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システムプラットフォーム

ICTプラットフォーム

2023年6月22日

システムがスムーズに動く「環境」をつくりあげる

システムプラットフォーム領域では、実世界のリアルな事象をセンシングしてデータ化し、サイバー空間で計算した結果を再び実世界へフィードバックするまでを下支えする「ICT環境」について研究開発を進めています。リアルとサイバーを上手くつなぐことで、ICTシステムの提供者も利用者もスムーズにサービスを利活用できる環境。すなわち、提供者と利用者の双方が特別な意識をすることなく、手間をかけずとも自律的に適応するようなICT環境の構築こそが、私たちの目標です。そのため、本領域での研究分野はハードウェアからソフトウェア、利用するアプリケーションから環境に至るまで多岐にわたります。NECでは、通信やコンピューティング、さらにはアプリケーション、AIなどの幅広い分野の研究者を抱え、多様な専門的な知見を連携することで先端的で独創的な研究を生み出しつづけています。

フレキシブルに設計可能なプラットフォーム化をめざす

ICTシステムの構築は、一つひとつの現場に応じてイチから作り上げていくようではビジネスとしてスケールしません。そこで、NECでは現在、メニュー化された共通要素機能で構成できるようなシステム化技術の開発を進めています。目的や状況に応じてふさわしい要素機能を当てはめたり、複数の機能を組み合わせたり、入れかえたり。さらには、まずは簡易的な基本構成から始め、後から状況に応じてアダプティブに機能や規模を拡大、もしくは絞り込んでいくことができる。そのような、幅広いシーンに対応できる柔軟なシステムの実現をめざしています。また、このようにシステム全体をマクロに捉えてより良い構成に仕上げていく技術の研究を進める一方で、量子コンピュータや量子センシングなど、個々の計算能力やリアルな事象を捉える能力そのものを圧倒的に高めると期待される最先端の基礎研究にも力を入れて取り組んでいます。

主な研究技術

アプリケーションアウェアICT制御技術 

ユーザの通信状況やアプリの利用状況から少し先の状態を予測し、通信リソースと計算リソースを適切に割り当てる技術です。リソースを最適化することで遅延や停滞などのトラブルを防ぎ、快適な運用を可能にします。自動車の遠隔管制や建設現場等の遠隔監視における通信などでの活用をめざして研究を進めています。

複雑な映像分析もリアルタイムに アプリケーションアウェアICT制御技術
自動運転・無人運転を支える通信技術
ネットワーク運用を自動化してローカル5G推進に貢献 学習型通信分析技術
リアルタイムなIoTの無線通信を実現 適応ネットワーク制御技術

システム自動設計/自律運用

DXの進展に伴いICTシステムは進化しつづけており、システム更新の頻度が高くなり、システム構成は複雑かつ高度になっています。一方、システム構築や運用のための時間や工数が増大し、省人化、迅速化が求められます。システム自動設計/自律運用技術では、システムとして「やりたいこと」からAIを使って自動的にシステム構成を作り出すことを目的として研究を進めています。これにより、ユーザの「やりたいこと」に対し、機能、性能、セキュリティなどを考慮して最適なシステム構成が導出可能となり、システム構築、運用にかかる時間、工数の削減が期待できます。

設計自動化ソフトウェア NEC Intelligent System Designer

量子コンピュータ(アニーリングマシン / ゲート型)

NECは1999年に世界で初めて超伝導固体素子を用いた量子ビットの動作実証に成功し、世界中で量子コンピュータ開発を進めるきっかけをつくった企業です。現在も、計算精度に深く関わる「量子状態」を長く保つ技術や、計算規模に直結する多ビット化しやすい方式を採用した量子コンピューティングの開発において、世界に匹敵し得る研究をつづけています。

量子コンピュータとシミュレ―テッドアニーリング
量子コンピューティングの研究者・ご紹介
国内の量子コンピュータ開発を牽引するトップ研究者

量子センシング

従来のセンサではとらえきれなかったような微細な変化をとらえる技術です。非常に高い感度をもつため、ノイズにも敏感に反応してしまう点が課題ですが、NECでは外部環境からの影響を抑制し、対象のみをセンシングする独自技術を保有しています。

高感度・低価格 次世代センサの実現へ カーボンナノチューブを使った赤外線センサの作製に成功

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