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UNIVERGE IXシリーズ 障害切り分けガイドライン

3章 ネットワークモニタ・VRRPでの障害切り分け方法

事例2 VRRPでよくある障害

VRRPとNAT併用時に通信が意図した経路を通っていない (バックアップルータ側を通って通信している)

【原因】NATを設定したインタフェース上でVRRPが複数動作しており、複数の装置がVRRPのマスタルータとして動作している。

VRRPとNATを併用した場合、NATアドレスに対するARP要求にはVRRPのマスタルータが応答します。
同一インタフェース上に複数のマスタルータが存在する場合、複数の装置がNATアドレスに対するARP要求に応答を返すため、正常な経路で通信が行えなくなります。

【解決策】

  • (1)
    NATを設定したインタフェースで動作させるVRRPを1つにする。
  • (2)
    タグVLANを利用してVRRPを動作させるインタフェースを分ける。
  • (3)
    マスタルータとなる装置が同一インタフェース上に1台だけとなるようにVRRPのプライオリティを調整する。

VRRPの仮想IPアドレスでトンネルを終端できない。

【原因】VRRPの仮想IPアドレス宛のパケットを受信する設定(virtual-host)が有効化されていない。

VRRPv2(IPv4)のデフォルト動作では、VRRPの仮想IPアドレス宛のパケットを廃棄します。

【解決策】
VRRPの仮想IPアドレスをトンネルの終端として利用する場合は、VRRPの仮想IPアドレス宛のパケットを受信する設定を追加する必要があります。

interface GigaEthernet1.0
  vrrp 10 ip 192.168.0.254
  vrrp 10 priority 200
  vrrp 10 ip virtual-host

IPsecでVRRPの仮想IPアドレスをトンネルの終端としたい場合は、トンネルインタフェースに「ipsec source-address」コマンドを設定してください。

interface Tunnel0.0
  ipsec source-address [ipsecポリシー名] [VRRPの仮想I/F]

※VRRPの仮想I/F ⇒ Virtual[VRID]
                   VRID=10であれば、「Virtual10」を指定します。

  • VRRPの仮想I/F ⇒ Virtual[VRID]
    VRID=10であれば、「Virtual10」を指定します。

VRRPv3(IPv6)の場合は常にVRRPの仮想IPアドレス宛のパケットを受信できるため、VRRPの仮想IPアドレス宛のパケットを受信する設定(virtual-host)は不要です。


VRRPv3の仮想IPアドレスを使用してIPsecトンネルを終端する場合、IPv4と異なりVRRPを設定したインタフェースを指定します。

interface Tunnel0.0
  ipsec source-address [ipsecポリシー名] GigaEthernet1.0

ネットワークモニタによる経路切り替えでVRRPをshutdownしたにも関わらず、VRRPの動作が継続している。

【原因】VRRPがアドレスオーナ(VRRPの仮想アドレスとインタフェースの実アドレスが同じ)として動作している。

VRRPの仮想アドレスとインタフェースの実アドレスを同一にした場合、ネットワークモニタでVRRPを停止させても、インタフェース側は動作しているため、仮想アドレスへのARP要求に実MACアドレスで応答を返してしまい、正常に通信ができない場合があります。

【解決策】
ネットワークモニタによる切り替え(VRRPのshutdown)を実施する場合、アドレスオーナの設定は行わないようにする必要があります。

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