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BostonGene社とNEC、治験中のがん患者さんの分析で協業
~ゲノムおよびトランスクリプトームを統合した次世代シーケンシング(NGS)データにより、腫瘍微小環境の細胞内容を明らかに~2020年7月21日
BostonGene Corporation
日本電気株式会社
生物医学ソフトウェアによりがん患者さんにとって最適な精密医療を提案するBostonGene Corporation(注1、以下BostonGene社)とNECは、NECが実施する治験のがん患者さんを対象とした分析において協業します。本協業は、NECの最先端AIと、BostonGene社の洗練された分析ツールをがん免疫療法に適用するものです。
本協業においてBostonGene社は、NECやNECのパートナー企業が指定する様々な種類およびステージのがん患者さんの、がん分子プロファイリングと微小環境の分析を行います。本協業は、臨床試験中や終了後に、治療効果の改善に向けて患者さんのがん分子特性を提供することを目的としています。
BostonGene社のソリューションは、次世代シーケンシング(NGS、注2)により患者さんのがん腫瘍から得られるゲノムやトランスクリプトーム(注3)情報を、同様の診断を受けた患者群からなる参照コホートデータ(注4)と統合し、腫瘍と腫瘍微小環境の活動を同時に分析します。本ソリューションは、すべての重要な体細胞変異、タンパク質発現、腫瘍の促進および抑制プロセスの活動、腫瘍微小環境の細胞組成、腫瘍の不均一性、腫瘍のクローン性、遺伝的素因、ウイルスの侵入、薬理ゲノミクス(注5)、およびその他分子的特徴を特定します。
本協業に当たり、各社のコメントは以下のとおりです。
今回のNECとの協業を大変喜ばしく思います。両社の協業により、患者さん個々に効果的な治療法を特定するとともに、患者さんの生存と生活の質を劇的に向上させる画期的な治療法を提供する取り組みを進めます。
BostonGene President and CEO, Andrew Feinberg
高度な患者分析ソリューションを提供しているBostonGene社との協業は、がん患者さんの回復を目指すというNECのミッションを示すものです。BostonGene社の革新的なデータ分析プラットフォームとNECの最先端AI技術を組み合わせて、がん患者さんの治療オプションを進化させる取り組みを加速します。
NEC 執行役員 藤川修
以上
- (注1)本社:米国・ボストン、President and CEO: Andrew Feinberg
- (注2)次世代シーケンシング:ゲノム(遺伝子、DNA)の塩基配列を高速に解読する方法
- (注3)トランスクリプトーム:ゲノム情報をタンパク質情報に翻訳するメッセンジャーRNAの総体のこと
- (注4)コホートデータ:目的に応じ特定の条件で集めた患者群などから得られるデータ
- (注5)薬理ゲノミクス:ゲノム情報に基づいた薬や治療法の開発で、医薬品などの作用と患者個人の遺伝子特性との関係性を研究する学問のこと
NECの創薬事業について
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC AI創薬事業部
E-Mail:contact@aidd.jp.nec.com

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