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戸田市様
インターネットとLGWANを分離し高度なセキュリティを実現
サイバー攻撃を防ぎ安心・安全で揺るぎないメール環境を確立
- 業種:
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- 自治体・公共
- 業務:
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- 共通業務
- 製品:
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- ソフトウェア/コラボレーション
- ソリューション・サービス:
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- セキュリティ
事例の概要
課題背景
- マイナンバー制度の施行により、さらに強固なセキュリティ対策の必要性や課題を感じていた
- 総務省の「自治体情報システム強靭性向上モデル」に対応するため、インターネットと総合行政ネットワークLGWANの環境を分離する必要があった
- セキュアなメールシステムの構築と同時に、業務の効率化や利便性の向上を期待できる仕組みづくりを実現したかった
成果
業務全体のメールセキュリティが大幅に向上
- 使い慣れたメーラーを変更せず、インターネットからのメールは無害化処理をして配送
- マルウェア感染リスクのあるメールは、添付ファイルの削除とメール本文のHTMLをテキスト化して配送
- 原本メールはリスクを大幅に低減して保管し、利用者へは確認する必要性の有無を通知
「自治体情報システム強靭性向上モデル」に準拠しつつ、業務影響を抑制
- インターネットからのメールは無害化処理を実施することで安全性を確保しつつ、学校系やLGWAN系からのメールは同処理を対象外とすることで、職員への負荷を最小限に抑制
Office 365の活用で将来の業務効率化を担保
- Office 365のメールシステムを活用し、短期導入と運用コストの削減を実現
- グループウェアの刷新やテレワークなど、将来の業務形態を見すえた仕組みづくりを採用
導入ソリューション
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事例の詳細
導入前の背景や課題
マイナンバー制度の施行で、外部からのメールセキュリティ強化が最優先課題に
2016年に市制50周年を迎えた戸田市様。将来都市像「みんなでつくろう 水と緑を活かした 幸せを実感できるまち とだ」の実現をめざし取り組みを進めています。
同市ではマイナンバー制度の施行を控え、行政システムのセキュリティの強化が課題となっていました。特に2015年に起きた日本年金機構へのサイバー攻撃以降、外部からのウイルス感染が猛威をふるう現状を踏まえ、メールセキュリティを強化する必要性を強く感じていたといいます。また、総務省の指針である「自治体情報システム強靭性向上モデル」への早急な対応も迫られていました。同指針では、マイナンバーの実施までにネットワークを分離しセキュリティ強化を完了させるスケジュールが示されていました。
「メールの入口で、様々な脅威から行政システムを守るのが前提ですが、未知の脅威にも対応が可能であることと、インターネットとLGWANの分離も含めたメールシステムの大幅な見直しが、今回の調達の条件になったと考えています。総務省の指針から、構築を急がざるを得ないという背景もありました」(大山氏)
セキュリティの強化は、利便性の低下という課題も伴います。戸田市様の情報化推進本部会議では、職員の間から「業務の負荷を上げたくない」「業務のやり方を変えたくない」という声も聞かれました。
「市民からのメールの受け付け、市民向けのWebサイトの提供など、すでにインターネットは業務に深く浸透しています。今回の構築においても、職員の利便性を損なわずコストパフォーマンスの高い、バランスのよい仕組みづくりが不可欠でした」(榎本氏)
さらに、戸田市様ではテレワークなど将来へ向けた業務への配慮や、グループウェアの刷新、ライセンス統合などを推進したいという構想も検討していました。
選択のポイント
製品機能とサポート品質の高さ、そしてコストパフォーマンスを考慮して採用
戸田市様では、総合評価落札方式による4社からの指名競争入札を行い、各社の提案書を評価する選定委員会や外部の学識経験者の意見聴取を経て、最適な製品に絞り込んでいきました。その結果、もっとも評価の高かったNECのMission Critical Mail(以下、MC Mail)を採用しました。
NECの提案では、MC Mailのメール無害化機能、アプライアンス製品であるため短期導入が可能な点、暗号化ZIPファイルの解析ができるトレンドマイクロ社の「Deep Discovery Email Inspector」と将来を見すえたマイクロソフト社の「Office 365」の採用、そして手厚いサポートが高く評価されました。
また、戸田市様は15年ほど前の地域イントラネット基盤整備事業の時代からNEC製品を導入しており、既存システムに対する実績や信頼性、運用・保守に関しての品質の高さが、今回の製品選定にも結びついているといいます。
MC Mailの導入は、2016年9月からスタートし2017年1月には稼働を開始、2月の1カ月間をテスト運用期間としています。テスト運用期間中は、インターネットとLGWANを分離するフェーズと、メールの上長承認フェーズとに分けて検証を行いました。
「ネットワーク分離とメールシステムの構築をセットで実施しているので、ネットワークや既存システムとの連携部分では各所で困難な課題がありました。2月の本番切り替え時にも、いくつか問題が出ましたが、NECの迅速な対応により、たいへんスムーズに進行できたと思っています。結果的に、すべての問題が解消されました」(宮田氏)
導入後の成果
世界的なランサムウェアの騒ぎの中、安心して全職員の業務を継続
まず、職員が使い慣れたメーラーを変えず、高いセキュリティを確保できたことが大きな成果です。感染リスクのある外部メールは添付ファイルを削除し、HTMLメールはテキスト化されて配信されます。また、無害化済みのコメントをメールに追記して配信するため、職員は添付ファイルの有無を即座に確認し、インターネット側に置かれたメール原本サーバでファイルを参照できます。
「業務負荷を下げるため全メールを無害化せず、学校系とLGWAN系からのメールは添付ファイルをそのまま閲覧できるようにしました。これだけの仕組みを短期で導入するのは困難ですが、自治体の先頭を切るかたちで実現できたのは、NECの積極的な対応があったからだと考えています」(坂成氏)
「他の自治体では、これから構築するところも多いと聞きますが、すでにMC Mailを使った仕組みが円滑に運用できているということで、戸田市が早期のモデルケースになっているのではないかと感じています」(榎本氏)
2017年5月に大規模なランサムウェアによるインシデントに対しても、戸田市様ではすでに対策済みのため、安心して業務を継続できたといいます。
今後は、メールを送信する際の上長承認機能、送信時の添付ファイルをZIP暗号化する機能、受信した添付ファイルのPDF化など、MC Mailの諸機能を活かした最適化に取り組んでいく考えです。また、Office 365の導入により、将来のグループウェア活用や業務形態を検討する上での環境も整いました。
「セキュアな環境とオープンな世界をハイブリッドで運用するセキュリティは、今後はますます重要性が増していくと考えています。私たちも将来を見すえ、新しい技術を研究し続けなければなりません。NECには引き続きMC Mailの機能を活用した、よりよい提案をしていただけることを期待しています」と、大山氏は締めくくりました。
担当者の声
運用性や利便性の向上をめざし、今後とも積極的なご提案したいと思います。
これまで、MC MailとOffice 365との連携事例がなかったため、仕様的に問題がないかどうか確信が持てるまで苦労しました。導入時は、MC Mailの開発元やMicrosoft様と何度もやり取りを交わしながら、仕様を確実に固めていきました。短期間の導入プロジェクトでしたが、皆様のご協力があってこそできたことです。
また、複数のベンダーと協業して取り組まなければならないところを、戸田市様にうまくコーディネートしていただけてスムーズに進められたところが、プロジェクトが滞りなく成功した大きな要因のひとつだったと思いますので、たいへん感謝しております。システムのカットオーバー後、すべての仕組みが想定通りに動いた時には、うれしかったというよりもホッとした気持ちが強かったと記憶しています。
戸田市様のケースは、ネットワークの強靭化対応ということで、既存のメールシステムとの兼ね合いもあり、無害化やHTMLメールのテキスト化など、MC Mailの一部機能に限定して使用しているところがあります。MC Mailに関わる運用面での継続的なサポートはもちろんですが、お話にも出ましたメールを送信する際のセキュアな仕組みづくりなど、今後はMC Mailの諸機能をさらに活用し、運用の最適化や利便性のさらなる向上に向けて、ご提案をつづけてまいりたいと考えています。
お客様プロフィール
戸田市
所在地 | 〒335-8588 埼玉県戸田市上戸田1丁目18番1号 |
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人 口 | 13万8,238人(平成29年6月1日現在) |
概 要 | 都心にもほど近い戸田市は、江戸期から交通の要衝として発達し、1964年の東京オリンピックをはじめ様々な選手権が開催される「戸田ボートコース」で有名な、水と緑の街として広く知られる。2016年に市制50周年を迎え、行政と市民が密接に協力し合い暮らしやすい理想的な街づくりをめざす、「みんなでつくろう 水と緑を活かした 幸せを実感できるまち とだ」プロジェクトを推進中。 |
URL | https://www.city.toda.saitama.jp/ |
この事例の製品・ソリューション
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(2017年6月26日)