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PayPay加盟店(店舗)の手数料はいくら?わかりやすく手数料の種類と導入のポイントについて解説

近年、スマートフォンによるキャッシュレス決済が進んでおり、飲食店でも続々と導入されています。

キャッシュレス決済の中でも、特にユーザー数が多いのは「PayPay(ペイペイ)」です。2023年10月時点で登録ユーザー数は6,000万人を突破し、加盟店も同年3月時点で410万箇所を超えています。

時代の流れに対応し、売上管理を効率的に行うためにはPayPayの導入が効果的といえるでしょう。しかし、2021年に決済手数料が有料化されたと聞いて、導入するべきか悩んでいる方もいるのではないのでしょうか。

本記事では、PayPay加盟店が負担する手数料の種類、PayPayのメリットや導入する際の手順・決済方法、上手に活用するポイントを解説します。ぜひ、PayPayの導入を検討する際の参考にしてください。

PayPay加盟店(店舗)が負担する手数料とは

PayPayを導入する際、加盟店が負担する手数料は大きく分けて3つあります。

  • 導入費用や解約手数料
  • 決済手数料
  • 入金手数料

決済手数料は2021年に有料化されているため、どのような点が変更されたか気になる方も多いでしょう。競合サービスとの比較もしていますので、ぜひ参考にしてください。

導入費用や解約手数料について

PayPayは、導入費用や解約手数料が無料です。専用の端末機が不要で、パソコンやスマートフォン・タブレットがあれば導入できます。

PayPayの決済方法は「ユーザースキャン方式」と「ストアスキャン方式」の2種類あります。「ユーザースキャン方式」はQRコードを店舗に設置し、お客様に読み取ってもらうだけで決済が完了します。専用のQRコードはPayPayのお申し込みをし、審査が通れば無料で郵送されてきます。

「ストアスキャン方式」は、お客様が提示したバーコードを店舗側が読み取ります。店舗にスキャナがあれば、PayPay専用の読み取り端末は必要ありません。

また、PayPayは解約手数料もかからないため、いつでも無料で解約できます。

決済手数料について

2024年6月現在、PayPayの決済手数料は有料となっています。決済手数料は日々の売上にも直結するため、下記3点について理解を深めた上で導入を検討しましょう。

  • いつから決済手数料有料化が始まった?
  • 決済手数料はいくらかかるのか
  • 競合サービスとの手数料比較

いつから決済手数料有料化が始まった?

PayPayがサービスを開始したのは2018年で、当時の決済手数料は無料でした。しかし、2021年10月からPayPayの決済手数料有料化が始まりました。

決済手数料が有料化されてからは、売上の一部をPayPayに支払う仕組みに切り替わっています。現在は、店舗の売上から一定の料率分だけ決済手数料が引かれた後、口座に振り込まれる形が一般的です。

決済手数料はいくらかかるのか

PayPayの決済手数料は、税別で1.6%もしくは1.98%に設定されています。「PayPayマイストアライトプラン(以下、ライトプラン)」を契約すると決済手数料が1.6%、未加入の場合は1.98%です。

ライトプランのほうがお得に感じられますが、月額1,980円(税別)の利用料がかかる点に注意しましょう。PayPayの決済金額によっては、契約の有無が店舗の売上を左右します。契約内容は慎重に検討しましょう。どちらのプランで契約をしたら良いかは後述の「PayPay上手に活用するポイント」にて解説をしています。

競合サービスとの手数料比較

PayPayは決済手数料が有料になってしまいましたが、他のキャッシュレス決済サービスの手数料と比較すると高いのでしょうか。下記に比較表を作成しました。

キャッシュレス決済サービス 決済手数料(税別)
PayPay 1.6%もしくは1.98%
au PAY 2.6%
楽天ペイ 2.95%
d払い 2.6%
クレジットカード 2.50〜3.75%

参考元:new window費用と振込サイクル(実店舗決済) - PayPay
参考元:new window導入コスト0でリスクなし auユーザーじゃなくても使える、集客力アップが期待できるキャッシュレス決済|au PAY
参考元:new window店舗決済サービス - 楽天ペイのクレジットカード決済、電子マネー決済、アプリ決済 - 楽天ペイ(実店舗決済)
参考元:new windowスマホ決済の導入をご検討の店舗オーナーさまへ|キャッシュレスならd払い

他のサービスと比較してみると、PayPayは業界最安水準を維持していることがわかります。決済手数料を有料化したとはいえ、PayPayは低コストでキャッシュレス決済を導入できるサービスであるといえるでしょう。

入金手数料について

PayPayは、売上入金を月1回にまとめると手数料が無料になります。月2回以上の入金が必要な場合は「早期振込サービス」を利用できますが、こちらは有料になります。

早期振込サービスは金額にかかわらず、PayPay銀行の場合は20円、その他金融機関の場合は200円の振込手数料がかかります。また、振込金額の0.38%がサービス利用料として引かれます。

PayPayが手数料有料化しても導入するメリット

PayPayは決済手数料が有料化されましたが、それでも導入するメリットはあります。具体的には次の5つです。

  • 集客力の向上
  • 導入ハードルの低さ
  • 早い入金サイクル
  • 手厚いサポート
  • キャッシュレスによる人的ミスの軽減

PayPayの導入を検討する際は、コストだけにとらわれず、様々な視点からメリットを把握しましょう。

集客力の向上

2023年10月時点で、PayPayの登録ユーザー数は6,000万人を突破しています。ユーザー数が多いため、集客力の向上が期待できるでしょう。ユーザー数が多いPayPayを店舗に導入すると、キャッシュレス決済を好む新規顧客の獲得につなげられます。

PayPayはポイント還元の高さもユーザー数が多い一因となっています。その他にも、PayPayが使えるかどうかという理由でお店選びをするお客様もいらっしゃいます。

また、PayPayではお客様の消費活動を促進するために、様々な大型キャンペーンを実施しています。各種キャンペーンに参加すると宣伝効果にもなるため、集客に活用しやすく売上を伸ばせるでしょう。

導入ハードルの低さ

PayPayは初期費用が無料で、導入しやすい点もメリットです。お客様がQRコードを読み取る「ユーザースキャン方式」であれば、専用の端末機を購入・レンタルする必要もありません。

また、PayPayは導入ハードルの低さから、資金面で制約が多い個人事業主でも手軽に始められます。PayPayを利用する上で審査を通過しなければなりませんが、申込みで必要なものは本人確認書類と店舗写真のみです。

決済手数料が有料とはいえ、PayPayは競合サービスに比べると安く利用できます。ランニングコストを抑えられる点も、PayPayの強みといえるでしょう。

早い入金サイクル

PayPayでは入金サイクルが早いため、資金繰りに困る場面を減らせます。

店舗運営では、お金の流れを把握し適切に管理することが大切です。PayPayは月1回と比較的早いサイクルで売上が入金されるため、資金不足や給与未払いなどのトラブルを防げます。

また月1回の入金であれば、振込手数料がかからない点も大きなメリットです。緊急で売上金が必要なときは手数料がかかりますが、「早期振込サービス」を利用して振込申請すると、最短で翌日には口座に反映されます。

店舗を運営していると、急にお金が必要になる場面も出てくるでしょう。PayPayは、緊急時でも低コストですぐにお金が用意できるため安心です。

手厚いサポート

PayPayでは店舗向けのサポート体制が充実しています。たとえば、電話による相談窓口の設置です。審査中の店舗であれば毎日9:00〜18:00まで、導入後は24時間365日いつでもスタッフが対応してくれます。

また、他者による不正利用を防止するために、専任スタッフが常時監視を行っています。端末認証や銀行口座・クレジットカード情報の暗号化など、セキュリティも整備されているため、安心して利用できるでしょう。

不正取引が行われた場合でも、原則として取引金額の全額が加盟店に入金されるため、店舗に大きな不利益は出ません。不正利用による被害を受けたときは、PayPayが負担してくれる補償制度もあります。

キャッシュレスによる人的ミスの軽減

PayPay利用時は、基本的に現金のやり取りが発生しません。そのため、以下のような支払時のミスを軽減できます。

  • 小銭やお札の数を間違える
  • 小銭を落としたことに気づかない
  • 間違った金額のお釣りを渡す

金銭管理のミスは売上にも影響が出るため、未然に防止しなければなりません。PayPayを導入してキャッシュレス決済を進めると、直接お金を扱う機会が減り、上記のミスを回避できるでしょう。

また、PayPayによる決済時の売上はデータで確認できます。売上管理の効率化を図る上でも、PayPayの導入は効果的です。

「レジのお金が合わない」「売上管理が大変」という店舗は、PayPayを導入すると業務の負担を減らすことができます。

PayPayで決済する方法

PayPayで決済する方法は次の2つです。

  • ストアスキャン方式
  • ユーザースキャン(QRコード読み取り)方式

それぞれの決済方法や必要なものについて、詳しく解説していきます。

ストアスキャン方式

1つ目は「ストアスキャン方式」と呼ばれる決済方法で、コンビニやスーパーなどで幅広く活用されています。決済の流れは以下のとおりです。

  • お客様側がPayPayアプリを立ち上げ、バーコードを店舗に提示する
  • 店舗側がスキャナでバーコードを読み取る
  • レジの画面で決済内容を確認できたら支払い完了

ストアスキャン方式で決済するときは、専用の端末機が必要です。スキャナが店舗にない場合は購入・レンタル費用がかかります。

ユーザースキャン(QRコード読み取り)方式

2つ目は「ユーザースキャン(QRコード読み取り)方式」と呼ばれる決済方法です。飲食店や個人事業主の多くは、ユーザースキャン方式を採用しています。

ユーザースキャン方式による決済の流れは以下のとおりです。

  • お客様がスマートフォンで店舗側のQRコードを読み取る
  • 会計金額を入力し、店舗側に見せる
  • 金額に相違がなければ「支払う」を選択し、支払い完了

ユーザースキャン方式は専用端末が不要です。PayPayから送られてくるQRコードを専用の台紙に貼り付けるだけで使えるため、準備の手間もほとんどかかりません。

PayPayを導入する手順

ここからは、PayPayを導入する手順について解説します。必要なものを揃えてから、下記の流れに沿って準備を進めましょう。

  • 仮登録
  • 申込み案内メールを受信
  • 審査情報の入力
  • 審査完了後、1週間程度で導入完了

導入を検討している店舗向けの相談窓口も設置されており、不明点については電話での問い合わせも可能です。それでは順番に見ていきましょう。

必要なもの

まずは必要な書類を揃えましょう。以下のように、個人事業主と法人では用意するものが少し異なります。

個人事業主 法人
下記のいずれか1点
  • 運転免許証
  • 在留カードおよび特別永住者証明書
  • 個人番号カード(マイナンバーカード)
  • 日本国パスポート(+住所確認書類)
  • 各種健康保険証(+住所確認書類)
その他必要なもの
  • 店舗写真(内観・外観1枚ずつ)
※住所確認書類いずれか1点(発行から6ヶ月以内)
  • 公共料金領収書
  • 住民票記載事項証明書
  • 住民票写し
下記のいずれか1点
  • 運転免許証
  • 在留カードおよび特別永住者証明書
  • 個人番号カード(マイナンバーカード)
  • 日本国パスポート
  • 各種健康保険証
その他必要なもの
  • 法人番号(法人登録した際に発行された番号13桁)
  • 店舗写真(内観・外観1枚ずつ)

参考元:new window導入の流れ(実店舗決済) - PayPay

上記のほか、業種によって用意しなければならない書類もあります。PayPayのホームページを見て事前に確認しておきましょう。

仮登録

必要な書類が揃ったら、次は仮登録を行います。申し込みフォームに沿って入力しましょう。入力内容は以下のとおりです。

個人事業主 法人
  • 業種
  • 申込み担当者氏名
  • メールアドレス
  • 連絡先電話番号
  • 業種
  • 申込み担当者氏名
  • メールアドレス
  • 連絡先電話番号
  • 法人名

上記のほか、任意の入力事項がいくつかあります。仮登録は1〜2分程度で完了します。

申込み案内メールを受信

申込みフォームを送信したら、仮登録で入力したメールアドレスに本登録の案内メールが届きます。

参考元:new window導入の流れ(実店舗決済) - PayPay

迷惑メール対策でドメイン指定をしていると、メールを受信できない可能性があります。案内メールが届かない場合は、一度設定を見直しましょう。案内メールが届いたら、本文に記載されているURLから本登録に進みます。

審査情報の入力

本登録の申込みフォームから審査情報を入力します。ここで必要なのは、仮登録前に用意した書類です。

個人事業主の方は審査書類を画像ファイルで提出します。「jpg」「gif」「png」形式でアップロードしましょう。このとき、コピーを提出すると受付不可になるため、原本を揃えておきます。

審査結果は後日、仮登録の際に入力したメールアドレスに届きます。

審査完了後、1週間程度で導入完了

審査完了後、1週間程度で「PayPayスターターキット」が届けられます。PayPayスターターキットに入っているものは以下のとおりです。

  • スタートガイド
  • 3WAY 自立式スタンド
  • PayPayコードステッカー
  • 台紙ステッカー
  • 店頭用ステッカー
  • リーフレット
  • 組立式リーフレットケース

「PayPayコードステッカー」はお客様が読み取るQRコードです。「自立式スタンド」や「台紙ステッカー」に貼り付けて利用しましょう。決済データの照会・管理サイトである「PayPay for Business」の初期設定を行ったら、導入完了です。

お会計時にQRコードをお客様に読み取っていただくことで、すぐにPayPayでの決済を始めることができます。

PayPay上手に活用するポイント

PayPayを上手に活用するポイントは、できるだけ手数料を安く済ませるということです。具体的には、以下の2点を押さえましょう。

  • PayPayマイストアライトプランへの加入を検討する
  • 売上金の無料入金は月1回のみ

PayPayのサービス内容を理解し、メリットを最大限に生かしましょう。

PayPayマイストアライトプランへの加入を検討する

PayPayの決済手数料は比較的安いものの、可能な限りコストダウンを目指したいところです。そこで、PayPayマイストアライトプラン(以下、ライトプラン)への加入を検討しましょう。

ライトプランを契約すると月額1,980円(税別)かかりますが、決済手数料を1.98%から1.6%に下げることができます。月額料金も考慮すると、PayPayによる決済が月55万円を超える場合は、ライトプランがお得です。

契約状況 決済手数料(税別) 入金額
※PayPayによる決済が月55万円の場合
加入 1.6% 539,220円
未加入 1.98% 539,110円

上記の表の通り、月55万円の決済金額を目安に、ライトプランへの加入を検討することをおすすめします。

売上金の無料入金は月1回のみ

売上入金を月1回だけにするのも、PayPayを上手く活用する上では大切なポイントです。

PayPayでは、売上入金を月1回にまとめると振込手数料が無料です。早期振込サービスだと、振込手数料が20円または200円かかってしまいます。また、振込手数料とは別に、サービス利用料として振込金額の0.38%が引かれる点にも注意が必要です。

PayPayでコストを最小限に抑えるためには、緊急の場合を除き、売上入金を月1回にするなど計画的に利用しましょう。

PayPayは手数料の安い決済方法!活用して店舗のDX化を進めよう(まとめ)

PayPayは初期費用や解約手数料が不要で、その他の手数料も安い決済方法です。決済手数料は有料化されましたが、それでも業界最安水準を維持しています。

また、手数料以外にも集客力向上や人的ミスの軽減などのメリットがあるため、顧客満足度や売上アップにも貢献するでしょう。

飲食店のDX化を進めて効率的な店舗運営を行うためにも、本記事で紹介したPayPayのメリットや上手に活用するポイントを理解し、導入の検討をすることをおすすめします。

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