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九州旅客鉄道株式会社様

データ抽出の高速化を図り、可視化も実現
報告書作成作業の自動化により、業務効率が大幅に向上

業種:
  • 運輸・物流
業務:
  • 共通業務
  • その他業務
製品:
  • ソフトウェア/情報管理
ソリューション・サービス:
  • 共通業務/その他
  • 働き方改革

事例の概要

課題背景

  • データ抽出に時間がかかるなど、旧来型業務システムが効率化の“壁”になっていた
  • データをグラフィカルに可視化するBIツールを導入し、情報を円滑に共有したい
  • 従来の作業内容を継承しつつ、業務を効率化したい

成果

データ抽出の仕組みを刷新し、抽出時間を大幅に短縮

全社に蓄積されたデータを「Dr.Sum」に一元統合、データ抽出を高速化する仕組みを構築

BIツール「MotionBoard」を組み込み、データの可視化を実現

「Dr.Sum」で集計した結果を、「MotionBoard」のダッシュボード上でグラフィカルに可視化

帳票出力機能を活用し、Excel形式の報告書を自動作成

ダッシュボード上のアイテムをExcelに自動出力する機能で、報告書作成時間が大幅に短縮

導入ソリューション

「Dr.Sum」と「MotionBoard」の組み合わせで、全社に蓄積されたデータを一元統合。高速で集計し、その結果をダッシュボード上で可視化。Excelの出力機能で、報告書の作成作業を自動化することで、従来までのデータを集めて加工し、Excelファイルの報告書を作成する業務時間の削減に貢献。

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事例の詳細

導入前の背景や課題

九州旅客鉄道株式会社
総合企画本部IT推進部
主査
永嶋 正己 氏

基幹システムからのデータ抽出作業が
業務の効率化を妨げる“壁”に


九州の7県において鉄道事業や旅行事業などを展開している九州旅客鉄道株式会社様(以下、JR九州様)。同社では、「安全とサービスを基盤として九州、日本、そしてアジアの元気をつくる企業グループ」を“あるべき姿”に掲げ、将来の人口減少や自然災害の激甚化、技術革新などの変化に対応するべく、さまざまな取り組みを進めています。

“あるべき姿”の実現に向けてJR九州様が注力しているのが、「JR九州グループデジタル戦略」。この取り組みでは、デジタルを活用した「既存ビジネスの磨き上げによる最適化」や「未来のビジネスの創造による変革」を目標に掲げています。その実現のために欠かせなかったのが、旧来型業務システムや業務プロセスの見直しでした。

もともとJR九州様では、経理情報や人事情報、売上情報などを管理する基幹システムから、社員各々がデータを抽出し、報告書作成や経営状況の分析に活用していました。「しかし旧来型の経営情報抽出システムでは、データの抽出に時間がかかり、業務効率化を妨げる大きな要因になっていました」と、総合企画本部IT推進部の永嶋正己氏は当時の状況を振り返ります。

当時JR九州様では、抽出したデータをExcelファイル上で加工し、報告書などに落とし込んでいましたが、その作業に工数がかかっており、短縮する仕組みが求められていました。さらに当時普及し始めていたBIツールを活用し、「データ集計の結果をグラフィカルに可視化して共有したい」という声も高まっていたといいます。

こうした課題を解決するため2018年、JR九州様は、経営情報抽出システムの入れ替えとBIツール導入の検討を開始しました。

選択のポイント

既存業務をスムーズに継続しつつ
業務を改善できる点が決め手に


検討の結果、JR九州様が選んだのは、NECの「InfoFrame Dr.Sum EA MotionBoard」でした。選定の理由として永嶋氏がまず挙げたのが「安心感」です。「もともと基幹システムの管理をNECにお願いしていたため、既存システムへのつなぎ込みやデータ連携などに関する安心感があったのです」。また本製品についてNECが多数の導入実績を積み、ノウハウや知見が豊富であったことも信頼につながったといいます。

「InfoFrame Dr.Sum EA MotionBoard」の機能面では、まずデータ抽出の高速化がポイントになったといいます。「データ抽出のスピードが速くなることで、基幹システムからデータを取り出して報告書作成などに活用する、従来業務のスピード向上が見込めると考えたのです」(永嶋氏)。加えて、「BIツールとしての見やすさやわかりやすさ、個々のユーザーがダッシュボード上での見せ方を工夫できる点も高く評価された」と強調します。

「もう一点、Excelの帳票に合わせて出力できる点も評価しました。以前の業務のやり方を継続したいという声も少なからずあったのです。その点、当製品はデータ集計・分析の結果をダッシュボード上で共有するだけでなく、その内容をExcelファイルに出力できます。しかも部署や駅ごとに細かく切り分けて出力することも可能です。こうした国産ツールらしい “かゆいところに手が届く”機能が多数搭載されているところも、本製品を選ぶ大きな決め手になりました」(永嶋氏)

導入後の成果

BIツール活用が社内に浸透し
「業務時間の削減効果」が拡大


JR九州様は2019年春に「InfoFrame Dr.Sum EA MotionBoard」を導入。基幹システムから必要なデータを高速に抽出する機能の活用が進み、従来行われていた報告書作成のスピードが大幅に向上しました。その後、BIツール機能「MotionBoard」の活用を促すための社内勉強会も開催。それを機に、さまざまな業務時間の削減効果が出始めているといいます。

「そのひとつが、予実管理の報告書作成です。当社では、年度頭に設備投資・修繕の計画を策定し、本社から各現場(保守区)に予算を配布します。その後、予定通り工事を発注しているかを毎月トレースしています。以前は、報告書作成にExcelを用いており、各現場はもちろん、報告書を受け取る本社側にも、データを集めて加工する作業が発生していました。この作業を『MotionBoard』のダッシュボード上で自動集計し、共有するようにしたところ、このダッシュボード作成で本社側は年間約192時間、各保守区では年間約1,152時間もの削減効果が出たと報告を受けています」(永嶋氏)

さらに永嶋氏は、「光熱費の適正化を促す各駅の取り組みでも、業務時間の削減効果が出ている」と説明を続けます。

「以前当社では、各駅で集計した光熱費の節約効果のデータを、Excel上で編集した後、紙に出力し、駅の壁などに掲示していました。この作業を簡略化するため、本社側で『MotionBoard』のダッシュボード上に統一フォーマットを作成し、各駅には節約効果のグラフをダッシュボードからExcelファイルに出力し、啓蒙活動に活用してもらうようにしました。すると、データを集めて加工する業務時間が短縮され、このダッシュボード作成で本社側は年間約48時間、駅側は実に年間約936時間もの削減効果が出ています」

今後もJR九州様では、勉強会を通して「MotionBoard」の活用を促す取り組みを継続していく考えです。さらに利用者の裾野を広げるために、「MotionBoard」をはじめとするデジタルツールを活用した業務改善活動にフォーカスするコンテスト「D-1グランプリ」の開催も計画しています。「イベントを通して社内のDX活動に光を当て、自発的なデジタルツール活用の波をどんどん広げていきたいと考えています」と永嶋氏は、利用者拡大に向けた強い意気込みを聞かせくれました。

  • Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。

NEC担当スタッフの声

NEC
九州支社
産業第一営業部
山下 清美

社内勉強会の立ち上げなど
BIツール活用に向けた熱意に感服


JR九州様に導入いただいた当初は、基幹システムからの高速なデータ抽出が主な用途で、「MotionBoard」の活用まではなかなか至らなかったと聞きました。しかしその後、JR九州様社内で、「MotionBoard」の機能にしっかりとフォーカスしていただき、当社にもお声がけいただきながら勉強会を開催することで、現在では幅広い業務で活用されています。その熱意に感服するとともに、利用者の裾野を広げるための啓蒙活動の継続に深く感謝申し上げます。

NEC
AIプラットフォーム事業部
上瀧 達也

「自分達で業務改善したい」という
強い意志を感じたプロジェクト


今回の導入では「MotionBoard」の講習を担当させていただきました。通常ツールの講習を開催する場合、システム部門の方を対象とすることが多いのですが、JR九州様の場合は、現場のユーザーの方々が多数参加され、「日頃の業務に落とし込んだレベルで使えるようにしてほしい」という具体的なご要望をいただきました。

実際の講習では、皆様の「自分達の手で業務を改善したい」という意志を強く感じました。その熱意にお応えする中で、私自身も今後の講習に向け勉強させていただく良い機会となりました。

「InfoFrame Dr.Sum EA MotionBoard」は国産の製品ということもあり、日本の企業様で広く活用されているExcelやPowerPointなど既存ツールとの親和性も非常に高いものとなっています。またカスタマイズ性も高く、現場ユーザーの皆様にとっても、特にプログラミングを行うことなくお使いいただけ、とても使い勝手の良いものとなっています。企業様が抱える現状の課題にしっかりと結びつけ、確実に業務改善を実現していける製品となっていますので、ぜひ導入をご検討いただけますと幸いです。

お客様プロフィール

九州旅客鉄道株式会社

設立 1987年4月1日
資本金 160億円
代表者 代表取締役会長執行役員 唐池 恒二
代表取締役社長執行役員 青柳 俊彦
社員数 8,017名(2021年4月1日現在)
本社 福岡県福岡市博多区博多駅前3丁目25番21号
事業内容 旅客鉄道事業、海上運送事業、旅客自動車運送事業、旅行業など。
URL new windowhttps://www.jrkyushu.co.jp

九州旅客鉄道株式会社様

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(2022年2月25日)

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