2021年2月25日
日本電気株式会社

NECは、政府が推進するGIGAスクール構想(注1)に向けた教育ICT事業強化の一環として、教育機関を対象にNEC教育クラウド「Open Platform for Education (以下OPE、注2)」、学習者用端末、教育支援サービスなどの製品群を拡充し、本日より販売活動を開始します。NECは本取り組みにより、同事業について2021年度から2025年度までの累計で約1,000億円の売上を目指します。

今回新たに、NEC教育クラウド「OPE」について、デジタル教科書への対応や各種デジタル教材の拡充、文部科学省が推進する「学習eポータル」の仕様準拠を行います。加えて、Wi-Fi6対応の学習者用端末・学校向けネットワーク機器のラインアップを強化します。さらに、SDGsをはじめとする社会課題に関する探究的な学習やキャリアデザインを支援するサービスを提供します。

Society 5.0時代における新しい学びを実現するため、政府はGIGAスクール構想を掲げており、PC1人1台やデジタル教科書の活用など、教育環境のデジタル化に向けた取り組みが小中学校から高校向けへと拡大・加速しています。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、臨時休校などの緊急時にもICT を活用しながら児童生徒の学びを保障する取り組みが喫緊の課題となっています。

NECは、GIGAスクール構想で導入される学習者用端末から、全教科対応ドリル教材、実践的英語力を鍛える教材、プログラミング教材などを、シングルサインオンでシームレスに利用可能とするNEC教育クラウド「OPE」を昨年7月から提供開始しています。教育機関や学校からのNEC教育クラウド「OPE」の申込ID数は、昨年12月末時点で100万IDを超え、今年度中に150万IDに達すると見込んでいます。
今回NEC は、デジタル活用が進む学校教育現場に向けて、以下の製品群を拡充し提供していきます。

1.文部科学省が推進する「学習eポータル」の準拠を目指す教育クラウド

政府は、学校の臨時休校などの緊急時においても、児童生徒の学びを保障する仕組みとして、学びの保障学習オンラインシステム(通称：MEXCBT)の構築 (注3)を進めています。MEXCBTと連携するシステムの入り口は「学習eポータル」と呼び、児童生徒はデジタル教科書や教材などを利用することが可能となります。
NECは、NEC教育クラウド「OPE」の提供を通して、デジタル教材による学習やダッシュボードによる学習成果の見える化の機能を実現しており、今後MEXCBTとの接続や「学習eポータル」としての機能を強化し、文部科学省から2021年度以降に予定されている指針が提示され次第、順次提供開始していきます。

またNECは株式会社日教販と協業を通じて(注4)、主要各社の学習者用デジタル教科書への対応を行います。さらに、新たに10社以上と連携し、ドリル教材等に加え、電子辞書アプリや学習支援ツールなどの各種デジタル教材を拡充していきます。

2.Wi-Fi6に対応した学習者用端末・ネットワーク機器

Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)に対応したGoogle Chrome OSやWindows 10 OSの学習者用端末、学校向け無線LANアクセスポイントを新たに提供開始します。

(1)学習者用端末

Wi-Fi6への対応に加え、PC本体へ収納できる充電式デジタイザーペン(注5)やHDMIに対応した「NEC Chromebook Y3」およびWindows10搭載の「VersaPro Eシリーズ タイプVR」など、教育現場のニーズに合わせてより柔軟に対応できるよう、ラインアップを強化します。

(2)ネットワーク機器

従来のWi-Fi5(IEEE 802.11ac)対応製品に比べて、より「多数同時接続・大容量・低遅延」な通信ネットワーク環境の構築を可能とするWi-Fi6対応の無線LANアクセスポイント「UNIVERGE QX-W1120」を提供します。

製品名・価格・出荷開始予定日

3.児童生徒の非認知能力の向上を目指す教育支援サービス

主体的で探究的な学びと社会との接続や非認知能力の向上を目指す以下のサービスについて実証実験を進めており、2022年から順次提供開始します。

(1)「協働学習支援サービス」

新学習指導要領で重視されるアクティブラーニングやグループ学習における「発話」を可視化するサービスです。学習の振り返りや指導改善が期待できます。なお、本サービスは、京都市内の小中学校(注6)で実証実験を行っています。

(2)「Online PBL (Project Based Learning) Platform」

学校現場での新たな授業形態であるProject Based Learning(探究学習)を、学習者が時間や場所や立場を超え、オンラインで実践することのできるプラットフォームです。児童生徒同士や学校外の人とのコラボレーションの場として、より一層深い議論や授業の振り返りを可能とします。

(3)「オンライン進路相談プラットフォーム」

高校生が社会人や大学生に進路相談することで自身の歩みたい進路探しや、なりたい職業までのパスを具体化することを支援するプラットフォームです。キャリア教育において、高校生の意志ある進路選択と、社会と接続された学びの実現を目指します。

今後もNECは、「NEC Safer Cities」(注7)実現に向け、新たな学びを実現するためのボーダレスな教育環境を提供し、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するソリューションやサービスの開発を加速・強化することで、安全・安心・公平・効率な社会の実現に貢献していきます。

以上

NECの教育関連製品・サービスについて

URL：https://jpn.nec.com/educate/index.html

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 第一官公ソリューション事業部
E-Mail：ope@elsd.jp.nec.com