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NECソリューションイノベータ株式会社


人的ミスやサイバー攻撃などで発生するデータ損失・機会損失対策として、数万台規模のVDI環境の自動バックアップシステムを導入
- 業種:
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- その他業種
- 業務:
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- 共通業務
- その他業務
- 製品:
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- シンクライアント
- ソフトウェア/その他
- ソフトウェア/運用管理
- ソリューション・サービス:
-
- 働き方改革
- 基盤技術/サーバ仮想化/デスクトップ仮想化
- 共通業務/その他
事例の概要
課題背景
- 社内の仮想PC型シンクライアントシステム(VDI*)を、Windows 10へ段階的に移行するにあたって、将来10万台規模になるVDIのバックアップが確実に運用できるシステムが必要だった
- 従来のシステムに比べ利用者の利便性は向上させながら、バックアップ・リストアにかかる運用負荷を軽減し、運用コストを削減できるシステムを計画した
*VDI(Virtual Desktop Infrastructure):デスクトップ仮想化基盤
成果
数万台規模のVDIを、自動でバックアップ
PCあたり1回3分程度で完了する自動バックアップ、99.97%のバックアップ成功率、運用管理を効率化する各種機能によって数万台規模に対応するバックアップ運用を実現
利用者自身によるリストアが可能に
利用者の誤った操作によるファイル削除やランサムウェアなどのサイバー攻撃などで業務データの復旧が必要な場合は、管理部門の介在なくPC利用者自身で容易に復旧
バックアップシステムの運用にかかるコストを7割超も削減
従来のバックアップシステムでかかっていた運用コストと比較して、製品購入費用・保守費なども含めてトータルで約77%もコスト削減
導入ソリューション


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事例の詳細
導入前の背景や課題

NECソリューションイノベータ株式会社
NIS事業本部
プラットフォームサービス事業部
PF企画グループ
統括マネージャー 井戸川 誠

NIS事業本部
プラットフォームサービス事業部
ITサービスグループ
マネージャー 山崎 国弘
Windows 10への移行を機に、PCのデータ保護に要する運用負荷とコストの低減を計画
NECソリューションイノベータは、NECグループが注力する社会ソリューション事業を中核で担っています。同社のNIS事業本部 プラットフォームサービス事業部は、主にNECグループ内の情報システムを構築・運用しています。
「生産性向上を目的とした働き方改革をグループで推進するため、2000年代半ばに仮想PC型のシンクライアントシステム、つまりVDIを導入しました。セキュアなリモートアクセス環境によって、どこにいても同じ業務ができるしくみを構築しています」。同事業部 PF企画グループ 統括マネージャーの井戸川誠はこう話します。
2006年にグループ社員向けのサービスとしてリリースしたVDIは、その3年後には利用者が1万人を超え、現在は2万人規模で運用しています。「オプションでバックアップサービスを提供しており、95%以上のユーザはこのサービスを選んでいます」と語るのは、ITサービスグループ マネージャーの山崎国弘です。
VDIで利用者のデータをバックアップする理由を、井戸川は次のように説明します。
「作成した重要なファイルをファイルサーバに保存せず、デスクトップだけに置いた状態で消失させてしまえば、社内の業務が停滞し、多大な機会損失が発生する可能性があります。物理PCの提供サービスも当グループが行っていますが、利用者からファイルを誤って削除してしまったなどの理由でデータ復旧依頼が来ることがあります。しかし、状況によってはどうしても復旧できない場合はありますし、復旧できる場合も時間と手間が必要になります。そのためVDIにおいても同じくデータ復旧が求められ、必要なファイルを迅速に復旧できるバックアップシステムが重要だという認識を以前から持っていました。実際、2006年のサービスリリース時からバックアップサービスを提供しています」
同社では2017年より、社内のVDI環境をWindows 7からWindows 10へ段階的に移行するプロジェクトを進めています。それにあわせてVDIに適したバックアップ基盤のリフレッシュを計画しました。
選択のポイント

NECソリューションイノベータ株式会社
NIS事業本部
プラットフォームサービス事業部
ITサービスグループ
主任 高山 洋二郎

NIS事業本部
プラットフォームサービス事業部
ITサービスグループ
原 真弓
利用者自身でのファイルリストア、運用の自動化、および導入・運用コストを評価してCommvaultを選択
バックアップ基盤の更新において同社が目指したのは、PC利用者がデータ復旧を管理部門に依頼してから実際にファイルが復旧されるまでの“待ち時間”をなくすために、利用者自身でリストアを実施できるシステムでした。「たとえばランサムウェアといったサイバー攻撃をPCが受けたケースでは、そのPCでの業務継続はできなくなります。代替のPCにファイルを復旧して業務再開する場合、以前のシステムでは管理者の対応が必要で、復旧が完了するまでに時間が必要でした。バックアップ方式としてストレージ機能を用いることも検討しましたが、この方式もユーザ自身で必要なファイルをリストアできません」(山崎)つまりPC利用者自身でファイル単位でのリストアが可能な機能を備えていることが、製品選定の最低限の要件でした。「ウイルス感染前のデータが保護され、迅速に復旧できるしくみを確立しておくことが、事業継続には有効」と、井戸川も強調します。
同社では近い将来、NECグループのVDIを4万~10万台規模に拡張する計画です。Commvaultが10万台規模のバックアップ運用に耐えられる製品なのか、まず同事業部が本格導入に向けた製品評価を行いました。
運用の観点から評価を行ったのは、ITサービスグループ 主任の高山洋二郎です。「対象が数万台規模だと、設定の変更などの際に、1台1台対応するのでは手間がかかりすぎて現実的ではありません。その点Commvaultは、人が介在する工数を少なくして効率的に運用管理できる点を評価しました。出社するとまず、前夜のバックアップ稼働状況、エラーなどの発生状況をGUIで確認するわけですが、操作性もよく、使いやすいと思いました」
構築を担当する同グループの原真弓は「構築はスムーズに進められました。バックアップ対象のポリシーなどを自動で作成できる機能、バックアップ設定も含めてインストーラーをパッケージ化できる機能、サイレントインストールできる機能などがとてもよく、日々のバックアップの処理スピードも速いと実感しました」と話します。
「Commvaultは操作画面もわかりやすく、必要な場合はスマートデバイスからでもデータを読み出せるなど以前のシステムにはなかった特長もあります」と、山崎は利用者の観点から補足します。
「ライセンス体系も選定理由」と語るのは井戸川です。
「以前の製品は、導入時にライセンスを購入し、1年ごとに保守費が発生する料金体系でした。しかしCommvaultには、サブスクリプションライセンスが用意されています。これは契約期間の利用権を購入するライセンス体系で、設備投資ではなく運用費として計上することができ、ライセンス管理が容易になりました」
導入後の成果
重複排除率85%、99.97%のバックアップ成功率、そして77%ものコスト削減効果
同社では2018年3月現在、6,000台規模のバックアップが実施されています。利用者はWebブラウザを使った簡単な操作でファイルをリストアできます。同年10月までには、新しいVDI環境に移行したWindows 10クライアント計2万台のデータが、Commvaultによって保護されます。
現状の運用では、PCごとに一週間分のバックアップデータが保存されています。約6,000台分のバックアップデータ合計72TBは、Commvaultの重複排除機能によって10TB程度のストレージの実使用量に収まっています。「およそ85%、予想を上回る排除率です」と高山は評価します。PC1台あたりのデータ量は、メールデータなど10~20GB程度。増分データだけを処理する1回のバックアップ時間は3分未満で終了しています。「エラーもほとんどなく、あった場合も一日に1~2台程度です。エラーが出ると確認等の対応が必要なので、バックアップの成功率が高いのは助かります。Commvaultの場合、別のPCからデータを取り出す際もWebブラウザを使って利用者自身でデータを取り出せるので、管理者の対応が不要となり、助かっています」(高山)。加えて山崎は「ほぼすべてのPCでバックアップサービスが利用されるため、クライアント配布の効率化も必要です。Commvaultはバックアップ設定などを組み込んだインストーラーをパッケージ化できるので、仮想PCの作成時に自前のVDI配布ツールと連携させてサイレントインストールでPCに自動的にセットアップしています。Commvaultのクライアント配布や初期設定を行う手間がなくなり、配布の管理も自前ツールの方に集約できたので、その分コスト削減ができています」と話します。
このように、Commvaultの特長である管理者負荷の少ない自動バックアップ・リストア運用、展開の容易性などで、同社では管理要員を増やすことなく、数万台規模のバックアップを実施できる基盤を整えました。コスト削減効果については、井戸川が次のように説明します。「従来のバックアップシステムでかかっていた運用コストと比較すると、製品価格も含め約77%もの削減効果が得られています」
同社では、VDI環境におけるCommvaultを用いたエンドポイントバックアップの設計・運用ノウハウを社内に蓄積し、NECグループとしてお客様向けのサービス・ソリューションに活かしていく考えです。

Commvault®開発元企業に聞く

営業部
エンタープライズテリトリーマネージャー
藤田 和史 氏
エンタープライズ向けのデータ保護・管理システムの販売拡大に向け、NECグループとのパートナーシップをより強化していく考えです
NECソリューションイノベータ様が構築された今回のシステムは、エンドポイントを対象としたCommvaultの導入ケースとしては、比較的大規模なものであり、弊社としても着目しています。
Commvaultは、主にエンタープライズ領域に向けて開発されたデータ保護・管理製品です。そしてNECグループは、大企業・公共団体との取引が多いことで知られています。エンタープライズ向けの製品販売、およびICTソリューションビジネスで強力な基盤を保有されているNECグループとは、弊社としてもパートナーシップをより強化していきたいと考えています。
企業プロフィール
NECソリューションイノベータ株式会社
本社所在地 | 東京都江東区新木場一丁目18番7号 |
---|---|
設立 | 1975年9月 (※ 2014年4月、NECソリューションイノベータ発足) |
代表者 | 代表取締役 執行役員社長 杉山 清 |
従業員数 | 13,181名(2017年4月現在) |
事業内容 | ■システムインテグレーション事業 ■サービス事業 ■基盤ソフトウェア開発事業 ■機器販売 |
URL | ![]() |

この事例の製品・ソリューション
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(2018年3月26日)
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- シンクライアント
- PCサーバ
- ストレージ
- ソリューション・サービス:
- 基盤技術/サーバ仮想化/デスクトップ仮想化
- 働き方改革
- セキュリティ/セーフティ
「NEC 働き方見える化サービス Plus」の導入により、
多様な働き方の実現と生産性向上を促す仕組みの構築に貢献

- 業種:
- 製造・プロセス
- 業務:
- 人事・総務
- 製品:
- ソフトウェア/コラボレーション
- ソフトウェア/情報管理
- その他
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- クラウド
ビジネスとテクノロジーの両立と実践力を重視 社員の行動を変えた明治のデジタル人財育成

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- 働き方改革
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- ネットワーク/コミュニケーション
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NECでは、不動産ポートフォリオにかかるコストの最適化やオフィススペースの効率化推進のため、Archibusを採用しました。NECの総務統括部に、Archibus導入に至る背景、採用後の期待などをヒアリングしました。

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- 人事・総務
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