しましょう。
ここでは、モバイルオーダーを導入する際に注意が必要なデメリットを4つ紹介します。
- 導入コストや手数料がかかる
- 業務オペレーションが変わる
- 従業員のシステム理解が必要になる
- 接客する機会が減る
導入コストや手数料がかかる
導入するモバイルオーダーによって初期費用は異なりますが、モバイルオーダーを導入する際には、メインとなるシステム以外にも専用端末やプリンターなどを用意するための初期費用がかかります。
初期費用とは別に毎月のサービス利用手数料や、現金以外の決済をメインとするため、決済手数料もかかります。
しかし、モバイルオーダーを導入すれば少人数で店舗を運営できるので、人件費の削減に役立ちます。初期費用や毎月の手数料などが導入コストとしてかかりますが、長期的な目線でいくと経費削減になる可能性が高いです。
また、モバイルオーダー導入で注文受付や会計業務を削減すれば、調理や配膳、提供スピードなどが改善し、顧客満足度の向上も狙えます。顧客満足度の向上はリピーター増加を促進するため、コストを上回る売上アップが期待できます。
業務オペレーションが変わる
モバイルオーダーと従来のやり方とでは、注文の受け方や決済方法などの流れが変わるのがデメリットです。従来の業務フローだけでは対応できなくなるため、新しい業務オペレーションを確立する必要があります。
さらに、モバイルオーダーをスムーズに運用するためには、新たな業務オペレーションを作るだけではなく従業員への教育も大切です。
たとえば、モバイルオーダーを導入した後の調理スタッフは、専用機器に送られてくる注文データを確認して調理をします。今までの調理のオペレーション以外に専用機器の扱いを把握しておかないと、業務に支障をきたしてしまう可能性があります。
モバイルオーダーを導入するときは業務オペレーションを再構築し、マニュアルを作成して従業員に浸透するように、必要な箇所に注意書きや説明書を追記するなど、考慮する必要があります。
従業員のシステム理解が必要
従業員は店の運営に関するオペレーションだけでなく、お客様側の使用方法などシステムを理解する必要があります。
モバイルオーダーは確かに普及しつつありますが、各飲食店での使い方が異なったり、導入前に予想できなかったお客様からの質問があったりと、お客様がサポートなしで使いこなせるとは限りません。
実際に、導入するシステムによって操作方法が異なるので、「使い方がわからない」「モバイルオーダーは苦手」という意見も見受けられます。
お客様からモバイルオーダーの操作方法の質問をされたときに、従業員がシステムの使用方法に不慣れだと、お客様からのクレームの原因になったりお店に対する信頼を損なったりする恐れがあります。
モバイルオーダーを導入するときは、従業員もお客様側の操作方法を理解する必要があります。
接客する機会が減る
モバイルオーダーは、注文受付やレジ業務といった接客の機会を削減できることがメリットです。しかし、従業員の接客が評価されているお店でモバイルオーダーを導入すると、他店との差別化できるポイントを失ってしまいます。
お客様がお店のスタッフとの会話や接客に価値を感じてリピートしてくれていた場合、モバイルオーダーを導入してお客様との接客の機会が減ってしまうとそのリピートしてくれていたお客様を失うことになってしまうかもしれません。
お客様とのコミュニケーションが評価されているお店では、たとえ、モバイルオーダーの導入によって注文を受ける際の接客機会が減ったとしても、そのほかの場面で適切に接客を行うことで注文数増加やオプション付加を狙いましょう。
モバイルオーダー導入するときは、お店の強みも考慮したうえで検討が必要です。
顧客側のモバイルオーダー導入のメリット
モバイルオーダーを導入すれば、店舗側だけでなくお客様側にもメリットがあります。お客様のメリットとして下記の2つを紹介します。
- 待ち時間が減る
- Web上やアプリで支払いができる
待ち時間が減る
お客様にとって飲食店での待ち時間は大きなストレスです。
マクドナルドやスターバックスコーヒーといったお店は、混雑時にはレジの行列に並ばなければいけません。また、注文後は商品が出来上がるまで、受け取り口の近くで待つ必要があります。
モバイルオーダーを導入すると、わざわざ店に行かなくてもスマホやタブレットから注文できるので、待ち時間を短縮することができます。
さらに、受取時間を指定できるシステムであれば、商品ができるまでお店で待つ必要もありません。受取時間になったら店頭にむかい、注文番号などを提示すれば商品を受け取ることができます。
また、ファミレスや居酒屋でも「注文は決まっているのに聞きにきてくれない」「注文した商品がなかなか運ばれてこない」といった待ち時間が発生するケースがあります。
モバイルオーダーはお店の混雑具合に関係なく、お客様の好きなタイミングで注文ができます。従業員は注文受付が必要ない分、調理や商品提供などほかのサービスに専念するため、注文から商品提供までの待ち時間も軽減できるでしょう。
モバイルオーダーが導入されれば、お客様は待つことによるストレスを感じることなく、出来立ての料理を受け取れることにより顧客満足度の向上にも寄与します。
Web上やアプリで支払いができる
昨今では、店頭でのPayPayやd払いといった電子マネー決済は当たり前になりました。電子マネー決済は、現金を出す手間が省けて便利ですが、会計時に残高不足があると、かえって手間取ってしまうこともあります。
その点、モバイルオーダーであれば注文と一緒に決済も可能です。決済方法は店舗ごとに異なりますが、PayPayやd払い、楽天Pay、auPAYなど、各種電子マネーのポイントも利用できます。
店内の混雑したレジでは、自分の番になると急かされているようで十分にメニューをみることができなかったり、支払いに手間取ってしまってプレッシャーを感じたりすることもあるでしょう。モバイルオーダーで注文と決済ができると、ゆっくりと商品を選ぶことができ、ご自身に合った支払い方法が選択できるでしょう。
忙しく時間がない方にとっては、待ち時間が減ることと会計をオンラインで済ませることができると大きなメリットになります。
モバイルオーダーなら商品受取前に支払いが終わっているため、このようなストレスを感じているお客様がリピーターになってくれる可能性は高いです。
顧客側のモバイルオーダー導入のデメリット
モバイルオーダーの導入は、お客様にとって2つのデメリットもあります。
- 注文や支払いがうまくできず不満がたまる可能性がある
- 現金が使えない
デメリットを知ったうえで、お客様に可能な限り負担をかけない対策を考えましょう。
注文や支払いがうまくできず不満がたまる可能性がある
モバイルオーダーは利用する人によっては、面倒に感じられたり嫌がられたりするのがデメリットです。
メニューを選択することや有名な決済方法で決済をすることは、それほど複雑なシステムではありませんが、商品のカスタマイズやメニュー表には見つけられなかった要望などがあり、店員とすぐにコミュニケーションを取ることができない状況だと不満がたまる可能性があります。
また、決済の部分でもクーポン券や株主優待券などの比較的珍しい処理をしようとした際に、やり方がわからずに不満がたまることも考えられます。
それと、モバイルオーダーを利用するお客様は、スマホやタブレット、インターネットに慣れている人ばかりではありません。スマホに慣れていない人からするとモバイルオーダーでの注文よりも、店頭で一つ一つ注文を聞いてもらいたいという方もいます。
不慣れなスマホから注文を強いられることは、お客様の不満となり、クレームやトラブルに繋がるかもしれません。
現金が使えない
モバイルオーダーは、クレジットカードやPayPay、d払い、楽天Payなど様々な決済方法が選べます。しかし、テイクアウト型やキャッシュオン型のモバイルオーダーのほとんどは、現金支払いに対応していません。
2022年9月に消費者庁の公表した「キャッシュレス決済の動向整理」によると、20代〜60代には約70%の人にキャッシュレス決済が浸透していることがわかっています。
年齢も幅広く多くの方にキャッシュレス決済を活用していますが、約30%の活用をしていない方にとって、モバイルオーダーは不便なものになるでしょう。
参考元:
キャッシュレス決済の動向整理
モバイルオーダーの導入事例~飲食店編~
モバイルオーダーは、マクドナルドやスターバックスコーヒーといった、日本全国に広くチェーン展開している店舗を中心に導入が進んでいます。ここでは、モバイルオーダーの導入によって人材不足や業務効率化など店舗の課題を解決した8つの好事例をご紹介します。
あなたのお店に似たジャンルや業態の店舗の好事例は、モバイルオーダーの導入の成功のカギになるはずです。
マクドナルドでの導入事例
マクドナルドで導入しているのは、公式アプリのモバイルオーダーです。導入後から徐々にエリアを拡大し、2020年時点で全店2,900店のうち2,700店舗が対応しています。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリから注文メニューにアクセスする
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受取店舗を選択する
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好きな商品を選ぶ
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受取方法と支払い方法を選択する
マクドナルドのモバイルオーダーでは、クレジットカードやd払い、PayPay、auPAY、楽天Pay、LINEPay、GooglePayと支払い方法の選択肢が豊富にあります。
また、受け取り方法として「テイクアウト」と「イートイン」の2択はもちろん、「ドライブスルー受け取り」や「店内のテーブルにスタッフが届ける」という方法まで選択が可能です。
モバイルオーダー本来のメリットがあるだけでなく、「小さな子どもがいるから、車に乗ったまま受け取りたい」「車椅子だから席まで運んできてほしい」「呼び出しに気づかないことがあるので商品ができたら持ってきて欲しい」などの多様な顧客ニーズに対応しています。
参考元:
マクドナルドの新サービス モバイルオーダー ついに誕生!
有人レジに並ぶより断然早い…マックの「モバイルオーダー」が業界の常識を壊す「神サービス」となった理由 注文の半数以上を占めることもある | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
ドライブスルーのご利用がもっとラクチンに! 「ドライブスルー モバイルオーダー」全国の店舗でスタート「ルパン三世」×「マクドナルド」
ロッテリアでの導入事例
ロッテリアは2020年10月からテイクアウトサービスを行っていましたが、テイクアウトサービスの終了にともない、2022年7月より本格的なモバイルオーダーを全国的に導入しました。
ロッテリアのモバイルオーダーは、公式アプリとWebサイトの両方から利用できます。お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセス
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受取店舗を選択する
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受取方法を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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支払い方法を選択する
ケンタッキーでの導入事例
ケンタッキーでは、アプリとWebサイトから注文できるモバイルオーダーを導入しています。持ち帰りとデリバリーの2種類の受け取り方法があります。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセス
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受取方法を選ぶ
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注文する店舗を選ぶ
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受け取り日時を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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持ち帰りの場合受け取り方法を選ぶ
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支払い方法を選択する
ケンタッキーのモバイルオーダーは、受け取り時間を指定ができることが特徴です。
時間指定があれば、従業員は時間ごとに順序立てて調理を進められます。また、お客様側も予約時間に店へ出向けばいいので、受け取り前後のスケジュールを立てやすいでしょう。
参考元:
ケンタッキーフライドチキン
KFCで使える決済手段をおしえてください | よくあるご質問|ケンタッキーフライドチキン
ケンタッキーの利用率・アプリ利用の関係は?アプリ利用者の来店頻度は〇倍!?
スターバックスコーヒーでの導入事例
スターバックスコーヒーは2019年から、飲食業界への普及に先駆けてモバイルオーダーを導入しています。日本では1,700以上の店舗で利用可能です。
Web登録済みのスターバックスカードかApple Payのみでの決済ですが、スターバックスカードは現金やクレジットカードで繰り返しチャージができます。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセスする
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注文する店舗を選ぶ
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テイクアウト・イートイン・ドライブスルーを選ぶ
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ドライブスルーの場合車両ナンバーを入力する
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好きな商品を選ぶ
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ニックネームを入力する
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支払い方法を選択する
スターバックスコーヒーのモバイルオーダーでは、車両ナンバーやニックネームなどで従業員が素早くお客様を認識できる工夫がされています。
参考元:
Mobile Order & Pay|スターバックス コーヒー ジャパン
Mobile Order & Pay ドライブスルー|スターバックス コーヒー ジャパン
スターバックス会員 モバイルオーダー&ペイに関するアンケート結果
ミスタードーナッツでの導入事例
ミスタードーナツのモバイルオーダーは、専用アプリとWebサイトから利用できます。受け取り店舗と受け取り時間を指定して注文すれば、商品が用意されているシステムです。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセスする
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注文する店舗を選ぶ
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受け取り日時を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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お客様情報の入力する
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支払い方法を選択する
ミスタードーナツのモバイルオーダーは、お客様が会員登録をしなくてもゲストとして利用できるのも大きな特徴です。
参考元:
misdoネットオーダー
【ミスタードーナツ】2月7日(水)から『ミスドネットオーダー限定ドーナツ』期間限定発売
サーティワンアイスクリームでの導入事例
サーティワンアイスクリームは、2020年11月からモバイルオーダーの導入を開始しました。支払い方法は、クレジットカードやd払い、PayPay、auPAYから選べます。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセスする
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「31モバイルオーダー」の会員登録を行う
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注文する店舗を選ぶ
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受け取り日時を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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オプションの選択をする
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支払い方法を選択する
サーティワンアイスクリームのモバイルオーダーでは受け取り日時が指定できるほか、スプーンやドライアイスのオプションを選択可能です。
オプションをお客様自身に選択してもらうことで、従来よりも経費の削減も見込めます。
参考元:
サーティワンモバイルオーダー
モバイルオーダー対応店舗一覧 | 店舗情報|[B-R サーティワンアイスクリーム]
【DIRIGIO】「サーティワンアイスクリーム」で「P I C K S」の全国導入が決定
すき家での導入事例
すき家のモバイルオーダーはシンプルな構造で、従業員・お客様ともにスピードを重視していることが特徴です。
受け取り日時は「今すぐ」のほか、オーダーを始めて30分後から10分刻みの細かな間隔で指定可能です。お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリから注文メニューにアクセスする
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注文する店舗を選ぶ
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受け取り日時を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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支払い方法を選択する
また、すき家には、Webサイト上から注文できる「WEB弁当」があります。WEB弁当のオーダー方法はモバイルオーダーとほぼ同じですが、店頭で現金支払いできる点が大きな違いです。
すき家はモバイルオーダーとWEB弁当を運用することで、幅広い支払い方法に対応しています。
参考元:
すき家の注文はダンゼンアプリが便利でお得
すき家のWEB弁当 | すき家
すき家で「モバイルオーダー」サービススタート
大手牛丼チェーンの利用率・アプリ利用の関係は?アプリ利用者の来店頻度は〇倍!?
丸亀製麺での導入事例
丸亀製麺では新型コロナウイルスの影響で、2020年の4〜5月期の売上は約半分にまで落ち込みました。
しかし、うどんのテイクアウトの開始やモバイルオーダーの導入といった取り組みを強化したことから、売上を立て直し、さらに売上アップにまで成功しています。支払い方法は、クレジットカードやd払い、PayPay、店頭決済から選べます。
お客様の利用方法は次のとおりです。
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アプリ・Webサイトから注文メニューにアクセスする
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注文する店舗を選ぶ
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好きな商品を選ぶ
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受け取り日時を選ぶ
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氏名・メールアドレス・電話番号を入力する
-
支払い方法を選択する
丸亀製麺は、NECのサブスクリプション型POSを導入しています。
モバイルオーダーはインターネット環境に依存しており、ネット回線に障害が生じると利用できません。しかし、NECのサブスクリプ型POSはオフライン環境でも注文や会計、精算などの業務が問題なく行えます。
参考元:
モバイルオーダーを 2 月 1 日(月)より全国で導入開始
モバイルオーダー|ここのうどんは、生きている。丸亀製麺
株式会社トリドールホールディングス様: NECモバイルPOS - タブレット(iPad)対応クラウド型POSレジシステム | NEC
外食産業のリーディングカンパニーが行うグローバル戦略を見据えたDX: NECモバイルPOS
NECモバイルPOS : 飲食店向けIT製品・サービス
おすすめのモバイルオーダーシステム11選
TakeMe Order
「TakeMe Order」は、お客様がスマートフォンで注文から決済まで完了できるオーダー管理システムです。 お客様は待ち時間なく出来立ての商品を受け取る事が可能です。またPOSシステムや、デリバリー注文一元管理サービスと連携する事で、モバイルオーダー以外の店頭注文やUberEatsなどのデリバリー注文のオーダー情報を一元管理できます。また、店舗の運営者は、オーダーページをWEB上で作成し、チラシやLINE、SNSで展開したり、QRコードを店内テーブルに設置したりなど用途に合わせて活用できます。
O:der Table
ピークタイムでも、すべてのお客様にパーソナライズされた接客を実現。お客様が自身のスマホでオーダーすることで、注文に集中しがちなホール業務を軽減し、新メニューやおすすめメニューのプレゼンテーションなどに注力できるようになります。
O:der ToGo
テイクアウトやイートインの注文・支払いをお客様のスマートフォンで行うモバイルオーダーサービスで、注文・支払いシステムのみで終わらず、顧客データの収集と利活用、リピート利用促進まで活用できる、デジタル化が進むこれからの飲食店に適したシステムです。Webでお持ち帰りの注文を受けるテイクアウトモバイルオーダーと、先会計業態向けのイートインモバイルオーダーの二通りの機能が備わっています。
L.B.B. Cloud
お客さまは欲しい商品を選択・注文・決済。あとは出来上がり時間に受け取りに行くだけ。レジや行列に並ばず、たった数タップで商品を受け取れるモバイルオーダーシステムです。
QR Order
全国チェーンから個人店、ホテルまで。今、選ばれているセルフオーダー。QRコードを読み取るだけ、誰もが使いやすいカンタン操作で、お客様自身のスマートフォンがセルフオーダ一端末に。時間と人手のかかっていた「オーダー業務」をセルフ化することで、人手不足の解消や、ホール業務のコストカットに貢献します。メニューを4ヵ国語に自動翻訳できるのでインバウンド復調に向けた準備もOK!
GATE
GATEは飲食店の集客・予約/注文管理から会計、CRMを一気通貫でまるっと解決する店舗DXソリューションツールです。お客様の課題に寄り添い、必要な機能をワンストップでご用意します。
セルフオーダーシステム(by IGREK)
イグレックのセルフオーダーシステムは、iPadを使用したセルフオーダーシステムです。お客様自身がお客様のタイミングで注文をしていただくことで、人手不足の解消や人件費の削減、客単価UPを実現します。自由にデザインしたメニューを表示できる完全フリーレイアウトを採用し、他店とは一味違った注文のストーリーを展開できます。
ぐるなびFineOrder
ぐるなびFineOrder(ファインオーダー)は、お客様のスマホで注文と会計ができるモバイルオーダーシステムです。店内オペレーションが最適化され、店舗運営の業務負荷を軽減します。
iToGo
iToGoは、アプリ、WEB、LINEミニアプリなどの様々なチャネルから注文と決済が可能なオンライン注文プラットフォームです。顧客の多彩な購買シーンを想定した売場設計により、顧客とのタッチポイントを最大化し売上拡大に繋げます。CRM機能も有しておりロイヤルカスタマーの育成をご支援します。
CHUUMO
お客様のスマホで簡単に注文・会計 ができるモバイルオーダーシステムです。お客様はQRコードやWeb上から、ログインや会員登録の手間なく手元のスマホから好きなタイミングで注文できます。
会計は、お客様のスマホで、クレジットカード・PayPayのオンライン決済が可能です。さらに、先払い、後払いのどちらにも対応しているので、イートインからテイクアウトまで様々な店舗形態での導入が可能です。
モバイルオーダーは業務効率を改善できる(まとめ)
モバイルオーダーを導入すると、業務負担が減り、少ない人数で店舗運営ができるため、人件費の削減や人材不足の解消をすることができます。
また、お店で発生するお客様の待ち時間を減らすこともできます。混雑を緩和できれば、店内の回転率を上げて売上アップを狙えるでしょう。
モバイルオーダーを円滑に運用するには、店舗に合わせたモバイルオーダーシステムと操作性や機能性、サポート力の高いシステムを選ぶことが重要です。
NECが提供するサブスクリプション型POSシステム「NECモバイルPOS」は、国内販売開始から10年以上に渡って飲食店や小売店の業務を支えています。TakeMe OrderやO:der Tableをはじめ10のモバイルオーダーシステムと連携可能で、お店に合ったシステムを選んで利用できます。
NECのサブスク型POSは、24時間365日いつでもコールセンターによるサポート体制が万全で、必要とあればトラブルのあった店舗まで駆けつけることも可能です。
当然サブスクリプ型POSの利点も備えており、法改正や税制といった世の中の動きや新しいサービスにも、定期的に配信されるバージョンアップで対応可能です。
モバイルオーダーの導入をはじめとする飲食店のDX化には、NECモバイルPOSにお任せください。
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