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NEC、蓄電池を用いたVPPサービス向けにAIによる効率的な運用計画の立案と運転継続性の向上を実現

~関西電力が実施した周波数制御に関する実証試験で確認~

2020年3月25日
日本電気株式会社

NECは、広域に分散する多数の需要家蓄電池を遠隔からリアルタイムで制御する独自技術(階層協調制御方式・仮想統合制御技術、注1)の研究開発を進めています。今般、本技術が関西電力株式会社(本社:大阪市北区、取締役社長:森本 孝)の実証試験(注2)に採用され、本実証試験を通じて、蓄電池のサービス別・機器別電力量計測機能、運用計画機能、運転継続機能を確認しました。
なお、今回の実証試験においても、NECの独自技術である階層協調制御方式・仮想統合制御技術による1万台規模の分散電源を秒単位で一括制御しながら、周波数調整サービスと需要家蓄電池本来のサービス(エネルギーマネジメント、BCP対策等)を同時に実現する同時マルチユース(注3)の技術が活用されています。

1.サービス別・機器別の電力量計測機能

VPP(Virtual Power Plant)サービスの商用化に向けては、需要家蓄電池の同時マルチユースが不可欠であり、需要家蓄電池の各サービス(周波数調整サービスとエネルギーマネジメント等)へ貢献した電力量を、機器別に計測する必要があります。こうしたサービス別・機器別の電力量計測機能を実証試験を通じて確認しました。従来は需要家蓄電池が貢献しているサービスを区別して電力量を計測できませんでしたが、本機能により、需要家蓄電池からの充放電電力を各サービス別に計測することができるようになります。

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サービス別・機器別の電力量計測機能のイメージ

2.運用計画機能

AIを活用して、1万台規模の蓄電池を対象に、各蓄電池の仕様や状態などを考慮しながら、周波数調整サービスに対して確保する調整力を需要家別に算出し、蓄電池群全体として1時間単位・24時間分の調整力を自動的に計画する技術を実証しました。これにより、蓄電池群全体としての周波数調整力の増大、ならびに常時必要とされる周波数調整力を計画的・継続的に供出することができます。

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運用計画機能のイメージ

3.運転継続機能

今回の実証試験においては需要家蓄電システムにおける不測の事態(故障による停止や通信障害等)の発生に対して、NECの階層協調制御方式・仮想統合制御技術を用いて、即座に他の蓄電池リソースに対し出力補償指令を発することで、実証試験全体では予め契約した周波数調整力を継続供出できる機能を確認しました。これにより、周波数調整サービスに不可欠な蓄電池群制御の信頼性が向上します。

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運転継続機能のイメージ

今後、NECは、需要家蓄電池を用いた周波数調整サービスの実用化を目指し、同時マルチユースの更なる高度化を図ります。遠隔からのリアルタイム一括制御技術を通じて、再生可能エネルギーの導入量拡大へ貢献するとともに、エネルギーの自給自足を可能とする新しいエネルギー社会の実現を目指します。

以上

  • (注1)
    階層協調制御方式:蓄電池個々への出力分配の全体最適化とリアルタイム・同期制御を可能とする制御情報の配信方式
    仮想統合制御技術:AIを活用し、蓄電池個々の状態や台数、上位システムの要求に基づき、各蓄電池の出力を最適分配する技術
  • (注2)
    蓄電池を活用した周波数制御技術に関する実証試験
    関西電力他が2019年12月2日~2020年1月31日まで実施。
  • (注3)
    1台の蓄電池で複数のVPPサービスを同時に実現すること

NECの分散電源を活用した電力系統安定化ソリューションについて

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E-Mail:vpp_pr@sed.jp.nec.com

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