株式会社ツクイホールディングス様: 導入事例

約600の拠点に無線LANを展開して統合管理
介護サービスの質を高めるためのデジタル活用を加速

業種:: サービス業
業務:: 共通業務
製品:: ネットワーク/LAN/WAN

ネットワーク/SDN
ソリューション・サービス:: ネットワーク/無線LAN

ネットワーク/SDN

ネットワーク/企業ネットワーク

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事例の概要

課題背景

利用者ニーズの高まり、人材不足という状況を克服し、介護サービスの質を向上したい
約600拠点のネットワークを効率的に管理したい
約4カ月という短期間でネットワークの展開を終えたい

成果

デジタル活用を加速させるためのインフラ基盤の整備

離床などをセンシングして利用者を見守るシステムを駆使して、見守りの効率化と事故や体調急変の見逃しなどのインシデント抑止、スタッフの負担軽減を両立。

約600拠点のネットワークを統合管理

クラウド型統合管理サービスを活用して全国約600の拠点のネットワークを統合管理。トラブルが発生しても、リモートから機器のリブートや新しい機器の設定作業を行える。

NECグループのサポート網を駆使して短期間で導入完了

NECグループのサポート網を駆使して、全国の拠点との調整、現地調査、構築などを同時に進行。約4カ月という短期間で、新規ネットワークの導入プロジェクトを完了できた。

導入ソリューション

介護サービスの質を高める基盤として、日本中の拠点に信頼性の高いUNIVERGE QXシリーズのネットワーク機器を導入。日々の運用管理はNetMeisterの管理画面を通じて、リモートから統合管理している。

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お問い合せ

事例の詳細

導入前の背景や課題

限られた人材で高品質なサービスを提供し続けるには

「超高齢社会の課題に向き合い人生100年幸福に生きる時代を創る」をMissionとし、介護事業を中心に積極的な事業展開を行っているツクイグループ様。子会社のツクイでは、デイサービスや訪問介護サービスなどの在宅介護サービスから、介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホームなどの居住系介護サービスまで、多様な介護サービスを提供しています。

さまざまなニーズに対応する幅広さだけでなく、複数の専門職が連携して24時間体制を整えるなど、高品質であることも同社のサービスの特長です。しかし、介護福祉業界は慢性的な人材不足が課題となっている上、少子高齢化によってサービスに対するニーズは右肩上がりで高まっています。「限られた人材でいかに多くのお客様に高品質なサービスを提供し続けるか─。介護事業の大きな経営課題となっています」と同社の情報システム、インフラ業務を担うツクイホールディングスの小川成美氏は話します。

株式会社ツクイホールディングス
情報システム部
ITインフラ課
課長
神山隆大氏

そこで同社が積極的に活用しているのがデジタルの力です。

例えば、老人ホームでは、“離床した”“座っている”といったベッド上の状態や、体重、バイタル情報をセンシングしてモニタリングを行う見守りシステムを導入。他にもドアの開閉を検知するセンサーや人感センサーなどを駆使して、施設内の見守りの効率化と事故や体調急変の見逃しなどのインシデント抑止に役立てています。「見守りシステムのような仕組みは、スタッフの体力面、精神面の負担の軽減、ひいては離職率の低下にもつながるというデータもあります」とツクイホールディングスの神山隆大氏は言います。

このような環境を実現する上で欠かせないのが、どこにいてもさまざまなデバイスをつなぐことのできる無線ネットワーク環境です。同社もデジタル活用のインフラとして、全拠点への無線LANの一斉展開を決めました。「その際、課題となったのが、どうやって運用していくかということです。約500カ所のデイサービス拠点を含めて、全国に約600の拠点があります。トラブルが発生したとき、そのたびに現地に足を運ぶような対応は、とても現実的ではありません」と神山氏は言います。

選択のポイント

約600拠点に対する展開をきめ細かくサポートしてくれる

見守りシステムのようなお客様の健康や命にかかわる仕組みもあるため、当然、無線LANには信頼性も求められます。信頼性と運用性に優れた無線LANを構築するために同社がパートナーに選定したのがNECです。

「『UNIVERGE QXシリーズ』のスイッチやアクセスポイントという、高品質で信頼性の高いハードウェアを提供できること。そして、クラウドを通じてリモートからネットワークの監視、運用を行える『NetMeister』というクラウド型統合管理サービスを提供できること。提案された構成が求める信頼性と運用性を満たしていたことはもちろん、NECグループが全国にサービス拠点網を張り巡らせており、約600拠点へのスムーズな導入を力強くサポートできる点を評価しました」と神山氏はNECの導入支援に期待していたことを述べます。

導入後の成果

リモートから各拠点のネットワークを統合管理

既に同社は約600拠点への無線LANの展開を終え、無事に稼働させています。驚くのは、その導入作業を約4カ月という短期間で完了させたことです。「全国にある事業所や施設との日程調整、現地調査、構築作業など、NECが非常にスムーズにプロジェクトを進めてくれたおかげです。COVID-19の流行でさまざまな制約がある中、Web会議を使った打ち合わせや現地調査を行うなどの工夫で予定通りにプロジェクトを完遂してくれたNECには、とても感謝しています」と小川氏は話します。

特に重視していた通信の信頼性については、同時に利用できる通信帯域が多く、安定した通信を期待できるトライバンド対応のアクセスポイントを採用するなどして強化。また、運用管理面では、NetMeisterを通じて、全国の拠点のネットワークをリモートから統合管理できる環境を整えました。

「ダッシュボード（管理画面）を通じて各拠点のネットワークの接続や稼働の状況を可視化できます。また、異常が発生したときにはアラートを受け取り、必要に応じて機器の情報を取得したり、リブートをしたりして対処することも可能。リモートから十分、日々の運用を行えます」と神山氏は述べます。

仮にハードウェアにトラブルが発生し、機器の物理的な入れ替えが発生しても、NetMeisterとUNIVERGE QXシリーズの組み合わせなら、既存設定情報をクラウドに吸い上げて保管しておき、新しい機器を設置したら、保管しておいた設定情報を流し込むというリモート操作を行うことが可能。最小の工数で機器の入れ替えも行えます。

無線LANを最大限に活用したネットワークを効率的に運用していける体制が整ったことで、同社のデジタル活用はさらに加速していきそうです。例えば、COVID-19の流行でお客様への面会が難しくなっていることもあり、お客様とご家族にビデオ会議で通話していただけるようなサービスを始めています。また、デイサービスの拠点ではスタッフがヘッドセットを装着し、常に会話で情報共有をしながら介護を行うなどさまざまな施策を検討しているといいます。

このように同社はNECの協力を得て、約600拠点への無線LANのスムーズな一斉導入に成功。デジタルを活用していくための重要なインフラを手に入れました。ただし、これがゴールではありません。「今後、デジタルを使いこなす世代のお客様が増えていくことは間違いありません。ネットワークおよびデジタル環境の継続的なアップデートを図り、お客様のライフスタイルの変化にもしっかりと対応していきたいですね」と神山氏は意気込みを語りました。

NEC担当スタッフの声

無償でありながら豊富な機能を持つ管理ツール

NECフィールディング
横浜支店　マネージャー　田井聡

NECフィールディング
西関東営業部　主任　三浦さやか

今回のプロジェクトでは、短期間に約600拠点への無線LANの導入を行うため、NECのグループ力を結集して対応しました。NECフィールディングが展開するサポート網の有効活用もその1つです。

具体的には、展開センター側で全体の進捗を管理しつつ、具体的な現状調査や導入作業は各地域のメンバーに一任。お客様拠点の種類や特徴に応じて、あらかじめ機器の構成パターンを数種類用意しておくといった工夫も行うことで、統制と柔軟な対応の両立を図りました。

また、導入したUNIVERGE QXシリーズは、お客様の生活を支える重要なインフラであるということ、さらに将来、ウェアラブルデバイスを利用する可能性があることなどを想定して、ローミング設定による最適化を図るなど、安定した通信が行えるように配慮しています。

統合管理に利用いただいているNetMeisterはネットワークの可視化やゼロタッチプロビジョニングといったリモート管理に役立つ豊富な機能を持っています。使いこなしに役立つ情報提供なども行って、今後もツクイ様の介護サービスの高度化をお手伝いしていければと考えています。

お客様プロフィール