Japan
サイト内の現在位置
NEC、世界最高水準の精度を有する非接触によるマルチモーダル生体認証端末を開発
~顔・虹彩認証の統合で高い利便性と信頼性を実現~2020年5月14日
日本電気株式会社
NECは、生体認証「Bio-IDiom」(注1)の中核技術であり、世界的権威のある米国国立標準技術研究所が実施した認証技術のベンチマークテストで世界No.1(注2)となった顔認証技術と虹彩認証技術を組み込んだマルチモーダル生体認証端末を開発しました。
これにより、さまざまな利用環境や利用者に対して、常に安定した高い認証精度と誰もが使いやすい利便性を提供します。
近年、顔や虹彩など人間の身体的または行動的特徴を用いて個人認証する生体認証は、スマートフォンでの本人確認や施設の入退など、人々の暮らしや社会の中で拡がりをみせています。
NECはこれまで、生体認証を世界約70の国と地域に1000システム以上導入しており、精度や利便性、セキュリティの向上により、社会や企業、エンターテインメントや個人のライフスタイルにいたるまで便利で安全・安心な毎日を支える社会インフラとしてさまざまな領域で利用されています。
また、複数の生体認証技術を、利用シーンに応じて使い分け組み合わせることで、誰もが使いやすく、高い認証精度を実現するマルチモーダル生体認証にも取り組んでいます(注3)。
今回開発したマルチモーダル生体認証端末は、世界No.1の認証精度と高い利便性によりさまざまな用途で導入が加速している顔認証技術と、高度な個人識別が可能な虹彩認証技術を統合することで、身体的特徴の多様性への対応が必要な大規模システムや厳格な本人確認が必要な利用環境において、安定した高い精度で高速な認証を行うことができます。
これにより、国や社会などでの大規模人数を対象としたシステムでの活用や高いセキュリティを求めるオフィスへの入退室、また衛生面に配慮した服装やマスク着用が必要な食品工場、工場内のクリーンルーム、医療現場での入退室、さらにはATMでの本人確認や店舗での迅速な決済など、さまざまな用途での拡がりが期待されます。
NECは、本端末を2021年度までに、まずは決済や入退室用途での提供開始を目指します。
マルチモーダル生体認証端末の特長
-
他人受入率100億分の1以下を実現する高精度な認証
顔認証と虹彩認証それぞれの照合結果を統合して判断するNEC独自開発のアルゴリズムにより、他人受入率(注4)100億分の1以下(注5)を実現する認証が可能になります。顔情報と左右の目で異なる虹彩情報の3つの特徴を用いて認証を行うことで、高い精度での認証を実現しました。 -
顔と虹彩の一括取得により高速な本人確認を実現
本認証端末は、利用者の身長に合わせて内蔵カメラが傾きを自動調整し、顔や目の位置を捉えて顔と虹彩の検出を同時に行い、照合したスコア結果から本人確認を行います。
これまで顔情報と比較して取得が難しかった虹彩情報を確実かつ高品位に捉えるために、顔情報から虹彩の位置を素早く正確に特定し、ピントや照明を瞬時に自動調整する技術を開発しました。これにより、個々に身長が違っても利用者に負担をかけることなく、約2秒間での高速な認証が可能となります。 -
マスクをつけたまま、さまざまなシーンで利用可能
顔と虹彩情報を活用したマルチモーダル生体認証技術の応用により、手袋、マスクの着用時や、両手が荷物で塞がっているようなシーンでも、非接触での個人認証が可能です。
以上
- (注1)
「Bio-IDiom(バイオイディオム)」は、顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響などNECの生体認証の総称です。世界トップクラスの技術や豊富な実績を活かし、ニーズに合わせて生体認証を使い分け、あるいは組み合わせることで、「誰もが安心してデジタルを活用できる世界」を実現していきます。- NECの生体認証
https://jpn.nec.com/biometrics/
- NECの生体認証
- (注2)プレスリリース「NEC、米国国立機関による顔認証の精度評価で第1位を獲得」
https://jpn.nec.com/press/201910/20191003_01.html
プレスリリース「NEC、米国国立機関による虹彩認証の精度評価で第1位を獲得」
https://jpn.nec.com/press/201804/20180427_02.html - (注3)インド13億人の「生体認証」国民IDに、知られざる日本企業の貢献
https://wisdom.nec.com/ja/collaboration/2019051701/index.html - (注4)他人受入率は、他人が認証を行った場合に本人であると誤認してしまう割合。
- (注5)各個人で、左右の虹彩と顔の3つの特徴が独立であると仮定して認証精度を算出。
- ※その他、本文に記載されている会社名、商品名は一般に各社の商標または登録商標です。
マルチモーダル生体認証技術について
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC デジタルプラットフォーム事業部
E-Mail:dpf-pr@dpf.jp.nec.com
NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、
誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
https://jpn.nec.com/profile/vision/