サイト内の現在位置

株式会社ダスキン様

全国の工場ネットワークを一元管理
トラブル発生時の対応を迅速化し、安定操業を実現

業種:
  • サービス業
業務:
  • 設計・開発・製造
製品:
  • ネットワーク/SDN
  • ネットワーク/LAN/WAN
ソリューション・サービス:
  • ネットワーク/SDN
  • ネットワーク/企業ネットワーク
  • ネットワーク/無線LAN

事例の概要

課題背景

  • 長年かかって複雑化した工場内のネットワークは、構成把握や管理が煩雑化
  • トラブルが発生した際の原因究明、場所の特定に時間がかかる
  • 無線モバイル機器などのデジタル技術の活用に柔軟に挑戦したい

成果

全国の工場のネットワークを可視化し、一元的に管理

全国47カ所の工場のネットワークを本部から一元的に管理する準備が整った。常に最新のネットワーク構成を可視化し、効率的な運用が可能

迅速かつ的確なトラブル対応で工場の操業を止めない

トラブル発生時、原因の究明、場所の特定などを迅速に行い、早期復旧することが可能。工場の操業をおびやかすリスクを低減

デジタル技術を活用した新しいシステムへの挑戦が可能

無線モバイル機器のような新しいデバイスやデジタル技術を活用したシステムなどを駆使して、工場のスマート化を図るためのチャレンジが可能

導入ソリューション

zoom拡大する
ダスキン大阪中央工場の新ネットワーク

ネットワークを物理的に統合し、「業務システム系」「工場LAN系」「将来系」という3つの仮想ネットワークに分離した。ビデオ会議の増加や新しいデジタル技術の活用によるトラフィック増加が工場の操業に影響を与えないようにしている。また、全国の工場を本部から一元管理できるようにすることで、トラブル発生時の対応を迅速化

本事例に関するお問い合わせはこちらから

事例の詳細

導入前の背景や課題

株式会社ダスキン
生産本部
管理部 情報システム室
室長
伊達 俊彦 氏

工場ネットワークの複雑化が早期復旧の妨げに

創業以来、常にフランチャイズビジネスの可能性を追求してきたダスキン様。法人や個人のお客様にモップやマットをレンタルする定期訪問レンタルサービスでは、いち早く循環型ビジネスを構築し、環境保全にも貢献してきました。

この循環型ビジネスにおいて重要な役割を担っているのが全国にある47の工場です。「工場では、汚れたモップやマットの洗浄・加工を行っています」と同社の伊達 俊彦氏は話します。

株式会社ダスキン
生産本部
管理部 情報システム室
主任
川口 大智 氏

しかし、近年、工場は切実な課題に直面していました。ネットワークの管理で手間がかかること、トラブル発生時の対応の困難さです。「ある工場では、2日間、操業を停止せざるを得ない大きな事故もありました」と同社の川口 大智氏は言います。

事故の原因はケーブルの差し間違いによってネットワークにループができてしまう障害でしたが、ループが起こっている見当は付いても、場所を特定するのに難航したといいます。

「クライアントサーバ型が主流だった基幹システムのWeb化が進んだり、レイアウト変更などでスイッチやケーブルを追加したり、さまざまな変更を加えてきたネットワークはとても複雑になり、もはやどこに、どの機器がつながっているのか、すぐにはわからない状態。複雑化がトラブルを招くとともに、トラブル発生時の対応を難しくしていました」と伊達氏は話します。

選択のポイント

全国の工場ネットワークを本部から一元的に管理

工場のネットワークの課題を解決するために、同社は複数のベンダーに提案を依頼。各社の提案を比較し、最終的にNECの提案を採用しました。

NECが提案したのはSDN技術を活用したソリューションです。「ネットワークをソフトウェアで制御するSDN技術を用いて、本部から全国の工場ネットワークを一元的に管理。ネットワーク構成の可視化も実現し、常に把握できる提案をしてくれました。これによって、仮にトラブルが発生しても、本部にいながらいち早く場所と原因を究明して復旧できます。NECは、工場単体ではなく当社の複数ある工場全体のネットワークを最適化するビジョンを提示してくれたのです」と伊達氏は話します。

ネットワークは仮想ネットワーク(VTN:Virtual Tenant Network)によって、目的や用途ごとにトラフィックを分割しており、ネットワークの遅延を抑えたり、セキュリティのレベルを変えたりするなど、NECの提案はSDNのメリットを最大限に引き出すものだったと評価しています。「製品の細かい機能まで使いこなしている。他ベンダーが開発したネットワーク機器ではなく、自社で開発した機器を提案している強みを感じました」と伊達氏は続けます。

導入後の成果

必要になったらすぐに仮想ネットワークを追加できる

同社は、まずダスキン大阪中央工場のネットワークからSDNの新ネットワークに移行しました。今後、ほかの工場も段階的に新ネットワークに移行しながら、本部からの一元管理体制を整備していく計画です。「工場によって敷地面積や建屋の階数などに違いがありますが、まずはパターン分けを行い、その中から共通点を抽出するなど、工夫しながら効率化を進めていきたいと考えています」と川口氏は話します。

具体的には、新しい工場ネットワークは、物理的に統合した1つのネットワークを、用途に応じた3つの仮想ネットワークに分割しています。洗浄用の機器などがつながる「工場LAN系」、生産管理などを行う「業務システム系」、そして、新しいデジタル活用に挑戦する際に利用する「将来系」の3つです。

「たとえば、ビデオ会議など、別のデジタル技術の用途が増えたりしても、ほかの業務のトラフィックには影響を与えません。もしも工場から新しい用途のネットワークを追加したいという要望があった場合も、容易に仮想ネットワークを追加することが可能。SDNなので、追加や変更でネットワークの複雑化を招く心配もありません」と伊達氏は言います。

今後、同社はネットワーク運用をNECにアウトソースすることも検討しています。「構成把握が困難だった、移行前のネットワークであれば、外部に委託することはできなかったはずです。SDN技術を活用したネットワークを導入したことで、ネットワークの運用をさまざまな方法で改善していくことができるようになりました」と伊達氏。もちろん運用の効率化だけでなく、無線モバイル機器のような新しいデバイスやIoT化した設備による工場のスマート化など、デジタル技術の一層の活用にも積極的に取り組んでいく構えです。

NEC担当スタッフの声

NEC
ネットワークSIサービス統括部
主任
鎌田 貴宏

複雑化で大変になったネットワーク運用の効率化はSDNの得意分野

段階的に増設し、複雑化したネットワークは、構成の把握が困難。そのせいでトラブル発生時の対応にも時間がかかっている。ダスキン様の課題は多くの企業が直面しているネットワークの課題であると同時に、NECが以前からSDNによって解決してきた課題でもあります。しかも、ダスキン様の場合は、全国各地に分散している工場のネットワークが対象。そこで、SDN技術を用いてネットワークを統合、構成をシンプルにし、運用の効率化を図るだけでなく、本部からの一元管理も前提にした提案を行いました。

また特に大きな課題だった、トラブル対応迅速化のためのネットワーク可視化については、ネットワーク機器の構成だけでなく、その先にあるデバイスまでを本部から可視化できるよう、機能強化も進めています。

これから取り組む残りの工場のネットワーク刷新についても、NECの持つ技術力や拠点網を駆使して、スムーズに進められるよう計画を立てていきます。

お客様プロフィール

株式会社ダスキン

所在地 大阪府吹田市豊津町1番33号
設立 1963年(昭和38年)2月4日
従業員数 3,739名 (2023年3月31日現在) 連結 1,989名 (2023年3月31日現在) 単体
概要 日本でいち早くフランチャイズシステムを取り入れ、創業以来、常にフランチャイズビジネスの可能性を追求。環境衛生からフードサービスまで、多岐にわたる事業領域にフランチャイズビジネスを展開している。
URL new windowhttps://www.duskin.co.jp/

株式会社ダスキン様

この事例の製品・ソリューション


本事例に関するお問い合わせはこちらから

(2023年8月8日)

関連事例

Now Loading