RPAいまさら聞けない基本のキ！

「働き方改革ブーム」が終わったって本当？

RPAと聞くと皆さんは何を思い浮かべますか？
「働き方改革とセットでよく聞いたなぁ」と思いを馳せる方も多いのではないかと思います。「RPAによる働き方改革」がブームとなり、一時期はその重要性が声高に叫ばれていましたが、最近はその言葉を聞く機会も徐々に減ってきました。

しかしながら、その理由は「RPAによる働き方改革の重要性が低下したから」ではありません。それは、「RPAによる働き方改革」が一時の流行りではなく、本腰を入れて取り組み定着させるべきものに成熟したからだと言えます。

大きな災害や世界的なパンデミック、深刻な労働力不足など、ビジネスに立ちはだかる高い壁が次々と現れる世の中で、ビジネスを維持・拡大していくために、RPAによる働き方改革はこれからますます重要になる、ともいえるでしょう。

本記事では、これからRPAを知りたい、RPAについて基本的なことからおさらいをしたいという方向けに、RPAの種類や導入のプロセスを解説いたします！

RPAって、いったい何？

RPAとは、「ロボティックプロセスオートメーション(Robotic Process Automation)」の略称です。
RPAは、これまで人間が対応していた業務を、あらかじめ定めた定義にしたがってソフトウェアが代行する一種の自動化手法です。

なぜ、RPAによる働き方改革が重要なの？

働き方改革には様々な手法がありますが、そのうちの一つであるRPAで実現できることは、
「業務の自動化・効率化」です。業務の自動化・効率化には、以下のようなメリットがあります。
・人的リソースをビジネス創出等の高度な業務に振り向けることができる
・人手不足によるメンバの長時間労働を抑制できる
・業務の属人化を解消できる（特定の担当者がいないときでも業務を遂行できる）
・決まった時間に拘束される業務から担当者を解放できる
・ミスできない業務を遂行する担当者の心理的な負担を軽減できる
など

RPAに種類はあるの？

「RPA」といっても、世の中には様々な種類の製品があります。
各製品の仕組みから大まかに分類すると、「サーバ型」と「クライアント型」に分けることができます。
それぞれの型によって適した業務や使い方が異なり、主な特長は以下になります。

上記を踏まえると、例えば、全社で使っているシステムのデータ抽出等、大量のデータを高速で処理するような大掛かりな業務にはサーバ型のRPAを、部門内の帳票入力・管理など現場部門の業務を手軽に自動化するためにはクライアント型のRPAを選択するケースが多いといえます。

とはいえ、どのようなRPAが最適か？は、どのような業務を自動化するのか、導入規模、現在の社内の導入システム構成、コスト等様々な要因によって変わります。

状況によっては、サーバ型・クライアント型を組み合わせた導入や、そもそもＲＰＡを導入せず業務のやり方を変えることが有効だったケースもありますので、まずは様々な選択肢を考慮することが重要です。

RPA導入までのプロセス

１.情報収集

まずは情報を収集します。
RPAベンダーのホームページで資料を請求して、ツールやサービスの特長を調べたり、イベントやセミナーに参加したりするのもよいでしょう。

２.適用業務の検討

どのような業務を自動化したいかをイメージしてみましょう。
この後の検証プロセスで、試しに自動化する業務をまずは決めてみましょう。
最初はツールの使い方を覚える目的もあるため、簡単な業務を選ぶのがコツです。特に検証用で自動化を試す業務は、人が実施したときに2~3分で終了する業務を選択するのがお勧めです。
ホームページで紹介されているRPAの適用事例を参考にするのもよいでしょう。

３.検証

ベンダーが公開している無償のトライアルライセンスなどを活用して、検証を実施します。
ここでは自動化がどこまで実現できるかを追求するよりも、ツールの使用感の確認を優先することをお勧めします。たとえば「分かりやすい」と謳われているツールでも使用感はさまざまです。
無償の教育メニューやFAQサイトなどが公開されている場合がありますので、しっかりと活用しましょう。

４.見積もり

導入するツールの候補が決まったら、見積もりを取ってみましょう。他にも、検証だけで分からなかった点や、不安に思う点を質問してみてもよいでしょう。