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飲食経営コンサルタントが厳選 飲食経営に必ず役立つ本・ベスト5

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飲食店の経営者となると、1店舗を切り盛りすればいい店長とは違う経営手腕が求められます。身につけるべきノウハウは山のようにありますが、わざわざ勉強の時間などとれないことも多いはず。そこで、飲食経営コンサルタントが飲食店経営に必要な知識を効率的に身につけるために、「これだけははずせない!」という本を5冊厳選し紹介します。

多店舗化を目指すなら必読!
『飲食店完全バイブル 多店舗化の極意』(鬼頭誠司著、日経レストラン編集部編、日経BP社)

本書は、1日のお客さまがたった2人の日商6,000円の店舗から始め、20店舗で年商20億円に成長させた著者の経験を惜しみなく公開したもの。多店舗化を目指すオーナーが具体的に何をすべきか、現場に即したノウハウをかいつまんで伝えます。 

2店目を出すタイミングや、「10店目の壁」の破り方など、多店舗経営に向けたステップごとに解説されている点が実践的です。本気で多店舗化を目指す経営者にお勧めです。

見た目を制するものが飲食店経営を制す
『魅せる技術―ビジネスでモテる、自己演出の教科書。』(西松眞子著、インデックスコミュニケーションズ)

「人は見た目が9割」などと言われますが、同じことは飲食店経営者にも当てはまります。オーナーの熱量を店長に伝えるには、まず「デキる男」と思われなければなりません。オーナーが格好良ければ店長も同様に、そして従業員も格好良くなり、店全体の印象がグンとグレードアップします。

もちろん、大切なのは表面的な格好良さだけではありません。立ち居振る舞いや声のトーンなど、コミュニケーションに関する技術を磨くことで、自分の経営方針や店に託す思いを、店長、従業員、そしてお客さまに、まっすぐ届けることができるようになるのです。

「選択」を軸に人材の生かし方を知る
『選択の科学』(シーナ・アイエンガー著、櫻井祐子訳、文藝春秋)

経営者になるような人は、得てして自己裁量権が多いことを好むもの。しかし、店長クラスの人材がすべてそうとは限りません。逆に選択肢を絞って、少し限定的な範囲で任せたほうが実力を発揮できる人もいます。

秀でた人材を選ぶだけでなく、存分に生かす手腕も問われるのが経営者です。そのためにも、店長やコアとなる従業員の得手不得手を見極め、人材の生かし方や育て方を知る上で、「選択」への理解を深めることが効果的です。

NHKで放映された「白熱教室」でも話題になった本書には、飲食店経営に役立つ「選択」にまつわるエッセンスが満載です。

店がつぶれそうになったらこれを読め!
『V字回復の経営 2年で会社を変えられますか[増補改訂版]』(三枝匡著、日本経済新聞出版社)

事業再生に向けた改革のツボを説く名著です。経営コンサルタントの著者が自分自身で手がけた事例を元にした物語形式のため、フィクションでありながら臨場感あふれ、つい引き込まれるように読み進めてしまいます。主なモデルとして描かれているのは産業機械メーカーの話です。飲食店経営とは事業内容も規模も違いますが、参考になる点も多くあります。

もし、経営する飲食店の売上が落ちて頭を抱えているなら、ぜひ一読をお勧めします。具体的な立て直しのヒントが満載なことに加え、読み手の心にグッと迫る勢いある筆致で描かれる逆転劇に、きっと勇気をもらえるでしょう。

「ただ待つだけ」で解決することもある
『会社・仕事・人間関係で「もうダメだ!」と思ったとき読む本』(斎藤茂太著、あさ出版)

最後に少し毛色を変えて、心が軽くなる1冊を紹介しましょう。

本書は、「もうダメだ!」と思っても、あきらめる前に試してほしいこととして「待つ」ことを勧めています。頑張る必要はなく、あきらめるのを少しだけ先送りして、ただ待つのです。すると、もう無理だと思われたことが解決することもある、とのこと。

悩みがあっても、むやみに人に相談できないのが経営者。ときに夜も眠れないほど追い込まれてしまうこともあるはずです。そんなときに本書を手にとってみてください。フーッと気持ちがラクになって、いつもの冷静さを取り戻すことができるかもしれません。

読書を通して「先人」の知恵に学ぼう

以上、多店舗化、店長・従業員とのコミュニケーション、人材の生かし方、事業再生、そして自分の気持ちをコントロールする上で役立つ本を紹介しました。多忙ゆえ、なかなかまとまって勉強の時間がとれない経営者こそ、読書を通して「先人」の知恵に学ぶことが成功への近道なのです。


監修:三浦歩(飲食店経営コンサルタント)

外食チェーン企業での店舗運営・統括管理業務に従事する傍ら、カレーやステーキ、カフェのチェーン店、ワインバーや居酒屋、菓子類催事販売など、さまざまな業態の飲食店200店ものコンサルテーションを手がける。国内外の開店業務、スタッフの採用から教育、メニュー提案などの商品開発まで、飲食店のあらゆる業務について、ときに自ら店長の役を担いながら、飲食店経営の現場をサポートしている。


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