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POSシステムとは?機能や導入のメリット・デメリットなどを解説

POSシステムが日本で初めて導入されたのは、40年以上も前のことです。それから、小売業界や飲食業界を中心に様々な業界で、その規模の大小問わず、POSシステムが広く導入されています。

このPOSシステムは、これまでのレジに代わり、商品の販売データを電子で記録・管理することで、販売管理業務の効率化と正確性の向上を実現します。

本記事では、POSシステムの概要から具体的な機能、メリット・デメリットまで詳しく解説しています。さらに、実際にPOSシステムを導入した企業の事例も紹介しており、その効果や選定のポイントなどを分かりやすく説明しています。

POSシステムへの理解を深め、導入を検討されている方にぜひ一読していただきたい内容になっております。

POSシステムとは

POSとは「Point of Sales」の略称で、日本語では「販売時点情報管理」と訳されます。つまりPOSシステムは「販売時点情報管理システム」となります。

簡単に説明すると、お店の販売時の商品データを記録して管理するシステムのことを指します。

従来のように一日の終わりにまとめて集計するのではなく、リアルタイムに集計するため、業務時間の短縮化やスタッフによるミスの軽減などが期待できます。

また、最近ではクラウド機能を利用したPOSシステムも存在し、低コスト・省スペースで複数店舗の情報管理を行うことが可能なものもあります。

POSシステムとPOSレジとの違いとは

POSシステムとPOSレジという言葉が混同されることがありますが、この2つは異なるものです。

POSシステムは前述の通り、販売時の情報を一括して管理するシステムを指します。一方、POSレジは、販売情報をリアルタイムに把握、管理する機能を有したレジのことを指します。

つまり、POSレジはPOSシステムを搭載したレジということになります。商品を購入するお客様が普段目にしているレジスターや、レジ機能を有したパソコン、タブレット端末は「POSレジ」であり、そのPOSレジから読み取ったデータを管理、分析して在庫管理や販売戦略に役立てるためのシステムを「POSシステム」と使い分けます。

POSシステムの仕組み

では、実際にPOSシステムはどのような仕組みで機能しているのでしょうか。大まかな流れとして次のようになっています。

  1. 商品のバーコードを読み取る
  2. 読み取った商品の名前や値段をPOSシステムに登録されているデータと照合する
  3. 商品購入の決済が完了した後、POSシステムで売上情報として登録される

このとき、データとして蓄積される売上情報には、「購入日時」「販売店舗名」「販売個数」「商品名」「販売価格」などが挙げられ、さらに会員情報があれば「購入者の性別」「購入者の年齢層」などもデータとして登録されます。

これらの情報をもとに仕入れ計画や、複数店舗であれば各店舗への発注振り分けなどを行います。

POSシステムの機能

ここでは、POSシステムがどのような機能を持っているのか、代表的な機能について解説していきます。

最近のPOSシステムには、基本的な売上情報や在庫管理、スタッフの勤怠管理の他にも、売上を分析する機能やキャッシュレス決済機能、モバイルオーダー機能など様々なものがあります。

会計機能

会計機能はPOSシステムの中で最も代表的な機能です。

POSシステムが持つ会計機能には、店舗の売上や釣り銭の計算、割引があった際の反映、レシートの発行などがあります。

従来のレジのように、一つ一つの商品の金額を打ち込むのではなく、バーコードを読み込むことで登録されたデータと照会し自動で計算を行うため、スタッフの業務負担を軽くすると同時に、ミスの削減が期待できます。

また、POSシステムによっては注文をデータ化するシステムや、在庫管理機能や自動売上登録、自動釣銭機能などがあり、さらに会計作業を自動化することができます。

キャッシュレス決済連携機能

これまでのPOSシステムでは、売上情報を記録するためのPOSレジとキャッシュレス決済機能を別々に運用する必要がありました。

そうすると、スタッフはPOSレジと決済端末の両方に金額を入力する必要があるため、時間や手間、決済時やレジ締め時のミスが発生する危険性があります。

しかし、最近のPOSシステムでは、POSレジとキャッシュレス決済機能を連携する機能が搭載されたものも増えてきています。クレジットカードや電子マネーなどの各種キャッスレス決済機器のデータも同時に処理することができます。

これにより、スタッフの手間や入力ミスの軽減、それによる会計時間の短縮やスタッフの負担軽減、売上情報の一元化、決済手段の分析などのメリットがあります。

売上管理機能

売上管理機能は、販売時の情報をさまざまな観点から分析できる機能です。

たとえば、商品が購入された日時や価格、数量などを日別、週別、月別などに管理・分析し販売戦略を立てるために活用することができます。

これらは自動で集計してくれるため、スタッフの負担を軽減することができます。また、クラウドサービスを用いることで複数店舗の売上情報を一元管理し、各店舗の発注計画などに活かすこともできます。

商品管理機能

商品管理機能は、商品の販売数や在庫数を適切に管理・分析するための機能です。事前に商品情報と在庫数を登録しておけば、売上げに応じて自動で在庫数が更新され、常に最新の状況を把握することができます。また、在庫がゼロになった際に通知が届くような設定をすることも可能です。

システム上でリアルタイムに在庫を確認できるため、スタッフによる在庫を確認する手間がかかりません。

また、お客様からの問い合わせに素早く対応できるメリットもあります。さらに、店舗間での在庫の移動状況も管理できる機能があり、これらを活用することで棚卸し作業の時間短縮も期待することができます。

顧客管理機能

顧客管理機能は、会員登録したお客様の情報を管理し、適切なサービスを提供するための情報とするための機能です。

ここで使用する会員登録されたお客様の情報とは、名前や年齢、性別、住所、その他お客様が希望するサービスなどであり、これらを活用することで、再来店時のお客様とのコミュニケーション材料や特別な会員特典の提供などに活用することができます。

また、過去の購入履歴を分析することで今後の発注管理や運営計画の参考にすることも可能です。

勤怠管理機能

勤怠管理機能は、スタッフの出退勤やシフト、休暇などの管理が行える機能です。

一般的な勤怠管理システムはデスクワークの方を対象にしたものが多いですが、POSシステムに備わっている勤怠管理機能は、小売店や飲食店といった店舗ビジネスを行う現場で使いやすいようカスタマイズされたものがメインになっています。

別の勤怠管理システムを導入しなくて済むため、設置する機器が少なくて済み、省スペース化やコストの削減ができる他、POSシステムとの連携により売上と人件費の分析なども行うことができます。

その他様々なツールやトレンドな機能との連携

POSシステムには、上記のような基本的な機能のほか、お店の運営状況に合わせた機能を追加、連携することができます。

主な機能として下記の4つがあります。

  • テイクアウト・デリバリー機能
  • セルフオーダー・モバイルオーダー機能
  • 自動発注機能
  • ポイント管理機能

各機能の詳細については、次の項目で丁寧に解説いたします。

テイクアウト・デリバリー機能

テイクアウト・デリバリー機能は、テイクアウトやデリバリーなどの注文受付を管理することで業務を効率化出来る機能です。

顧客情報を管理・分析できる機能をはじめ、オンライン決済などの機能も備えています。注文状況から配達、決済情報までを一括で管理することが出来るため、配達の遅れや漏れ、支払金額の間違いといったスタッフによるミスを減らすことができます。

Uber Eatsや出前館などのフードデリバリーサービスとの連携も可能なため、複数のデリバリーサービスを一元管理して業務の負担を減らすことができます。

セルフオーダー・モバイルオーダー機能

セルフオーダー・モバイルオーダーは飲食店を中心に導入されているシステムで、お客様が自らスマホやタブレットを操作して注文を行うシステムです。

POSシステムを使うことで、各種セルフオーダー・モバイルオーダーシステムと連携し、注文や決済をシステム化することができます。これにより、人件費やスタッフによるミスの軽減、業務効率化につなげることができます。

その一方で、お客様とのコミュニケーションが減少したり、端末の操作ができないお客様への対応が増えたりなど、デメリットもあるため、事業形態によって使い分ける必要があります。

自動発注機能

自動発注機能は、POSシステムを活用して最適な在庫を分析し、それに合わせた在庫発注を自動で行ってくれる機能です。

定番商品は、需要の変動が少ないため在庫管理の予測がしやすく、発注を自動化することができます。反対に、時期や流行などにより売れ行きが変化しやすいものに関しては自動化が難しいため、発注担当者の予測に任せている企業も多く存在します。

そのため、自動発注機能を利用できる商品のみ発注を自動化することにより、販売機会損失と人件費を大きく減らすことができます。

ポイント管理機能

現在、国内で使用可能なポイントサービスは数多く存在します。POSシステムのポイント管理機能は、各種ポイントカードサービスと連携することで、複数のポイントを一括管理することができます。

これにより、ポイントカードサービスごとに異なる端末を用意したり、独自の操作をしたりする必要がなくなり、省スペース化やスタッフの負担を減らすことができます。

また、使用されたポイントカードサービスと顧客データを分析することで、リピーターの獲得や、売上向上につながる施策作成などの参考にすることができます。

POSシステムのメリット

ここではPOSシステムを導入するメリットについて解説します。主なメリットとして下記の5つが挙げられます。

  • レジ会計の効率化
  • レジの打ち間違いを減らせる
  • 在庫の最適化
  • コストや付随業務の削減
  • 複数店舗の情報の一元管理ができる

次の項目から、詳しく解説していきます。

レジ会計の効率化

多様な決済方法に対応できることで、スタッフとお客様間での現金のやり取りが必要なくなるなどにより、レジ会計の時間を短縮することができます。

レジの待ち時間は購入者の意欲に大きく関わっており、レジ待ちに長い列ができているとそれだけで購入を諦めてしまう人も多いです。そのため、レジ待ち時間を減らすことはお客様にとって満足度の向上に繋がり、店舗にとっての売上アップにつながります。

さらに、レジ会計の時間短縮によって、スタッフの業務負担も軽減されます。心の余裕が生まれることにより、これまで以上にお客様への細やかな心配りが可能になり、お客様の満足度をより高められます。

また、レジ係の人数を抑えつつ、スムーズな会計を実現できるため、混雑時でもレジ以外の場所にスタッフを配置することもできます。POSシステムを導入することで、サービスの質と生産性の両立が期待できます。

レジの打ち間違いを減らせる

POSシステムを導入することで、レジ業務の手順を減らすことができます。

たとえば、これまでのシステムであれば商品の金額を手入力していたものが、POSシステムであればバーコードを読み取るだけで正しい金額を入力してくれます。これにより、レジの打ち間違いを減らすことができます。

レジの打ち間違いは、お客様からの信頼を損ないかねません。とくに、過剰に金額を請求してしまった場合は、大きなトラブルに発展する可能性があります。POSシステムは、こうしたスタッフによるミスを最小限に抑える効果があります。

また、打ち間違いは金額の面だけでなく、商品の取り違えなどでも発生するリスクがあります。POSシステムの導入で、商品の取り違えも防ぐことができます。

このように、レジ係の作業負担が軽減されるため、ストレスからくるミスも減少すると考えられます。結果として、レジ業務の正確性が高まり、顧客サービスの質が向上します。

在庫の最適化

POSシステムを導入することにより、お客様の購買行動をデータ化し、適切な在庫管理を行うことができます。

適切な在庫管理は、経営の要といっても過言ではありません。過剰在庫は、飲食店であれば食品ロスや保管スペースの問題など、様々な問題を発生させます。

一方、売れ筋商品の在庫切れは、お店の売上を低下させます。POSデータを活用することで、こうした無駄を最小限に抑え、適正な在庫水準を維持できるようになります。

さらに、POSデータを分析することで、お客様の傾向やニーズを捉えることも可能です。売れ筋商品や季節トレンドなどを事前に読み取れば、タイミングを逃さずに発注や販促に活かせます。在庫の最適化をすることで、顧客満足度とコスト削減の両立を狙うことができます。

コストや付随業務の削減

POSシステムを導入することで、レジ業務の手順や負担を減らすことができ、スタッフは空いた時間を別の業務時間に使うことができます。また、必要以上の人員になる場合には、シフトの人数を減らすこともできるでしょう。

結果として、人件費とスタッフの業務負担を同時に減らすことができます。また、業務形態に合わせてセルフレジなどを導入することにより、人件費をさらに削除することも可能です。

POSシステムを導入することにより、レジでバーコードを読み取るだけで売上が自動登録されるため、スタッフによる手入力の必要がなくなり、ミスも減少します。また、売上データは自動集計されるため、レジ締めの作業がこれまでよりも簡単になります。会計処理も自動化されるため、レジに関する業務の効率は大幅に改善されるでしょう。

複数店舗の情報の一元管理ができる

POSシステムを導入することで、複数店舗の情報を一元管理できるようになります。在庫管理だけでなく、売上やお客様の動向など、さまざまな情報を本部で一括して把握できるようになります。

これにより、各店舗への適切な指示が可能になります。本部からすぐに発注指示を出したり、トレンドを踏まえた販売戦略を立案・展開したりと、スピーディーな店舗運営を行うことができます。

また、POSシステムを利用することにより、店舗側の手間も大幅に省けます。在庫管理はもちろん、レポートの作成や本部への報告作業などを自動化できるため、スタッフの業務負荷を大幅に軽減できます。

POSシステムのデメリット

ここではPOSシステムのデメリットについて解説します。主なデメリットとして下記の3点が挙げられます。

  • 初期費用や月額費用がかかる
  • 運用コストがかかる
  • 機械トラブルが発生するリスクがある

次の項目から、詳しく解説していきます。

初期費用や月額費用がかかる

1つ目のデメリットは、初期費用や月額費用がかかる点です。

POSシステムの導入には、基本的に初期費用がかかります。機器本体の購入費用に加え、ソフトウェアのライセンス料、設置工事費用、スタッフへの研修費用なども必要となります。

とくに、店舗数が多くなるほど、その分コストも高くなる傾向にあります。また、システムを利用するための月額費用も発生します。サポート料金、ソフトウェアの更新料金、クラウドサービス利用料などの月額費用がかかることがあります。

これらはPOSシステムのタイプによっても費用が大きく変わってきますので、導入したいシステムのコストをきちんと把握し、自社の経営状況に合わせて慎重に導入を検討する必要があります。

運用コストがかかる

2つ目のデメリットは運用コストがかかる点です。

POSシステムを運用するには、初期費用の他にも継続的に運用コストが発生します。まずは、システムのメンテナンスや保守などの費用です。機器本体の故障に備えた修理費や、ソフトウェアのアップデート料金などが必要となります。

また、お店に合わせてシステムをカスタマイズする場合には、カスタマイズ費用もかかります。

さらに、POSシステムを活用するための人件費も運用コストに含まれます。システム操作を覚えるためのスタッフの研修や、データ入力・管理業務をするスタッフの人件費も考えた方がよいでしょう。店舗の規模が大きければ、そのコストも高額になる可能性が高いです。

POSシステムの導入は一時的な初期費用だけでなく、これら運用を継続するための出費がともなうことを意識しておく必要があります。

機械トラブルが発生するリスクがある

3つ目のデメリットは、機械トラブルが発生するリスクがある点です。

POSシステムはさまざまな機械で構成されており、故障やトラブルが発生するリスクを完全になくすことはできません。

例えば、レジ本体の障害や、プリンターの紙詰まりトラブル、バーコードリーダーの読み取り不良など、機械を使用していく上でのトラブルの可能性を考えておかなければなりません。

また、システム全体がダウンすると、一時的に店舗の営業自体を続けられなくなってしまう恐れもあります。

トラブルが発生した際には、迅速な修理や代替機の手配をすることが必要です。定期的なメンテナンスを実施し、機器の状態をしっかりと把握することでトラブルの頻度を減らすことができます。

しかし、機械を扱っている以上は、「トラブルを完全になくすことはできない」ということを認識しておかなければなりません。

タブレット型POS「NECモバイルPOS」ならこれらのデメリットも解消!

タブレット型POS「NECモバイルPOS」は、上記で挙げたPOSシステムが抱えるデメリットを大幅に解消できるサービスです。

iPadをPOSレジとして用いたクラウド型サービスのため、初期費用を大幅に抑えることが可能です。また、タブレット端末を用いることで運用コストも抑えられます。

さらに、NECは長年にわたり飲食店や小売店の業務を支えてきた企業です。飲食店や小売店の業務をよく理解しているため、トラブルが少なく安定した運用が可能です。万が一のトラブルの際にも、24時間体制のコールセンターとフィールドサポーターが丁寧に対応できる体制を整えています。
加えて、周辺機器との連携やソフトウェアのアップデートにも対応しています。ニーズに合わせて、機能を柔軟にカスタマイズできるのが大きな利点となります。タブレットならではの利便性も兼ね備えており、導入の検討に値する優れたサービスと言えます。

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POSシステムを選ぶポイント

各社から様々なPOSシステムが販売されていますが、どのように選べばよいのでしょうか。選び方を間違えると、必要な機能がない、逆に不要な機能が多すぎて使いづらいなど、さまざまな問題が発生してしまいます。

ここでは、POSシステムを選ぶ際のポイントについて解説いたします。

POSシステムの種類

まず、どのようなPOSシステムがあるのか、種類を把握しておく必要があります。大型のレガシー型やパソコン型、小型のハンディ型やタブレット型など、どのPOSシステムにもメリット・デメリットがありますので、お店に合った最適な製品を選ぶようにしてください。

レガシーPOSシステム(ターミナル型POS)

レガシーPOSシステムは、これまでのレジにPOSシステムを組み合わせたものです。ターミナル型POSシステムとも呼ばれています。

専用端末で、レジ本体とレシート発行プリンターなどの各種機能が一体化されているのが特徴です。そのため、導入が簡単ですぐに使用することができます。かつては、耐久性が高く、長く使用することができたため、多くの店舗でレガシーPOSシステムが導入されていました。

しかし、導入費用が高額で、ソフトのカスタマイズ・アップデートには別途費用がかかります。一度故障してしまうと復旧が大掛かりになってしまいます。そのため、昨今の飲食店のDX化の影響に柔軟に対応することができなくなっているものもあります。

また、大型のため、スペースが必要になる点にも注意が必要です。複数店舗を持つコンビニやスーパー、デパートなどにはおすすめの種類です。

パソコン型POSシステム(PC型POS)

パソコン型POSシステムは、パソコンに専用のソフトウェアをインストールすることで、レジ機能が使用できるPOSシステムです。レシート発行プリンターやキャッシュレス端末などの外部機器を取り付けることで機能を増やしていくことができます。

一般的なパソコンを使用するため初期費用を抑えることができ、POS端末としてだけでなく、パソコンとしてメールやインターネットなどを利用することもできます。

デメリットとしては、使用するパソコンによっては、レジとしての使い勝手が悪くなる可能性があることです。

すでにパソコンを使用している小規模な店舗におすすめです。

ハンディ型POSシステム

ハンディ型POSシステムは持ち運び可能なPOSシステムです。注文情報をデータベースに送信することで運用します。

専用端末のため初期費用はかかりますが、小型でバッテリーの持ちが良く、耐久性に優れています。バーコードリーダーが一体化したものもあり、POSレジとしてだけでなく、在庫管理にも使用することができます。

売り場を移動する必要のある飲食店や、出張販売をする店におすすめです。

タブレット型POSシステム(サブスク型(SaaS型)POS)

タブレット型POSシステムはスマホやタブレットにアプリをインストールして使用するPOSシステムです。一般的なタブレットを用いるため、初期費用を抑えることができ、設置スペースも必要としない点がメリットです。

キャッシュドロアや、レシート発行プリンターなどの周辺機器を別途導入する必要がありますが、レガシーPOSシステムのような大掛かりな設備は必要としないものがほとんどです。

持ち運びもしやすく、クラウド対応もしやすいため、リアルタイムで情報を更新することができます。

レジ周りをすっきりさせたい店舗や、イベントなどで持ち運ぶことが多い店舗におすすめです。

機能性と運用コスト

お店の形態によって、POSシステムに求める機能は変わってきます。例えば、コンビニでは在庫管理や売上分析といった機能が重要視され、飲食店は顧客情報やオーダー機能が重要視されます。

まずは、必要とする機能がPOSシステムに備わっていることを確認する必要があります。

POSシステムには、単純に売上や注文内容を確認する機能だけでなく、在庫管理や予約機能、分析機能、外部サービスとの連携など、各社で様々な機能が独自に搭載されています。

使用しない機能までついているものを選んでしまうと、運用コストが高くついてしまいますので、必要な機能をしっかりと把握し、製品を選ぶ必要があります。

導入後の機能強化や定期的なバージョンアップ

POSシステムを導入した後、そのまま導入時のままの状態で運用し続けるケースは少ないです。たとえば、導入した際には1店舗しかなかったが、将来的には2店舗、3店舗と展開していきたいお店も多いかと思います。

そのため、導入時には必要なくても、将来的には複数店舗で在庫を一元管理できたり、各店舗の売上データを比較できたりする機能が必要になるかも知れません。

また、定期的にバージョンアップを行ってくれるPOSシステムを選ぶことで、使いづらかった機能が改善されたり、時代に合わせた新機能が追加されたりする可能性もあります。

このように、導入時だけでなく、先々の展開を見据えたシステム選びを心がける必要があります。

外部システムとの連携

外部システムとの連携が可能なPOSシステムを選ぶことも重要です。POSシステムは単体でも便利な機能を備えていますが、必要に合わせて、各機能に特化した外部システムと連携することでより便利に使用することができます。

その際は、今まで使用していた外部システムがあれば、連携することで引き続き使えるかどうか確認する必要があり、これから導入を検討している外部システムがあれば、対応しているPOSシステムかどうかを調査した上で検討する必要があります。

保守・サポート体制

POSシステムは日々の店舗運営において中心となるシステムです。そのため、導入後に適切な保守・サポート体制が整備されているかを確認することは、システム選びにおいて非常に重要なポイントになります。

運用中に故障や不具合などの問題が発生した場合、迅速な対応が必要になります。また、システム更新や機能追加の際にもサポートがあるかも大切です。保守・サポート会社との連携は、システムを安定して使い続ける上で欠かせません。

保守・サポート体制をしっかりと構築することで、POSシステムを長期にわたり有効に活用することができます。支払う費用に見合ったメリットが得られるよう、この点にも十分に比較検討する必要があります。

NECのタブレット型POSシステム(サブスク型POSシステム)の導入事例

ここでは、実際にNECのタブレット型POSシステム(サブスク型POSシステム)を導入されたお客様の事例についてご紹介いたします。

この事例で紹介された機能の詳細・最新情報については、こちらの資料をご覧ください。

丸亀製麺(トリドールホールディングス)

世界に通用する“グローバルフードカンパニー”を目指す、株式会社トリドールホールディングス。デジタルトランスフォーメーション(DX)推進の一環として、全国861店(2021年2月末時点)を展開する讃岐うどん専門店「丸亀製麺」で、2021年1月より「NECモバイルPOS」を導入した。

「NECモバイルPOS」の導入理由について、次のように話してくださいました。

「丸亀製麺は全国にチェーン網を敷いているため、トラブルがあった際すぐに店舗に駆けつけてくれる体制が必要でした。私たちが調べた限りでは、他のサブスクリプション型 POSベンダーの保守はチャットボット対応やメール、受付時間 限定のコールセンター対応がほとんどというのが実情です。しかし、NECモバイルPOSはサブスクリプション型なのに、24時間365日のコールセンター対応。さらに、必要な場合は店舗に駆けつけてくれます。スタッフをマンパワーで支えてくれるのは唯一NECさんだけでした。」(BT本部 DX推進室室長 海老宏知氏)

その他にも、「変化への対応力の強化」と「事業継続性を高めること」を狙ってDX推進に取り組んでおり、その一環で根幹システムとなる「NECモバイルPOS」の導入に至りました。

一風堂(力の源ホールディングス)

ラーメン店「一風堂」のほか、フードコート業態 「RAMEN EXPRESS」や博多うどん酒場「イチカバチカ」などを展開している力の源ホールディングス様。活躍の場は日本国内にとどまらず、海外にも100店舗以上出店。ラーメンをはじめとした日本食文化を世界に広げられています。

これまでは、各店舗で他社製の据え置き型POSシステムをカスタマイズして導入しており、システム改修や外部システムとの連携、サーバ管理といった運用面で多大な手間とコストを要するという課題がありました。そこで2019年初旬に、据え置き型POSシステムからモバイルPOSシステムへと リプレイスする方針を固めました。

「SaaS型のクラウドサービスとして導入できる POSシステムの方が、運用の手間やコストを大きく低減できると考えていたので、自ずとそのようなサービス形態が主であるモバイルPOSシステムに リプレイスするという判断に至りました」

「NECモバイルPOS」を選択したことについて、「日本全国に拠点を開設して保守スタッフを配置しているという、保守体制が最大の理由」とお話してくださいました。

ぼてぢゅう(BOTEJYU Group ホールディングス)

お好み焼きの飲食店チェーン「ぼてぢゅう」などを運営しているBOTEJYU Group ホールディングス様でも「NECモバイルPOS」を導入いただいております。

「NECモバイルPOS」を導入した理由と良かった点について以下の点を挙げてくださいました。

  • 標準機能強化で軽減税率への対応が可能だったため
  • 基幹ASPサービスとの連携や帳票類の改善などの要望が標準サービスの継続的な機能強化の一つとして追加費用なしで対応された
  • 端末が故障してもすぐに代替機を調達できるのでメンテナンス性が向上した
  • POSデータがクラウド上に保存されるので、故障時にデータが消失してしまう心配がなくなった

ミア・ボッカ、イタリア料理クッチーナ、いただきコッコちゃん、麦と卵(イーストン)

北海道札幌市に本社を置き、地元を代表する外食企業として知られている株式会社イーストン様。同社は「お客様・従業員・お取引先と、感動を共有できる企業創り」という理念を掲げ、「ミア・ボッカ」や「イタリア料理クッチーナ」「いただきコッコちゃん」「麦と卵」など多様な業態を展開しています。

初期費用の安さや、自動釣銭機と決済端末との連携がすでに標準機能として備わっていたことなどに惹かれ、導入を決めてくださいました。

また、同社は多業態展開をしており、それぞれの業態によって必要となるサービスが違います。例えば、ある業態ではモバイルオーダーが必須だが、別の業態では必要ないということも多いです。

しかし、「NECモバイルPOS」ならコンセプトに合わせて柔軟に連携を変えることが可能です。実際、同社では業態によって、自動釣り銭機をはじめ、QR決済やモバイルオーダー、セルフオーダー、キッチンディスプレイなどの連携を行っています。

ピーター・ルーガー・ステーキハウス 東京、バルバッコア、モーモーパラダイス(ワンダーテーブル)

大切な人と食卓を囲んで飲食をすることで、ワクワクがあふれるテーブル––––。
そんな思いを社名に込めて事業展開を行っているのが株式会社ワンダーテーブル様です。同社は「ピーター・ルーガー・ステーキハウス 東京」や「バルバッコア」、「モーモーパラダイス」といったブランドを国内外に130店舗以上の展開を行っています。

NECモバイルPOSを選んだ理由について次のように話してくださいました。

「サブスク型POSの中でも、当時最適と選んだ営業管理システムと連携が可能だった『NECモバイルPOS』の導入を決めました。『NECモバイルPOS』はさまざまな外部サービスと連携しているので、アナログの作業をデジタルへスムーズに切り替えることができます。

また、NECという企業に対する信頼感はもちろん、さまざまな企業で既に導入されているという実績から生まれる説得力も大きかったです。サブスク型のサービスを提供する企業の中にはベンチャーが多く、導入前はさまざまな要求に対応できると話していても、いざ導入をすると何も実績がなかったというケースも目立ちます。だからこそ、NECの実績が際立ち、『NECモバイルPOS』をベースにDX戦略を進めていくこととなったのです。」(営業サポート部マネジャー小幡浩昭氏)

日本一(日本一)

株式会社日本一様は「あったか家族のお手伝い」というビジョンの下、焼鳥・惣菜の専門店「日本一」や鰻専門店の「うなぎ日本一」、からあげの専門店「からあげ日本一」など全国290店舗を展開しています。

どのサブスク型POSにするかを検討する際、日本一様が重視したのがベンダーの実績とシステムの保守、そして汎用性の高さの三つです。実をいうと、それまで同社ではNECのレガシーPOSを活用していたのでNECに対する信頼が既にあり、ベンダーの実績という点は申し分なかったそうです。加えて、保守のレベルの高さも知っており、「NECモバイルPOS」が第一候補として挙がってきたという背景を持ちます。汎用性の高さについても「NECモバイルPOS」は数多くのサービスと標準連携しており申し分ない。その連携数も他のベンダーと比べて圧倒的に多く、モバイルオーダーをはじめさまざまなサービスとスムーズに連携ができる。そうした点を踏まえて、最終的に「NECモバイルPOS」の導入が決定したとのことです。

「NECモバイルPOS」の詳しい資料はこちらをダウンロードしてください。
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POSシステムの導入の流れ

一般的なPOSシステム導入の流れは、次のようなステップで行われます。

  1. ニーズの定義
    お店の現状の課題を洗い出し、POSシステムにどのような機能が必要かを明確化します。
  2. システム選定
    明確化したニーズに合致するシステムを、比較検討して選定を行います。資料請求や商談、見積もりを行うことで、機能やコスト、サポート体制などを比較検討できるようにします。
  3. 構築
    選定後は実際にシステムを店舗に設置し、配線工事、インストール、データ入力など本格的な構築作業に入ります。このとき、これまで利用していたデータを、選定したPOSシステムに入れることができるよう検討しておく必要があります。
  4. 運用
    構築が完了したら、運用に入ります。定期的にソフトウェアのアップデートや必要に応じて端末の入れ替え、メンテナンスを行います。

とくに、タブレットやセルフレジなど、お客様が直接利用するシステムの場合は、念入りに清掃やメンテナンスをする必要があります。また、システム障害発生時の対応マニュアルを作成し、スムーズな運用体制をととのえます。

以上がPOSシステム導入の流れになります。導入の際は、この4ステップを意識してスムーズな店舗運営を行えるようにしましょう。

POSシステムを導入して飲食店の店舗運営の効率化と経営改善を!

POSシステムは、店舗の業務を簡素化し、経営の効率化に貢献してくれます。

これまでは手作業で行っていたレジの販売記録を、商品のバーコードを読み取ることで自動的に売上データとして記録します。さらに、クレジットカードなどキャッシュレス決済にも標準で対応しているため、会計業務の時間を大幅に短縮することができます。

また、在庫管理においても、システムが自動で在庫数を更新してくれるため、過剰な在庫を抱え込むことなく、また売れ残りによる損失も最小限に食い止めることが期待できます。

そして、複数の店舗を運営するお店においては、クラウドを活用して全店の販売データを一元管理できるため、発注指示や販売戦略の策定がスピーディーかつ簡単になります。

一方で、システム導入に際しては初期費用がかかることや、運用するための継続的なコストが発生するというデメリットもあります。

これらのメリットを享受しつつ、デメリットの部分を解消しているのが「NECモバイルPOS」です。企業の飲食店DX化の成功の鍵は、POSシステムが握っていると言っても過言ではありません。

機能性や将来的な拡張性、コストパフォーマンスなどを総合的に検討したうえで、POSシステムの導入を積極的に検討されることをおすすめします。

まずはお気軽にお問い合わせください。

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