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「デジタル技術はあくまで“手段”」。『NECモバイルPOS』のグループ長が指摘する“飲食店DXの勘違い”
「POS」が飲食店DXの突破口に。

  • 本記事は2023年10月2日に「企業トピ by 新R25」に掲載された記事を転載しています。

デジタル技術を駆使して業務を効率化する「DX(デジタルトランスフォーメーション)」。
「労働者人口の減少に備えて、そろそろDX推進に本腰を入れなきゃ…」と考えている飲食店オーナーもいるのでは?
実際、多くの飲食店が課題を感じているようで…

NECが2022年12月におこなった「店舗DXとPOSレジに関する調査」では、飲食店の74.1%が「店舗DXは必要だと思う」と回答しています。

とはいえ、接客・お会計・予約・配達…とあらゆる業務があるなかで、どこからDXに手をつけたらいいのでしょうか?
『NECモバイルPOS』の グループ長・黒田正治さんに聞いてみたところ、「考える順番が違う」と前提からひっくり返されてしまいました…

聞き手=山田三奈氏(企業トピ編集部)〉

日本電気株式会社 スマートリテール統括部 モバイルPOSグループディレクター兼グループ長 黒田正治

「デジタル技術はあくまで“手段”」飲食店DXの本当の目的

山田氏
さっそくですが…
飲食店は、どの業務からDXしていくべきなのでしょうか?

黒田
DXというと「業務効率化のためにデジタル技術をどう活用するか」ばかりに焦点がいきがちですが…
デジタル技術はあくまで“手段”にすぎません。
DXの本来の目的は別のところにあります。

山田氏
本来の目的…?

黒田
それは、競争上の優位性を確立させること。
つまり、「デジタル技術を使って業務効率化する」のではなく、「“自社の強み”を伸ばすために、デジタル技術を使う」というのが正しい順番なんですよ。

山田氏
「とりあえず業務効率化できそうな技術を導入すればいい」ってことじゃないんですね…

黒田
まさにそうです。
まず考えるべきは、他社には真似できない“自社の強み”になる領域である「競争領域」を明確にさせること。
すると、事業運営のためには必要だけど競争優位性の確立に大きくは寄与しない領域「協調領域」も見えてきます。

黒田
まずは「競争領域」を高度化するためにデジタル技術をどう使うかを考える。
その次に、「協調領域」を効率化するために、デジタル技術を使う必要があるかを検討する。
この両軸で考えることが大事です。

山田氏
「競争領域」→「協調領域」の順番で補っていくんですね。

黒田
はい。たとえば「組織づくりや企業文化に独自性がある企業」の場合なら…

まずは“独自性”となる組織づくりや企業文化をさらに深めるようなデータやデジタル技術を使う。
そのあとで、そのほかのこまかい業務を効率化できるようなデジタル技術の導入を検討する。
これがDXの前提の考え方なんですよね。

「POSシステム」を例に考えてみることに…

黒田
もう少し具体的に…「POSシステム」を例に考えてみましょう。

山田氏
POSってレジで使われてるシステムですよね?

黒田
はい。POSをDX化するときも、「自社にとってPOSは競争領域なのか、協調領域なのか?」から考えてみてください。

たとえばコンビニだったら、チケットや公共料金の支払い、荷物の発送など、「できることの多さ」が一つの差別化要素となっているから、POSは「競争領域」と言えるかもしれません。

それなら、自社でハードウェア専用機を保有して、カスタマイズを加えながら使う「レガシーPOS」が便利です。

山田氏
「競争領域」なら、自社でPOSを保有したほうがいいと。

黒田
ただ…飲食店の場合、POSが「競争領域」になっていることは少ないと思います。
豊富なメニューや美味しいご飯、接客の質などが「競争領域」で、POSは単に”売上を記録するためのもの”として使っていることが多いのではないでしょうか。
つまり、多くの飲食店にとってPOSは「協調領域」なんですよね。

山田氏
たしかに…

黒田
それなのに、多くの飲食店が個別にカスタマイズをした“こだわりのPOS”を取り入れています。
「モバイルオーダー」「デリバリー注文」「ポイント管理」などの周辺システムと連携したり、システム保守をしたりするたびにコストがかかってしまい、それがDXが進まない原因の一つになってしまっているんです。
本来シンプルな役割のはずのPOSに、お金をかけてカスタマイズしつづけていては体力が持ちません。
だから飲食店のみなさんにはぜひ、SaaS*で提供されるタブレット型の「サブスク型POS」を知っていただけたらと思います。

  • *
    SaaS(Software as a Service)…クラウド上にあるソフトウェアをインターネット経由で利用できるサービス。サースまたはサーズと読む

山田氏
へえ〜…POSにもサブスク型があるんですか!

黒田
はい。
サブスク型のPOSは、月額で複数の機能を利用できるだけでなく…
最近なら「インボイス制度への対応」など、社会の変化に伴う制度変更にも対応しやすいのもメリットです。

競争領域は「レガシーPOS」、協調領域は「サブスク型POS」がベストだと判明!

「NECモバイルPOS」が大手飲食チェーンに選ばれる3つの理由

黒田
NECでは「レガシーPOS」も「サブスク型POS」も取り扱っているのですが…
協調領域で「サブスク型POS」の導入を考えているなら、ぜひ『NECモバイルPOS』をご活用ください。

山田氏
ほう…これはどんなサービスなんですか?

黒田
注文・決済・顧客管理など、飲食店に特化した周辺サービスを備えた「タブレット型POS」のサブスクサービスです。

大手飲食チェーンを中心に年々ご契約者さまが増えており、現在は1,400社に導入いただいています。

山田氏
1,400…!! すごい。
何でそんなに大手の飲食店に選ばれているんですか?

黒田
選ばれる理由は、大きく3つあると思っていて…

① サブスク型ならではの継続的なバージョンアップ

黒田さん
1つ目が、つねに最新の機能を使えること。
NECが2カ月に1回バージョンアップをおこなっており、必要なサービスがより使いやすくなるよう機能を強化しています。

山田氏
たしかに自動で機能を更新してくれるのは便利ですね。

黒田
このスピード感は、仕事のパフォーマンスにも大きく関わります。
「レガシーPOS」だと、導入時は100点でも、時代の変化に伴って70点、50点…と機能が落ちていきますが…
『NECモバイルPOS』は、時代の変化に合わせて更新をおこなうので、つねに90点以上の運用を実現できるんです。

② 外部連携サービスが多く、カスタマイズ自在

黒田さん
2つ目が、決済や管理などにまつわる周辺サービスと多数連携していること。

「モバイルオーダー」「デリバリー注文」「ポイント管理」など、どんなサービスでもつねにクラウドで繋がる状態なので…

その店舗のニーズや用途にあわせて、機能を選んでいただけます。

山田氏
こんなにたくさんの機能から選べるんですね!

黒田
はい。

じつは多くの飲食店が「すでに利用中のサービスをわざわざ変えたくない」と思っていて、それもDXが進まない原因の一つになっているのですが…

「『NECモバイルPOS』なら既存サービスとも連携しやすい」とご好評いただいています。

③ 安心の「フィールドサポート」

黒田
最後3つ目が、類似サービスのなかで唯一、システムの安全を守る「フィールドサポート」に力を入れていること。

山田氏
フィールドサポート…?

黒田
全国にいる「フィールドエンジニア」というNECのスタッフが、POSの設置のみならず、各店舗で使いこなせるようになるまでのスタッフ教育まで担っているんです。
さらに、24時間365日問い合わせが可能なコールセンターも設置。
深夜の営業中に不具合があっても安心です。

山田氏
スタッフの教育まで…何でそこまでしてくれるんですか?

黒田さん
NECは、40年以上POSシステムを提供してきた歴史があります。
そのなかで、運用中のPOSトラブルが店舗運営にどれほどの影響を与えるか、POSの店舗導入がどれほど一筋縄ではいかないかを、よく理解しているんです。
攻めだけでなく保守にも力を入れていることが安心感につながっている。
だから大手飲食店に選んでいただけているんだと思いますね。


「サブスク型POS」なら、連携サービスをもっと便利に、シンプルに使えそう。
DXに課題を感じていて、POSを「協調領域」と捉えている飲食店オーナーのみなさん。
DXの第一歩を『NECモバイルPOS』から始めてみては?

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