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株式会社テレビ埼玉様

親局送信機や変調励振部の冗長化と
信頼の保守体制で放送の継続を実現

業種:
  • メディア業
製品:
  • その他

事例の概要

課題背景

  • 既設の親局送信設備が稼働してから14年が経過し、機器の老朽化で故障が懸念されるようになった。そこで、万一故障しても放送を継続できるよう、親局送信設備の更新では冗長化がポイントになった
  • 放送技術部の技術者は7人。少人数でマスターから中継、送信設備まで運用する。障害時に部品の代品の迅速な手当を含め、メーカーの手厚い保守サポート体制が必要だった

成果

NEC独自の冗長化構成で万一の不安を払拭

PAにつながる変調励振部をエキサイタースイッチ(EX SW)により冗長化を実現。既に稼働実績のある構成の提案により信頼性の高いリスクヘッジが可能に。万一の際にも放送を継続できる送信設備の信頼性を高めた

人数の限られた放送局技術スタッフを支える保守サポート

既存のマスター設備から、更新した親局送信設備までNEC製に統一することで、代品の手当てを含め一貫した保守サポートが可能になった

導入ソリューション

本事例に関するお問い合わせはこちらから

事例の詳細

導入前の背景や課題

株式会社テレビ埼玉
技術局 放送技術部
次長
柳澤 裕 氏

技術スタッフが少ない中で、親局送信設備を運用

2019年4月に開局40周年を迎えたテレビ埼玉様。「あなたにカンケイあるテレビ」をタグラインに、地域に密着した情報番組やバラエティ、プロ野球やJリーグといったスポーツ中継などの番組制作で独自性を発揮し、番組自主制作率は約30%に上ります。そして、テレビ埼玉様の視聴可能世帯数はアンテナとCATVを合わせると約871万世帯をカバーしています。

番組を安定して送り出すのが、本社からほど近い親局の浦和送信所です。「埼玉県は平野部が多く、県内の視聴エリアの約9割の世帯は親局でカバーできます」と同社放送技術部の柳澤裕氏は話します。

親局の送信設備はデジタル放送を開始した2005年から稼働。現用系と予備系の2系統で冗長化していたものの、設備の老朽化による故障の懸念や、故障部品の代品の入手に時間がかかるといった課題を抱えていました。そこで、親局送信設備の更新を検討することになったのです。

また、送信設備の保守や障害対応などでは技術者の力が必要ですが、放送技術部のスタッフは管理職を含めて7名。ほかに協力会社のスタッフがいるものの、「技術部員はマスターから中継、送信設備の運用まで担い、中継でスタッフのほぼ全員が出払うことも珍しくありません」と柳澤氏は打ち明けます。

送信設備に障害が発生した場合、少人数の技術スタッフだけでは迅速な対応が困難なこともあります。設備の修理に必要な代品の準備を含め、親局送信設備のメーカーのきめ細かな保守サポートを受けられることも、更新時の課題になっていたのです。

選択のポイント

変調励振部の冗長化で親局送信設備の信頼性を確保

テレビ埼玉様では、親局送信設備の冗長化や、代品を含め15年間の稼働保証を要件に放送設備を提供する主要なメーカーに更新の提案を依頼しました。送信設備の冗長化に対する同社の考え方には独自なものがあります。「万一、送信設備が故障しても、数日間は手を付けなくても稼働し続けるというもの。つまり、現地出向までの数日間は、冗長化による設備のバックアップで時間を稼ぐという考え方です」と柳澤氏は説明します。

また、前述のように技術者は中継などで出払うことも多く、障害時にすぐ送信所に駆けつけられない可能性を考慮しておきたい事情もあります。。そのため、障害時にも放送を継続できるよう、親局送信設備の冗長化は不可欠でした。テレビ埼玉様の送信出力は500W(ワット)。400Wの出力に対応するPAを2台+1台で冗長化。このセットを現用系と予備系の2系統で用意しています。

そして、NECの親局送信機の採用を決定付けたのが、PAにつながる変調励振部のエキサイタースイッチ(EX SW) による冗長化です。放送を継続する上で、「想定外」を考慮して対策を講じることもポイントになります。例えば、「設備が老朽化してきた際は系統の変調励振器と2系統のPAが同時に故障するリスクも絶対ないとは言えません。同様に1系統のPAと2系統の変調励振器が同時に故障する可能性もあるのです」と柳澤氏は放送技術者として指摘します。

こうした両方の系統の障害対策としてNECが提案したのが、変調励振部の冗長になります。

「既に稼働実績もあると聞き、このEX SWによる変調励振器の冗長提案は、現地出向までの時間を稼ぐという当社の考え方にマッチするものであり、採用の決め手になりました」と柳澤氏は評価します。

テレビ埼玉様含めた本構成のシステムは、初号機の納入から3年が経過しますが、トラブルなく運用されています。

テレビ埼玉様の浦和送信所

導入後の成果

保守サポートの窓口を一元化し、スムーズな対応に期待

テレビ埼玉では、2019年6月からNEC製の親局送信機やSTL装置などの稼働を開始しました。

「これまでに機器が故障したことはありません。万一の際にも冗長化で放送の継続が可能になり、少ない技術者で安定的な運用が行える環境が整いました。これまで万一の際を心配しながら綱渡りのような心境でしたので、非常に精神的にも楽になりました。また、保守の継続性という部分でも、アナログ時代からの長年の実績があり、NECのサポートの下これからも安心して運用ができると思っています」(柳澤氏)

親局送信機の更新の要件でもあったサポートについても、柳澤氏は「従来からNEC製のマスター設備を導入しており、NECのサポート体制には信頼を置いていました。親局送信機などの代品を含め、サポートの窓口が一元化されたのでスムーズな対応が期待できます」と話します。

また、NECには親局送信機などのリモートメンテナンスのサービスも存在します。同社では放送設備の保守拠点であるNEC府中事業場とテレビ埼玉様の距離が比較的近いこともあり、リモートメンテナンスの導入は見送っていますが、「障害発生時にNECからいち早くサポートを受けられるなど、限られた人員で送信設備を運用するには有効でしょう」と柳澤氏は見ています。

NEC担当スタッフの声

安定稼働で実績のあるEX SWの冗長化を提案

テレビ埼玉様から、親局送信設備が故障しても最悪数日間は送信所に足を運ばなくてもすむ対応策を提案してほしいというご要望や、スポーツ中継などで技術スタッフが出払い、送信設備の運用保守にご苦労しているという話を伺っておりました。

そこで、親局送信機においては、複数の冗長を持たせることで、テレビ埼玉様の技術局のみなさまの業務効率の向上を考え、ご提案しました。変調励振部の冗長構成については、NECではすでに安定稼働の実績があり、親局送信設備の更新時に採用する放送事業者様も増えています。

こうした冗長化の仕組みにより、放送の継続に必要な設備の安定性の向上はもちろん、ご使用いただくお客様の安心感につながり、限られた人材で効率的な運用が可能になります。

お客様プロフィール

株式会社テレビ埼玉

設立 1978年4月
開局 1979年4月
資本金 15億円
事業所 本社 埼玉県さいたま市浦和区常盤6-36-4
送信所 親局の浦和送信所のほか、県内に15の中継局
URL new windowhttps://www.teletama.jp

株式会社テレビ埼玉様

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(2020年11月17日)

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