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JR東日本とNEC、運行管理の高度化に向けてクラウド・AI技術を活用した業務支援システムを構築

~輸送障害発生時の情報共有・判断支援と技術継承の促進~

2020年5月22日
東日本旅客鉄道株式会社
日本電気株式会社

東日本旅客鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤祐二、以下「JR東日本」)と日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 執行役員社長 兼CEO:新野 隆、以下「NEC」)は、輸送障害発生時の運行管理部門における情報共有の高度化と判断支援、さらに技術継承の促進を目的として、クラウド・AI技術を活用した業務支援システムを構築しました。本システムは、JR東日本の東京総合指令室を対象に5月25日より稼働を開始します。

昨今、直通運転の増加などによる首都圏の鉄道輸送サービスの向上に伴い運行形態が複雑さを増す中で、列車運行を管理する東京総合指令室では指令員の世代交代が加速しています。そのため、輸送品質の維持・向上に向け、より効果的な技術継承の仕組みや指令員の判断支援の高度化が求められていました。
そこで今回、JR東日本の運行管理部門におけるデジタルトランスフォーメーションの一環として、JR東日本とNECは共同で以下の取組みを実施しました。

  1. 業務ノウハウのデジタル化
    「NEC the WISE」※1をはじめとしたAI技術の活用により、業務マニュアルや過去約10年間の輸送障害に関するドキュメントの自然言語分析・デジタル化を推進。
  2. クラウドベースの情報共有基盤の構築
    各種クラウドサービスを活用した情報共有基盤を構築※2し、輸送障害対応状況の共有・可視化を促進。
  3. 判断支援、技術継承支援機能の開発
    蓄積されたデジタル化データに基づき、輸送障害発生時に過去の類似事象の手配内容や教訓をサジェストする判断支援機能や、平常時に教育コンテンツとして活用するための技術継承支援機能を開発。
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これらの取組みにより、輸送障害発生時の関係箇所間のスムーズな連携や指令員の判断支援を実現し、お客さまへの影響拡大防止に努めます。

JR東日本とNECは、本システムの利用シーン拡大や業務支援機能の改善を継続し、運行管理業務のさらなる高度化を目指していきます。

以上

  • ※1

    「NEC the WISE」(エヌイーシー ザ ワイズ)はNECの最先端AI技術群の名称です。"The WISE"には「賢者たち」という意味があり、複雑化・高度化する社会課題に対し、人とAIが協調しながら高度な叡智で解決していくという想いを込めています。
    https://jpn.nec.com/press/201607/20160719_01.html
    NECのAI https://jpn.nec.com/ai/
  • ※2
    輸送障害対応における迅速さと正確さの要求をクリアするため、柔軟かつ反復的な仕様検討・変更を可能とするアジャイル型の開発手法を採用しました。具体的には、サーバレスのクラウド環境上でプロトタイプ開発を繰り返し、指令員の意見を都度反映・改良することで実践的な機能開発を実現しました。

本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC交通・物流ソリューション事業部
E-Mail:nec-transport-dx@vci.jp.nec.com

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